川をもっと自由に
まえがき
20年前、NPO法人RIVERの最初の取り組みは『水』の本を作ることでした。時代の本質を知らなければ、地域は生きていけないと思ったからです。あれから時代はどう変わったのか?このたび『川』という本を作りました。32人、各界の方々に原稿をいただき、これから先も四万十川の流域で暮らしていく私たちの「道しるべ」としたいと思います。
執筆者のプロフィールはRIVER編集部が制作させていただきました。私たちも、参加させていただきたかったのです。失礼な言い回しがあるかもしれませんが、おゆるしください。
執筆者プロフィール
有料部分で「川をもっと自由に」の全文を読むことができます。
川をもっと自由に
山下慎吾
「ネムノキの花が咲いたら泳いで良し」。初夏になると川で泳ぐ人たちをみかけて嬉しくなります。浅い場所で川底の石をひっくり返したり、水中メガネをつけて観察したり。仕事場の前をゆったりと流れる四万十川では、現在200種をこえる魚種が確認されています。その多くは川と海を行き来する回遊魚や汽水魚で、本流に大きなダムがないこともあって、小さな支流にもボウズハゼなど多種類の回遊魚が遡上してきます。エビタマとよばれる直径15cmくらいの小さな手網を持って川に入り水中メガネで覗くと、すぐ眼の前にワンダーランドが広がります。川の個性もいろいろ。ぜひあちこちの川に入ってほしいものです。
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