「かわきゅう」設立の趣旨と経緯(報告一覧)
「かわきゅう(関西若手ルーラル研究会)」は、関西を中心に村落・農山漁村研究や地域研究に取り組む若手研究者の交流を目的とし、なによりも若手が萎縮することなく、率直に発言し合える場をつくることを目指しています。若手の中には、他大学の若手研究者との接点が少なかったり、経済的理由で学会参加を控えていたり、所属する大学で研究に必要な環境が十分に確保されていなかったりする場合もあります。若手同士の研究交流を通して、学会大会の情報、学会の争点や議論の動向、報告準備のやり方などが共有されることは大きな意味があると考えます。本会は、素朴な疑問や研究の思いを気兼ねなくぶつけ合い、互いに鍛え合う中で、この分野の研究にあらたな展望を切り開きたいと考えています。
かわきゅうの大原則は「報告をおもしろがる」ことです。研究会では、参加者それぞれが報告のおもしろい部分を見つけて、その研究のよさを引き出していくことがもっとも重要だと考えています。その際に、報告者本人が何におもしろさを感じていて、何を伝えようとしているかを真摯に汲み取る姿勢も大事にしています。
かつて関西には、「むら研」と呼ばれる独自の研究グループがありましたが、その伝統も途絶えていました。2000年代に入ってから、日本村落研究学会(村研)関連の全国的な若手交流が活発化するなかで、ふたたび研究交流できる場を求める機運が、関西の若手の中に高まっていました。そこで、すでに読書会や勉強会を実施してきたメンバーが呼びかけ人となり、2008年12月、意見交換会を開きました。関西在住で村研に関わる研究者15名が集い、上記のような趣旨で秋津元輝さん(京都大学)と牧野厚史さん(琵琶湖博物館→熊本大学)を世話人として本会が設立されました。
参考:「実験」と「学び」の場としての関西若手ルーラル研究会
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jars/22/1/22_47/_pdf
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