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源氏物語を読みたい80代母のために 41 (源氏物語アカデミー2023レポ⑦)

 二日目の後半は観覧。

「紫式部・源氏物語関連企画展『うたを詠む』」@武生公会堂記念館
 ……あれ?ここ私初めて入ったかも?こじんまりとした、いい感じのモダンな建物。昭和初期の面影を残す建物として、国の登録有形文化財にも指定されているとのこと。全体の写真撮った……気がしたけどなかった(←おい)。
 江戸後期、各地の藩校開設の時流に乗って1849(安政3)年に府中の藩校として建てられた「立教館」が元だそうです(橋本左内を学監とした明道館(福井藩)開設の翌年)。閉校から60年後の昭和4(1929)年、「武生町公会堂」として開館、長く文化・行政の中心となっていたが平成2(1990)年集合施設としての利用停止。大規模改修を経て平成7(1995)年「武生市公会堂記念館」に。越前市となってからは博物館として福井県教委の博物館原簿に登録されたとのこと。(越前市ウェブサイトより)
 と、このような場所で開催されている「うたを詠む」、二階の展示室に、万葉集の複写本や江戸時代はじめに作られたという最古級の百人一首かるたなどの資料40点余がずらり。特にかるた、如何にも使いこみ遊び倒しました!という感じの手あかのつき具合がよかった。
<詳細はこちらの記事→「北陸・信越観光ナビ:福井県のニュース11/14」>
 これら貴重な資料の数々はカメラを向けるのが憚られたので、たぶん常設?の可愛い和紙人形でもどぞ。

御格子を上げて♪
竜頭の舟に楽人たち、釣殿(?)に舞姫たち
鏡池♪立ってる女の子の後ろにあるのは地図なんですが、桜のタペストリーっぽく見える!

 恐るべしは母、人形作家さんの名前見て
「この人知ってる。ウチにも紙買いにいらしたかも」
などとサラリとのたまう。しばしドコにウチの紙が、と目を皿にして探すも
「……わからんわ」
「わからんのかい!」
 えーと越前和紙は丈夫で保存性も高く、質感も独特で手触りもよし、このような造形にはうってつけです。クリエイターの皆さま是非ご贔屓に。
 などなど講義中とはうってかわった緩い感じでダラダラと観覧しておりましたが、いかんせん私たちは……
 お腹がすいた。とてもすいた。
 というわけで、全然まだ予定時間でもないのに行ってしまいました。

此方の字も素晴らしい!さすが書道王国福井!

 宴席「きぶ御膳」@料亭 鎌仁かまに別荘

 私は鎌仁別荘自体お初!!でしたが、地元民・母は何度もあるばかりか、食材の主な仕入先も知っている(勿論その店も)。さすが人脈半端ない(田舎ともいう)。
 ともあれ、ほぼムリヤリ中に入れてもらい席につく私たち。
 二階の広いお部屋には丸テーブルが五、六つほど。それぞれ源氏物語の巻名がついてる。どうやら「桐壺」は先生方のお席のよう。
「これまでの講義の内容的にやっぱりココでしょ!」
 と母と私が選んだのは「柏木」。

これまた味のある字。あの垂れ幕と同じ書き手?

 前方にはスクリーン、アカデミーの歴史を語る映像が流れる。34もの回数、この濃い内容で続けて来たその重み。なんとまあ色んな人々をこの越前市に呼んだものか。
 そして目前には、徐々に増えていくお料理(つうかまだ揃ってないうちから撮りまくってしまった)。お腹空いたし(三回目)。

野趣あふれるお皿がまた良き。なおこの美味しそうな海藻は次で隠れてしまいます(でも食べた)。
お隣も一部入っちゃいましたが、それにしてもこの品数!
ごぜんじゃなくおもの、なのですね。あと「すこ」の漢字初めて知った!

 丸テーブルなので当然他の参加者とも同席になる。母とキャッキャと写真撮りつつ自然に隣り合った人と会話していたら、
「あの……もしかして、ブログやってらっしゃいます?
「えっ!!!」
(動揺)
「は、はい、やってます……が??」
「やっぱり!元地元の方でお母様と一緒、でもしかしたらって思ってたんです!noteの記事よみました!」
 !!!いきなり身バレキタアアアア!!!
「あわわわ、あ、ありがとうございますうううう!!!」
 なんということでしょうまさか読者がすぐお隣に。いやこんな超零細マイナーアカウントをよくぞ発見・特定なされて。
「源氏物語アカデミーで検索しても殆ど情報なくて。唯一詳しく書いてあったのがこの一連の記事だったんですよ。私関西なんですけど、一人でも行ってみようかどうしようか、迷ってた背中を押してもらいましたウフフ☆」
 マ☆ジ☆ですかあ!!!
 私ってば知らぬ間になんか貢献しちゃいましたか受講者増加の。アカデミーから紫式部ステッカーとかキーホルダーとか送られてこないかしら(チラっチラ)。
 などと調子こいていたら、そのまたお隣に座っていた彼女!
 なんとアカデミー初回からの常連さんですと!!!
 毎年「現地研修」に行き倒しておられるとならば、私より越前市に詳しいきっと。しかも富山の観光ガイドをやってらっしゃるとな。
(以下、ブログ読者の彼女をAさん、アカデミー古参の彼女をBさんとする)
 AさんとBさんは、やはり今回のアカデミーで偶然知り合ったそう。袖触れ合うもと申しますが、共通点が「源氏物語」への大いなる愛。とならば会話が盛り上がらないはずがない!
 浮かれた私、絶品の濁り酒をお代わりしいつの間にか(?)運ばれてきたビールをカパカパ飲むの巻。
 母は母で、
「これもあれも美味しいー。なんや知らん食べられるわ」
 とご機嫌で、全体としては結構な量の御膳をほぼほぼ完食。
 さて楽しい時間はあっという間で、はやお開きの時間となりました。
 最後にこの

あらためて読むとかなりカッコいい詩ですわ。

 島崎藤村「惜別の歌」
 を皆で歌い(初めて聞くメロディーでしたが何しろ酔っ払いなので何とか歌えた?かな)、二日目のプログラムはすべて終了と相成りました。
 AさんBさん母と私、ともども店外に出たのですが、なんとBさんは今から紫式部公園のイルミネーションを観に行くと仰る!
「えっ歩いて?!」
 早速ボケをかます母に、
「まあ歩けなくもないですけど(いやさすがに遠いやろ)そうすると着くころには終わっちゃうんで(笑)タクシー捕まえます。では!」
 とニッコリ笑って軽やかに立ち去られたBさん。
 Aさんと母と私、他お仲間の皆さんでテクテクと、ホテルまでは徒歩数分。腹ごなし&酔い覚ましにはちょうどいい。
 雨も上がりあたたかな夜。
 いったいどういうからくりで今、同じ方向に歩いてるんでしょう。
 同じ入り口を入り、同じエレベーターに乗り。
 数時間前まで全く未知の他人だった人々におやすみなさいと挨拶して、二日目の夜は終了したのでした。

 AさんBさん、その節はありがとうございました♪
 他にも背中押されちゃった☆方いらっしゃいましたら是非お声がけください。いや、黙って♡してくださってもいいのよ(と圧をかけてみる)。
<つづく>

「文字として何かを残していくこと」の意味を考えつつ日々書いています。