またね
ただいまと声をかけ
家族の話をすると
アナタは笑う
そりゃあ大変だったね
そりゃあ良かったね
キミはどうしてるんだい
私はね…
学校でひとりぼっちだよ
あの家に帰りたいよ
だれにも言えないんだ
話が尽きずにいても
じっと聞いてくれた
私たちに見えるアナタは
くるくる光る
ちょうちんの灯り
蚊取り線香とお線香が
まじって
つんと強くてあまい香り
ひんやり縁側で
寝まきで転がり
下からぼんやり眺めて
少し吸いこんで
風鈴が鳴る
「大丈夫だよ」
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お盆にまつわる文や詩がここ数日多くなっていますね。私たち夫婦は互いの実家ともに習慣がなく、ここでもスルーしかけたけど、皆さんのを読むうち、子供の頃の祖母の田舎のことを思い出しました。
祖母の弟宅と妹宅、隣県にあったので2~3泊ずつ。何年か毎年夏は通ったものでした。
もう40年くらいも前のことですが、当時の田舎のお盆ですから、私にとって「日本の田舎の夏休みってこうなんだ」と強烈な記憶として残っています。
縁側横の和室に並んだ、ちょうちんあかりがくるくる回る様子が特に美しくていつまでも眺めていました。
読んでいただいて、ありがとうございます! 心に残る記事をまた書きたいです。