監査前に精度の高い連結財務諸表を!会計士が設計したチェック機能で実現
システム化する大きなメリットの一つに、チェック機能が挙げられます。結/YUIの場合は私の監査法人や事業会社の経理支援をしていた経験から実装したチェック機能があり、このチェック機能によって出てきたエラーに対応していくことで、精度の高い連結F/Sの作成が可能になります。
ということで、今回は結/YUIに実装されているチェック機能についてご紹介していきたいと思います。
1.あるべき残とのチェック
連結F/Sには「あるべき残」があります。例えば、連結BSの資本金の金額は、親会社の資本金の金額と一致しているはず、といった内容です。
結/YUIにおけるチェック機能はそういったあるべき残との差額をチェックするような機能になっています。こういったチェック内容は監査する監査法人側でも必ず行うものになりますので、監査前に対応しておくことで、監査中の指摘による手戻りをなくすことができます。
2.チェック項目
では具体的にどのようなチェック項目があるか、一部ですがご紹介します。
(連結パッケージ関連)
取り込んだ試算表の科目に連結科目がマッピングされていない場合にアラート表示
個社試算表の明細(「現金及び現金同等物」〜「引当金」)と試算表残高との比較で差額ある場合
(連結精算表関連)
利益剰余金期首残高と前期末の利益剰余金残高が不一致の場合
連結精算表上の資本金残高と親会社の資本金残高に差額がある場合
(内部取引関連)
全社連結PKGの「債権債務取引高」タブでマッチングできていない科目が残っている場合
全社連結PKGの「債権債務取引高」タブでマッチングされているが仕訳が作成できていない場合
(連結キャッシュ・フロー計算書関連)
連結CF科目と連結PL科目との比較で差額がある場合
全社連結PKGと連結CFの「現金及び現金同等物の期末残高」に差額がある場合
3.具体例
ケース1:投資と資本の相殺消去の仕訳が漏れている場合
この場合は、上記チェック項目の「連結精算表上の資本金残高と親会社の資本金残高に差額がある場合」で分かります。
新しく子会社を取得した場合に、投資と資本の相殺消去の仕訳を新規計上する必要がありますが、それをしていない場合は当該子会社の資本金が連結精算表上に残ってしまいます。結果として、連結精算表上の資本金残高が親会社の資本金残高と一致しなくなり、それをアラートで知らせてくれます。
ケース2:開始仕訳が漏れている場合
この場合は、上記チェック項目の「利益剰余金期首残高と前期末の利益剰余金残高が不一致の場合」で分かります。
YUIでは連結精算表画面にて、利益剰余金期首残高と前期末の利益剰余金の照合を行っていますが、開始仕訳の計上が漏れている場合はこれらが一致せず、それをアラートで知らせてくれます。
ケース3:連結キャッシュ・フロー計算書上の金額と連結精算表上の金額が一致の場合
例えば、連結キャッシュ・フロー計算書上の「減価償却費」ですが、この金額は減価償却累計額の増減表から算出されます。その集計額と、連結精算表の減価償却費(例えば、販管費の減価償却費、製造経費の減価償却費)の合計が一致しているかどうか、監査法人は必ずチェックします。それをYUIが自動でチェックしてくれて、不一致の場合はアラートで知らせてくれます。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。連結はあるべき残があるため自動チェック機能と相性が非常にいいです。Excel連結でのチェックに工数がかかる、監査法人からの指摘が多いといった場合はぜひお試しいただければと思います。
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