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経営の醍醐味

今日はここ最近一番嬉しかったことを書きたいと思います。
これが経営をする醍醐味!と言えるほど嬉しくて、『これは書こう!』と思い深夜に書きはじめています。

新規事業の立ち上げは本当に大変。


この1~2年を振り返るとコロナの影響や大型顧客の契約変更などにより、ずっと苦しい状況が続いていました。様々な葛藤の中、この難局を打破するきっかけになればと約1年半前に開始した新規事業がオンラインオークションです。↓リリースはこちら。

同じリユース事業とは言え、リアルタイムオークションという全く新しいモデルでのチャレンジでした。
僕自身も実際に現場に出向いたり、何度も提携先のリステージさんとお話させてもらう中で、チームの相性、将来性など慎重に検討を重ねました。

『絶対に可能性はあるし、シナジーも大きい。自分たちの強みも活かせるのは間違いないが、これはなかなか難易度が高いのは間違いない。』

ここで細かくは言えないのですが、事業自体のバリュー(価値提供)がシステム自体にあるのではなく、長年培われたオペレーションや顧客ネットワーク(属人的・経験知)にあると思ったので、提携先のリステージさんが長年築き上げていたものを再現するのは生半可な気持ちでは難しいだろうと腹をくくって臨むことになりました。

ここで問題なのは『誰がやるか』という点です。
特に新規事業においてはこの人選でほぼ結果が決まると言っても過言ではなくらい重要な点です。
ecommit歴10年くらいの3人くらいの名前が思い浮かびましたが、特に厳しい戦いになるのが予測できる、福岡という場所の2点から最終的に福岡営業所立上げのころからメンバーになっている島津さんに白羽の矢を立てることに決め、取締役会でも承認。本人も二つ返事でOK(これは予測してたw)してくれて、早速準備に取り掛かりました。

新規事業を任せる人に求められるもの

ここで僕がどうやって人選したのか?新規事業をやってもらう人に求めるものを優先順位順に紹介しておきます。

①、やり抜く力
とっても抽象的ですが、これはダントツNo,1だと思っています。
特に新規事業の場合、失敗することも多くあります。(むしろ計画通りうまくいくことの方が少ない)なので、先ずは計画通りに愚直に実行しつつも、高速でPDCAをまわし、状況に応じて臨機応変に対処することが必要です。
ここでのポイントは2つ。
一つ目先ずは計画通りにやってみること。
はじめから自分流にするのではなく、先ずは計画通りにやることで成功なら何が良かったのか、失敗なら計画のどこにズレがあったのかを明確にして次のアクションに繋げていくことが結果的にスピードを維持するためにとても重要だと考えています。
二つ目のポイントは、諦めない心(笑)
誰に何を言われても(もちろん僕に対しても)諦めず、柔軟性は保ちつつも次へ次へとPDCAを実行し続けられることが何より重要です。

②、人を巻き込む力
熱い情熱をもって人を巻き込める。時には背中で見せられる(率先垂範的な)。素直に部下の意見を聞き、いいアイデアは積極的に取り入れることができる。それでいて、時には弱いところも見せられる人。島津さんはまさにそんな人で、ecommitの理念や経営方針を体現してくれている人なのです。

③、新規事業を起こせるだけの基礎体力(能力)
これは一定の経験値と数字を分析したり、メンバーをマネジメントする最低限のリーダーシップといったところかな。

やっぱり辛かった1年10カ月

話を戻します。

いざスタートした新規事業ですが、厳しい戦いになるとは想定はしていたものの、案の定計画段階では見えていなかったあれこれや、想定していたリスク要因が見事に的中し(笑)。しかもなかなかリカバリーもうまくいきません。
また、数字が伸び悩むと社内でも色々な声が出てきます。
『やっぱり難しいんじゃないか。』とか、『今は止めた方がいいんじゃないか』とか、『○○の○○が悪いから伸びないんじゃないか?』など、どんどんと根拠のない感情的な話が聞こえてきます。

僕は経営会議の場などで、事あるごとく、『可能性は絶大、時代にもあってる、しかも海外からのお客様の反応も上々。赤字でも課題明確なので、とにかく課題解決しリソースを突っ込むぞ!』という外からの支援と、たまに現場に見に行ってメンバーを鼓舞することしか出来ません。

