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『メンタル脳』と『スマホ脳』

本屋さんに行くのが好きだ。
だいたい目星をつけて行くことも多いが、ふらふらと店内を見て歩き“これだ!”と思うものに出会えたときのよろこびはこの上ない。
これを選び取ってよかった!と、るんるんで帰ってくるのだが、実際読んでみて本当によかったものを記録に残していきたいと思う。

読んだ本はこちら。

『メンタル脳』アンデシュ・ハンセン/著

シリーズ累計100万部突破! 現代人のメンタルは「史上最悪」。あらゆる世代を蝕む「うつ」「不安」「孤独」。『スマホ脳』著者がやさしく解説する心の取説(トリセツ)。

『メンタル脳』表紙より

シリーズ累計100万部突破…
いかにメンタルが病んでいる人が多いことか。
救いを求め、この本を手に取る人が多いということがわかる。

「史上最悪のメンタル」と言われる現代人。とりわけ若年層の心の問題は世界的に深刻だ。ユニセフが警告を発し、アメリカ政府は「国家的危機」とまで言及、日本でも高校生の30%、中学生の24%、小学4~6年生の15%が中等度以上のうつ症状を訴えているとの調査結果もある。脳科学からメンタルの問題を解説した世界的ベストセラー『ストレス脳』をあらゆる世代向けに、わかりやすくコンパクトにした〈心の取説(トリセツ)〉。

新潮社 ホームページ『メンタル脳』より引用

わたしもかなりストレスをため込みやすい人間。
実はこのシリーズにお世話になるのは2冊目。
最初に買ったのは『スマホ脳』という本だった。

なにかとスマートフォン漬けの生活。

朝、スマホのアラームに起こしてもらい、
そのままメールやSNSのチェック。
着替えたらスマホと接続したBluetoothイヤホンでラジオや音楽を聴きながら掃除機、洗濯など家事をする。

SNSは時間泥棒

朝からスマホのお世話になるが、一番の問題は
ダラダラとSNSを見入ってしまうことだと思っている。
他にやることもあるのに見ているだけで時間が通り過ぎてしまう。

そんなふうにスマホ漬けの自分が嫌で『スマホ脳』を読んだ。
“こんなにも自分の脳はスマホに侵されているぞ!”
と恐怖し、自覚したかった。
完全なスマホ断ちまでは出来ないと思いつつ、朝のアラームは目覚まし時計を使うことにしたし、SNSも常時見ないようにした。

グレイスケールを使う

もう生活の一部になってしまっているので、すべてを断つことは難しいと思われる。苦肉の策でスマホ上の画面をグレースケール(白黒のような効果)にして使いすぎ抑制を狙った。

グレイスケール
(イメージ)
こんな感じ。
目にやさしく、スマホ抑制にも一役?

しかしラジオだけは聴きたい。
目覚まし時計にラジオ機能がついているものの、こちら山間部であるためFMラジオが聴けない。これだけはスマホを頼っている。
家の中ならPCでradiko経由でもいいのだが、草むしりとなると屋外なのでスマホのほうが断然便利なのだ。

買ったきっかけ

先に読んだ『スマホ脳』が面白かったので、買うことにした。
先日他の本を購入したばかりだったのでいったん保留にしたが、やっぱり欲しくて数日後すぐ手に入れた。

わたしは今とてもメンタルが弱っている。

お恥ずかしい話だが、先日就いたばかりの職を辞めた。
厳しい現場と解っていたが全く馴染まなかった。

“お伺いを立て、全てアンタの方から聞きに来なさい。そうしたら教えてあげるわ!”
指導はこういうスタイルだった。
こちらが気づかなければそのまま教えてもらえない上、指導係がモラルマシンとなり延々と説教が続く。

違うと思いたかったが、それはモラハラだった。
自分が将来、この場所で笑っている姿が想像できず辞めた。

忍耐が足りないと思われても仕方がない。
立て続けにヒステリックからモラハラ全開の職場へ足を踏み入れてしまった。
運がないのか、よほど人を見る目がないのかと落ち込こんだ。

……

この本は著者が過去に出版した『ストレス脳』の内容を10代向けに解りやすく書いたもの。
文字も大きく読みやすく、その日のうちに読み終えた。

脳は命が最優先

昔人間がサバンナで暮らしていた時代は半数が若くして死ぬ世界。
何よりも危険を避けることを最優先し生きてきた。感情というのは脳が私たちを生かしておくために使う道具である。

