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手作り味噌の仕込み

去年はじめて味噌を仕込んでみて、ちゃんと味噌ができた。
今年も同じ材料で仕込みをした。

前の日の朝、大豆1kgをザルに入れ洗う。
水に浸ける。3ℓ以上(4ℓくらい?)入るアルミの鍋に入れた。
丸一日たって、一粒割ってみて内側が平らになるくらい水を吸ってるのを確認。
そのまま煮てもいいようだけど水をかえて火にかける。
朝ごはんを用意しながらアクをすくう。
簡単につぶれる柔らかさまで煮る。
豆と煮汁に分ける。
洗い物を少なくしたいので、味噌を詰める予定の琺瑯容器に仮に豆を入れる。
容器は3個用意してるので、2個に豆、1個に煮汁を。
豆をつぶす。
年一回のことなのですり鉢とか道具を買うのももったいなくて、
少しずつ取っておたまとかスプーンの腹でプチプチ地道につぶす。
ここが一番時間がかかるし疲れる。
つぶした豆を元の鍋に戻していく。
途中で洗濯機回したり、こどもにごはん出したり、こどもの歯みがきしたり、
洗濯物を干し、昼ごはんを出し、自分も食べ、合間合間に豆をつぶし、
こどもが私の手首を冷たい手でつかんでヒィーと言わすのにはまってるので、
「わ〜今日は忙しいの〜豆が〜」とつかまらないように逃げて豆をつぶす。
こどもは「親子の健全なふれあいだろ?」と言っている。
ヒィと言わすのは目的じゃないのか。
抱っこ、膝に座る、からの変化型“お母さん充電”なのかな。
ふれあうのはいいけど冷たいのはびっくりする。
豆が全部つぶれたら、米麹1kgと塩500gを入れて混ぜる。
分けておいた煮汁を適当に足しながら混ぜて良い固さにする。
混ざったら琺瑯容器に空気が入らないようにペタペタ詰める。
表面に塩を振る。落とし蓋みたいにラップを載せる。ふたをして戸棚にしまう。
終了。

去年、味噌を仕込んでみようと思ったのはなんでだったか。
毎年1月くらいに生協のカタログに手作り味噌特集が載るけど、
そんなのやってられないと思っていた。
地元の老舗の味噌をずっと買っていた。
世間でプラスチック問題が盛り上がっていたころ、
味噌のパックってしっかりしていてゴミの中でかさばってるなと思った。
それと、うちが入っている生協では、醤油やケチャップは有機のがあるのに、
味噌は有機のものが載ってなかった。
減らせるプラスチックは減らしたいし、
選べるものなら有機や無農薬を選びたいんだけど。

そんなことを考えてる時に味噌特集の時期が来て、
材料として国産有機栽培の大豆と米麹が載っていた。
これで作れば私にとっての味噌の問題が全て解決するのでは?
価格は、味噌が何gできるかによるけど、適当な暗算をしてみると、
買ってる味噌より高くつくことはなさそうな気がする。たぶん。

そこで手作り味噌について調べてみたら、人によって多少のやり方の違い、
材料の配分の違い、熟成期間の違いがある。
どうすればいいのか?
多少どうでもできるということか?
大失敗して食べれなかったというような話は見当たらなかった。
手間さえ惜しまなければなんとかなる?

「味噌を豆から作ろうと思うんだけど」と夫に言ってみたところ、
「味噌!」と予想に反して目を輝かせたのでこっちが驚いた。
夫の母は昔、手作り味噌を作っていたことがあったようで、
子どものころ手伝った思い出があるらしい。
「うちの母親に聞いたらいくらでも教えてもらえるよ!」というので、
昔のことだしどうだろうと思いながらLINEで聞くと、
覚えてなくて、と困惑した様子の返事のあと、
わら半紙のプリントをスキャンした画像がメールで送られてきた。
当時の味噌作り教室(?)の作り方の紙がとってあったそうで、
「手書きだ。これガリ版刷りじゃない?懐かしい」
「うわぁ、昭和だねぇ!容器が“かめ”だよ!いいねえ」
としばらく盛り上がった。
夫は「豆をつぶす道具はあるの?あいつら(豆)小兵でも数でもの言わすんだから」
とすり鉢か何かを買わなくちゃという勢いだったけど、
いや、あるものでなんとかするから、と止めた。
味噌を詰める琺瑯の容器だけ買った。

去年作った味噌は、月一回くらい見て表面にカビがあればスプーンで取り、
秋に冷蔵庫に入れて食べ始めた。
最初は自分で作ったものがちゃんと味噌になってるのか恐る恐る食べた。
意外と普通に味噌になってた。
日々手の込んだ料理をする余裕はないけど、年に半日くらいなら捻出できる。
何年続くかわからないけど、これでとりあえず来年分までの味噌はある。
再来年の味噌のことは来年考えよう。