でも本人(島津さん)は苦しかっただろうなぁと思います。経営からの期待と現場で起きてる不安に挟まれて、きっと弱音を吐きたいことも多々あったのではないかと思います。

それでも彼は常に前を向いてくれていて、定期面談の際には、


『とにかくやり抜きます。このミッションをクリアして新しい販売網を作り上げます。何と言ってもこの仕事、本当に未来があるし、楽しいんです!!とても良いメンバーにも恵まれてますのできっとやれます!社長、一度メンバーと話をしてやってください!きっと彼女らの素晴らしさが伝わるはずです!』


と言ってくれていました。

実を言うと僕自身ちょっとだけ不安になったこともあったのですが、この言葉に励まされ、その都度『この事業は絶対に成功する』と逆に勇気づけられていました。

最高の報告

そんな苦しい期間が続き、少しずつ上向く兆しはあるものの赤字の日々が1年、1年半と過ぎていきました。累積赤字も膨らみ、当初計画からも大きく差異が出てきて(当初計画では12カ月目で単月損益が黒字化)、正直これがあと数か月続くと撤退という厳しい決断も検討しなければならない、と、薄っすらそう思い始めていた矢先、定例の1オン1ミーティングで島津さんから最高の報告が!!

『社長!今月でどうにか損益分岐点(単月黒字化)が見えてきました。メンバーの成長のおかげでKPIである○○がここに来て一気に上昇しています。このままいけば間違いなく黒字化します!!』

と、、、。(今でも書きながら涙目になる(笑))
毎月数字は見ていたものの、僕自身も新規の大型プロジェクトに専念していたり、投資家対応など新しい業務に追われている状態で、そこまで詳細が把握できていなかったのもあり、これはめちゃくちゃ嬉しかった、、、。

現場に行くたびに元気よく挨拶してくれて、海外のお客さまに対して絶対に発送ミスが無いように遅くまで頑張ってくれているメンバーの姿を見ていて、ひとりひとりが本当に頑張ってくれていることが伝わっていたからこそ、みんなの顔を思い浮かべて朝から少し涙ぐんでしまいました。

川野:『島津さん、本当にありがとう!ここまで苦しかったけど、ようやくここまで来ましたね。メンバー一人ひとりを褒めてあげてくださいね!
いやー、だから僕は島津さんに新規事業をお願いしているんですよね。
絶対にやりきってくれると信じているから。何が原因でそんなにうまく行き始めたんですか』

島津:『本当にメンバーの成長です。ようやく数字が見えてきたので、ここからは一気に加速していきます!社長が外で大暴れしてどんどん凄い案件をとってきて一気に拡大していくのを感じているので、僕ら幹部は社長がもっともっとそこに集中できるように守っていくのがミッションなんです。だから社長はもっともっと外で大暴れしてきてください!!』

信頼できる最高の仲間たち

『中は俺らが守るんで、外はよろしく頼みます!』という心強いメンバーのおかげで僕は今、新しい道を探求し、攻め続けられています。
特に入社から約10年くらいの幹部メンバーは、苦楽を共にしてきた、最高で最強の仲間たちです。彼らが現場を守ってくれている安心感は半端ない(笑)。

だからこそ、この仲間たちと一緒に夢を実現したい。もっともっといいところに連れていきたい!このモチベーションが、僕が経営に全力で向き合い続けられる原動力の一つであることは間違いありません。

経営って本当に大変、だけど本当に最高

事業を立ち上げ、それを拡大し続けることっていうのは本当に大変なことだなと思います。ここまで15年やり続けてきて、売上11億、メンバー138人になり、ようやく世界と戦うためのスタートライン、、、。(時間かかり過ぎた、、、焦)
あくまで僕の場合ですが、経営って苦しい8、楽しいこと2くらいの割合で、割合でいうと苦しいことが勝っているかも知れません。でもこの2割が最高過ぎてやめられない(笑)
それは今回のような信頼できる最高の仲間が、課題を解決し、結果的に個人も組織もビジネスも成長させていくことを実感できることだと思っています。これを糧に自分は自分のミッションを全うし、信じてついてきてくれる大事な仲間と一緒に世の中をより良い方向に変え続けていきたいと思います。

今回もながながと書いてしまいました。
最後までお付き合いいただき有難うございました!


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