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宝くじを買う人間は馬鹿っていう人間は馬鹿

今回は麻雀以外のギャンブルの話をしていこう。
よく期待値や控除率でギャンブルを語る”自称ギャンブル通”は多いのだが、それだけではギャンブルは語れないというお話。

タイトルでは”宝くじ”と限定したのだが、わかりやすくしただけで実際の宝くじはこれから解説するシステムとは少し違うので誤解のないように。
(誰も誤解しないと思うけど)

では、本題に入るとしよう。

基本

では、こんな宝くじがあったとしよう。
1枚100円。200万分の1で1億円が当たる。
この期待値は50円である。
1枚買う毎に平均50円を失ってしまう。
控除率50%は実際の宝くじと近いし、非常に部の悪いギャンブルと言えるだろう。
賭け金に対して、競馬や競輪は75%、パチンコやスロットは95%程度返ってくるので50%じゃとても長期で勝てるようなギャンブルではない事は誰もが理解する。
もしもあなたがギャンブルをお小遣いの1万円で趣味程度に楽しむというなら、もちろん私でも宝くじ以外をオススメするだろう。

利益目標がある場合の期待値

では、本題はここからだ。
もしもあなたが利益1億円を目標に設定した場合、どのような現象が起こるであろうか?
今回は先ほどの宝くじと、控除率が最も低いギャンブルとされるバカラと比較してみよう。
バカラの控除率は1%で、2分の1を当てるギャンブルだ。
バカラを知らない人は↓のように考えてもらいたい。

【バカラを簡略化】
100円を賭けると2分の1で200円になる。
ただし毎回手数料で別途1%(今回は1円)支払う。
→100円賭けても平均99円は返ってくるギャンブルでとてもプレイヤーが勝ちやすいギャンブルと言って良いだろう

さきほどの宝くじ
1枚100円。200万の1で1億円が当たる。
→期待値50円

では、期待値的には圧倒的に有利なバカラだが、1億円を目指すとどうなるか考えてみよう。

100円→200円→400円→800円→1600円→3200円→6400円→12800円→25600円→51200円→102400円→204800円→409600円→819200円→1638400円→3276800円→6553600円→13107200円→26214400円→52428800円→1億500万

ここまで到達した場合、手数料(1%)を合計すると1048575円(約105万円)と膨大な額になってしまう。

まとめ

もちろん今回の話のように1億円だけを目指してギャンブルをしている人なんていないので、”現実的ではない”と言われたら私は反論できない。

しかしそれを言うのなら期待値だけでギャンブルを語るのも、また現実とは少し離れているように私は感じる。

そもそもギャンブルは娯楽の側面が大きく、宝くじを買う人はむしろ競馬やパチンコより健全である。
なぜなら競馬やパチスロは負けて熱くなって、手を付けてはいけないお金に手を出したり、借金をした人を私は何人も知っている。
しかし宝くじがハズレたからと言って熱くなってすぐ翌日に負けを回収しようと宝くじを買いに行ったり、生活が破綻した人を私は誰一人知らない。

そう考えてみると、そもそも宝くじは競馬やパチンコと同じ土俵にあげて語る事こそが実は最も大きな間違いであると私は言いたい。

【補足】実はこれと同じことが私たちにも起こっている

さきほどの現実的でない宝くじや、目標1億円の話を読んで皆さんはどう感じただろうか?
『理解はできたけど、実際にそんなものも存在しないし実践的な知識でない』
そう感じた人も少なくないだろう。
しかし応用して考えるとすぐ身近で同じ現象が起きているのだ。

趣味で休日に1万円持って宝くじを買いに行く人、競馬場に行く人 

では、期待値の話に入ろう。
同じ1万円を財布に入れているのなら、宝くじか競馬どちらが期待値的に得だろうか?
実際にはどういう賭け方をするかによるのだが、ほとんどの場合、宝くじの方が得である。

なぜだろうか?

宝くじは財布に1万円あるのなら、1万円分買っておしまいだ。
50%は控除率で失ってしまうので、平均的に5千円を宝くじに使ったのだ。

では競馬はどうだろう?
競馬でなくても、その他ほとんどのギャンブルは同じだ。

少しギャンブルに詳しい人は察しが付くだろう。

競馬含めほとんどのギャンブルは勝ったり負けたりを繰り返す。
すなわちトータルの賭け金が1万円で済むわけがないのだ。

その最たるものがスロットやパチンコ。
細かい払い出し全てをもう1度賭けるので1万円失ったとしても宝くじと同じように1万円に控除率分だけの損失ではないのだ。

(例)スロットで1000回転回して1万円負けた。
→この場合、賭け金は60円×1000回転=60000円となる。

このように総合的にギャンブルを分析する事ができると、また違った視点でギャンブルの楽しさ、また恐ろしさを実感することができるだろう。

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