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ピアニストの芸術的自由を取りもどす―ジャズとポップスに特化したコンペティション開催

今年、川崎でジャズとポップスに特化したピアノ・コンペティションが初開催されます。昨年東京で第1回が開催され、今回が第2回目となります。

既存の曲を弾く部門もあれば、オリジナル曲を弾いたり、ジャズの特級部門ではリードシートをその場で30秒見てから即興演奏を始めるというものも。そして演奏に対しては、審査員らが直接コンテスタントにフィードバックを行います。

9月16日(土)、17日(日)にラゾーナ川崎プラザソルで行われる審査会は無料公開。18日(月・祝)は昭和音楽大学ユリホールでガラコンサート(有料)が行われ、グランプリが発表されます。
ぜひ昨年の映像もご覧ください。

審査員長 ミハウ・ソブコヴィアク氏からのメッセージ

西洋でクラシック音楽が出現して以来、何世紀もの間、多くのピアニストは作曲家であり、演奏家であり、即興演奏の能力を備えていました。即興で音楽を作ることに長けていた彼らは、その自由な創造性と技術で聴衆を惹きつけたのです。しかし、19世紀以降、徐々に作曲家と演奏家は分かれていきます。ピアニストは作曲家の意図を汲み取る演奏に専念するようになって、クラシック音楽の即興性は失われました。その一方で、同じ頃アメリカで生まれたジャズ、そして後に広まったポップ・ミュージックは、即興を魅力の一つとしています。

最近はピアノコンクールでも、課題曲などとしてジャズやポップの演奏を聴くことが増えました。審査員として演奏を聴くなかで、ジャズやポップならではの即興性やグルーヴ等が足りず、クラシックを演奏する時ほど熟練していないケースが多くあることに気付きました。

「ジャパン・ジャズ・ポップ・ピアノコンペティション」の目的は、ピアニストがかつての芸術的自由を取り戻すことです。参加者は創造性と豊かな自己表現力を養い、またはさらに強化することを目指します。現役で活躍し指導経験豊富なアーティストが審査をし、個々へのフィードバックをします。評価の基準は部門により異なりますが、音色の美しさは不可欠であり、すべての部門で審査の対象です。

豊かな個性と音楽性に溢れるピアノ演奏を楽しみ、今後の活躍に役立てていただけるような場になることを願っています。

JAPAN JAZZ POP PIANO COMPETITION

審査員

サイモン・コスグローブ(p)
ジョナサン・カッツ(p)
スワベック・コバレフスキ(p)
ミハウ・ソブコヴィアク(p)

9月16日(土)ラゾーナ川崎プラザソル ※入場無料・予約不要
【ジャズ部門】
10:45~12:10 演奏家 一般
13:10~14:40 クリエーター/特級 一般
15:05~16:10 演奏家/クリエーター キッズ
16:35~18:10 演奏家/クリエーター ティーンズ
18:50~19:50 表彰式

9月17日(日)ラゾーナ川崎プラザソル ※入場無料・予約不要
【ポップ部門】
11:00~12:40 演奏家/クリエーター 一般
13:40~14:40 クリエーター ティーンズ
         演奏家 キッズ/ティーンズ
15:20~15:50 表彰式

WINNERS GALA CONCERT
9月18日(月・祝)昭和音楽大学ユリホール ※有料・当日券あり

第1部 15:00~16:00 銅賞受賞者 演奏
第2部 16:15~17:10 銀賞受賞者 演奏
第3部 17:25~18:20 金賞受賞者 演奏
   18:20~18:35 グランプリ・副賞 表彰式
第4部 18:50~19:50 審査員 演奏

※上記はあくまで予定となります。9月16,17日のコンペティションの結果により変動する場合があります。

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