Kawakami

2003年大阪府生まれ。関東の大学生(人文社会系)。

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    日記

  • 道祖神と構造

    2024/04/08~

最近の記事

20240316: 海

浜坂から日本海側を走ってきて香住あたりから国道178号線に入る。しばらくすると、竹野に行くか、豊岡に行くか、迫られることになる(一応その場所も「竹野町」ではあるのだけど)。そして、皆寝ていたからほとんど独断で、もう一度日本海を目指して竹野に行くことにした。あまり広くない、竹野川が作り出した山と山とのあいだの土地のなか、いくつかの集落を超えて北上し、ついに日本海に行き着くところに竹野がある。焼いた杉の板で作られた家々が所狭しと並んでいて、道が細くて、猫がいる。そしてその建物を抜

    • 20240417: 人文学と1948年について

       なんかあの、月曜日から授業が始まって、大学に行くコストというのはものすごいから始まる前からとても嫌で、履修登録とかしてても頭痛くなってくるぐらい、しかも俺は教職課程も履修してるし、まあ実際に木曜日にまでなっても嫌やなあとか思うんやけど。それでも大学通ってみてまた新しいこともいろいろあったりする。  先史学の授業で「人文学は科学ですか? それとも科学ではないですか?」みたいな小レポートが出た。俺は人文学は科学じゃないと思うから、「科学とはちがう」って書いて出したんやけど、そ

      • 道祖神と構造2 ─伊江島 

         沖縄県本部半島の西側、沖合5㎞ほどの美しい海のなかにある、落花生のような形をした島が伊江島である。本部港からの村営フェリーに30分乗れば到着する。  1943年、防衛戦線の教科を迫られていた日本軍は伊江島西部に飛行場を作ることに決めた。すでに戦況の傾きはあらわになっていた。延長1,800m・幅員300mの滑走路。作るために、決定したらすぐに土地を入手しなければならない。「その土地代や補償金の支払いは現金が渡されるわけではなく、目の前で強制貯金や戦時国債にかえられ証書だけが渡

        • 道祖神と構造1 ─道頓堀九郎右衛門町

           道頓堀九郎右衛門町は、道頓堀南側の町であり、東は道頓堀吉左衛門町、西側は入堀川を挟んで道頓堀湊町である。道頓堀吉左衛門町との境から道頓堀川を北に渡り道頓堀久左衛門町と道頓堀宗右衛門町との間に至るのは戎橋である。道頓堀湊町は延宝七年まで木津組町と檜屋敷町であったが、とくに町場という感じではなくOCATが建つような場所といえば知れるところだろう。ところで道頓堀九郎右衛門町は単に九郎右衛門町ともいう。同じように頭に道頓堀と付くほかの町名も道頓堀を外して呼ぶことがある。むしろそっち

        20240316: 海

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          20231104: 大阪

           2023年11月3日から4日間の学園祭が開かれるということは、私にとってはかなり貴重なことであった。というのも、日ごろの私は講義がある日は講義に、サークルがある日はサークルに忙殺されているというのが常であり、講義とサークルのどちらもない日には、たしかに心の安静が保たれるのであるが、そのような日はもう全くといっていいほどなかったからだ。ところで学園祭とは、基本的にサークル単位でなんらかのものごとを起こし、サークルに所属する人間はそれによって駆り出されるというのが普通だが、私の

          20231104: 大阪

          20231103: 学園祭

           学園祭は完全に無視をして大阪に帰ることにした。なぜなら学園祭は、とくに私の通う大学の学園祭はノリがキモいからである。  まず一つ目として実行委員がキモい。彼らはオレンジ色のパーカーを着て学園祭を秩序あるものにするために「パトロール」をして回っている。それだけならまだ良いのだが、そんな彼らのパーカーには寄せ書きが書かれていて、それがキモい。去年のことである。私は所属するサークルで飲食を伴う出し物の運営として参加しなければならなかった。去年は現在とは違って、新型コロナウイルスに