“自分なんて…” SNSを見ることで他者と比較してしまう。

SNSで見るようなキラキラした世界なんてない。
それに触れすぎることによって
“自分なんて”と他者と比較してしまうことで
無意識に病んでしまう人が増えているような気がする。

わたしもその一人かもしれない。
成功者と思う人たちは生き生きしている。
ものすごくキラキラして見えるのだ。

肉体労働多めの工場を飛び出し、
転職先では自分のやりたかった事務職に就き、
年齢ゆえ覚えは悪いかもしれないが、最初こそ苦労もするだろうが、ちょっとずつ覚えて、安定の日々を手に入れるつもりでいた。

“つもり”はすぐにガラガラと音をたてて崩れていった。
メンタルも一緒に。
この短期間に一度じゃなく二度も。

……

今は再失業の手続きをして仕事を探している。
自信喪失で次仕事を見つけても続けられるかと不安に思う。

脳内で火災報知器が作動している

しかし、この不安だって“脳内で火災報知器が作動している”
ようなものなのだと思うのだ。

脳内の火災報知器
偏桃体にはいくつも役割がありますが、その1つが「脳の警報センター」としての役割です。
偏桃体はその役割を愚直に果たしていて、ちょっとした危険にも大々的に警報を鳴らします。念のために鳴らすこともあるので、実際には何事もない場合もあります。それでも、肝心な時に鳴らし損なうよりは鳴らし過ぎた方が良いという仕組みになっているのです。
 要は火災報知器のようなものです。トーストがちょっとこげたくらいでいちいち鳴るのは厄介ですが、夜中に本当に火事が起きた時に鳴ってくれればいいのです。私たちの脳もまさにそんなふうに反応します。「本当に危険な時に鳴らし損ねるよりは、念のため間違って鳴らすくらいかまわない」と考えているのです。脳の1番大切な仕事はあなたを生きのびさせることなのですから。

『メンタル脳』第3章 なぜ不安を感じるのか
より引用

脳が勘違いしていると理解するだけで不安を少しだけ回避できる。
脳は“不安・ストレス”に過剰反応。
まだ私たちの脳はサバンナにいると思えばいい。目まぐるしく変化した人間の生活に脳がついて来れていないだけなのだ。

ずっと幸福で、笑い続けられる人なんていない。
みんな苦労していたり、何かしら背負っている。
目標に向かって努力し続けていたりする。

第6章 なぜ運動でメンタルを強化できるのかの中で、

・ストレスの原因にかかわらず、運動はストレスから守ってくれる。
・運動しない理由はない。

『運動しない理由はない』

とある。詳しくは本書を読んでほしいが、鬱々していると運動なんてやる気にもならないと思う。でも、だまされたと思いやってみると案外スッキリするものだ。
もやもやする時は、家にあるステッパーに乗るようにしている。
心拍数も上がり、汗もいっぱい出て気分も上がる。

あとはひたすら草刈りや草むしりをする。
これにも効果があると思う。
運動だと思い込んでひたすらにやるのだ。
抜く、刈り取る、雑草を運ぶ…結構な運動量になる。
夢中になれば、いらない感情も沸いてこない。

その時だけでも鬱々とした気持ちは消えていたりするするし、時には前向きにだってなれる。
わたしって最強!という謎の自信さえ沸いてくる。
脳が鍛えられ、騙されている証拠かもしれない。

運動は自分にできそうなものを選び、少しずつやればいい。

おわりに

脳は時代について来れていない。
それゆえに脳にもやさしく、自分の心にもやさしくしたいもの。

幸せばかりを追い求めてもいけないのかなと思う。
達成してしまえば、また頑張らなければと脳が不安がってしまうから。
平凡なら脳も過剰反応しないはず。

もしストレスや不安を抱えていたら。ぜひ手に取ってほしい一冊。
10代向けに書かれているので理解がしやすい。脳のクセがよく解りますよ!


最後までお読みいただきありがとうございます。


脳のクセを理解して、
あまり不安がらずにコツコツと求職活動やっていきますね。


カワコ


『メンタル脳』の元になった本↓













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