ニュースとは、炎上とは、吊し上げである

1つはっきりさせておくべきことがある。ニュースを作るテレビ局にはスポンサーがついている。私たちがテレビやネットでお金を落とさずに情報を得られるのは、私たちが買い物をしたり、税金を払うことで流れたお金が、巡り巡って、スポンサー企業から番組の制作会社、インターネットのニュース記事を書く人のところまで流れていくから番組の制作が可能なのである。

つまり、どんな無料の情報にもお金がかかっている。まことに不思議なことではないだろうか。この問題に関して、問いは2つに分かれる。

○善意の誰かが世の中に本当の情報を伝えるために頑張ってくれてるんでしょう?
という慈善事業説。

○採算は取れているの?
という現実論。

あなたが好きな方の問いを選んで欲しい。

私たちが買い物をしたりして消費したお金はスポンサー企業へ流れる。スポンサーは制作会社にお金を出して、世の中の真実を伝えるニュースを世界に送り出す。そして、その代わりに広告を入れて、自社の商品が売れるようにする。スポンサー企業は売り上げが伸びて、さらにニュースや番組、ネット上のサービスに投資できる、という仕組みである。

ところが、世の中の事実が、スポンサー企業の売り上げを損なうものだったとしたらどうだろう。それでもなお、ニュースで本当のことをやっているとしたら大変に立派なことである。

もしも限りなく善意で解釈するならば、スポンサー企業はお金は出すけれども、報道の使命を尊重して口は出さないという、まさに、パトロンの鏡でなければならない。

もしもあなたが善意の解釈を信じて、スポンサー企業が報道の使命を尊重して金は出すけど口は出していないと太鼓判を押さなければならないとすれば、何を根拠にするだろうか?具体的にそれを確認することのできる資料は世の中に公開されているだろうか?
ニュースが本当のことをランダムに、サイコロのように「偶然に」「自然に」伝えていると絶対的な自信を持って言えるだろうか?

残念なことに、どのようなニュースも、インターネットで炎上する内容も、人の手が加わっている。雨や雪、雷、地震とは違って、全て人為的なものなのである。人の手が加わっている以上、人の意図が必ずある。

インターネットの炎上だってそうだ。フォロワーが何万人もいるようなツイッタラーが同時多発的に同じような内容を発信し始めたことは無いだろうか?炎上するツイートには必ず拡散する人がいる。拡散する人にフォロワーがゼロだったらそもそも拡散しない。フォロワー何万のアカウントを持つ人々のさじ加減で決まる。

世の中のニュースがあたかも自然発生的に「降ってくる」ものだと思っていた人はそのことを今後、はっきりと意識するようにしてほしい。「降ってくる」と思っている人が多すぎて困る。そんな風に思っているならニュースとかインターネットなんか見ないで欲しい。

まともに受け取るのをやめれば今よりもっと幸せに生きられるだろう。

追記
スポンサー、パトロンだけの問題ではない。会社四季報を見れば、世の中の企業の株主がだいたいわかる。しかし全てが公開されているわけではない。ある企業の筆頭株主が別な企業だったりする。その企業の筆頭株主は、、と果てしがない。果てしがないけれども、大企業というのは世の中にそんなにあるわけではない。世界中の企業の1番の株主というのはどこかにいるはずだ。それは企業かもしれないし、投資家、何らかの利権団体かも知れない。とにかく、芋のつるのように、世界中の企業は自社に投資してくれる者を、間接的に共有しているのだ。

そのため、あるニュースがある企業の利益を損なうとしても、めぐり巡ってその企業より大きな親会社、つまり金を出して口を出している存在が得をしている場合も十分考えられる。投資とは単に金を出すことではない。金を出してそれを元に企業はもっと大きな儲けを出す。そして投資した者が利益を得る、そういうものだ。

金だけを出して口を出さない理由がどこにあるだろうか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?