          20231103: 学園祭

          20231027: 夢について

           前日、サークルの選曲会議にいつものようにイライラしたから、YouTubeをだらだらと見て、気づいたら午前2時40分に就寝したのだった。朝9時から、打楽器アンアンブルの練習をしないといけないから、寝られる時間は5時間30分ぐらい。僕はその通りに寝て、起きて、練習をした。  文化系サークルの部室が集まる文サ館では、自動ドアを付ける工事をしていた、らしい。実際に見たのにこのような責任を持たない書き方をするのは、自動ドアを付けている、というのは人づてに聞いた話であって、実際のところ

          20231027: 夢について

          ジョナサン・ノット/東京交響楽団「第710回定期演奏会」

          ジョナサン・ノット/東京交響楽団 第710回定期演奏会 リゲティ:ムジカ・リチェルカータ第2番(ピアノ:小埜寺美樹) マーラー:交響曲第6番イ短調「悲劇的」  音楽は目で見ることができないし手で触ることもできない。実体がないからこそ感情の文脈の中で、心の中でのみそれを記憶している。昔よく聴いた音楽を聴いたとき、ほかのなにに触れたときよりも途端に懐かしい感情が押し寄せてくる。  朝起きてサークルに行って、サークルの会議終了後、間髪入れずバス停に行く。大学から東京駅行き。こ

          ジョナサン・ノット/東京交響楽団「第710回定期演奏会」

          ジョン・アクセルロッド/京都市交響楽団「第676回定期演奏会(フライデー・ナイト・スペシャル)」

           帰省のバスを京都で降りて、京都市交響楽団の第676回定期演奏会(フライデー・ナイト・スペシャル)を聴きに行った。朝6時に京都駅で近鉄バスから降ろされ、開演の19時半まで京大のある吉田や、下賀茂、北大路などを歩き回り、マクドや植物園、カフェに行き、なんとか時間をつぶした。一度大阪の実家に帰ればよいのだが、交通費が無駄になるのでこうなった。  京都市交響楽団の「フライデー・ナイト・スペシャル」は公演時間が約1時間と短いが、チケットが大変安価である。学生はなんと当日券で500円

          ジョン・アクセルロッド/京都市交響楽団「第676回定期演奏会(フライデー・ナイト・スペシャル)」

          札幌・小樽、20190321-22

           5日間にわたる旅行も、本日が最終日。明日は飛行機で千歳から大阪に帰ることになっている。本当は帰りも他のゆっくりとした何らかの手段を使いたかったのだが、予定があってそれはできなかった。ホテルを朝に出発して、札幌と小樽を回る。荷物はホテルの部屋に置いておけるので楽だ。  ホテルからすぐそこ、時計台は実はビルに囲まれていて、しかも意外と小さい。存在感もあんまりない。こういう感じはエジプトのピラミッドと似ている。ピラミッドも砂漠の真ん中にあるイメージだが、実は市街地がすぐそこまで

          札幌・小樽、20190321-22

          函館・札幌、20190320

           午前二時。函館フェリーターミナルに到着する。乗務員の人に「お客様!到着ですよ!」と叫ばれて起こされる。あの感じだと、何度も叫んでいたと思う。疲れた体をなんとか動かして、ついに人生で初めて北海道に上陸した。  さて、これからどうしたものかと思っていると、一緒に乗っていたほかのお客さんがターミナルの待合室の椅子に寝転がって寝始めた。なるほど、寝ていいのかと思い、私も見習って寝ることにした。幸い、コンセントがある座席があり、スマートホンも充電できた。多分、本当は寝るのはあんまりよ

          函館・札幌、20190320

          秋田・青森、20190319

           前日夜九時ぐらいにホテルについたのに、朝七時ぐらいにはもう出発。時間に余裕はあるのだが、中学生というのはとにかくじっとしていられない。朝ごはんはホテルで食べることにした。プランにはなかったが、フロントで追加料金を払った。バイキング形式で、自分以外誰もいなかった。  一度秋田駅に行くが、意外と時間があることに気づき、駅近くの千秋公園で時間をつぶすことにする。ズシリと重いリュックが肩にのしかかる。秋田は城下町で、千秋公園はその中心・久保田城の城址である。  「どこから来たの

          秋田・青森、20190319

          日本橋・秋田、20190318

           東京駅に着いたのは5時台。3月18日の予定は東京駅から秋田駅までただひたすら移動するだけである。この旅はほとんど18きっぷで北海道に行くことだけを目的にしていた。ただ北海道に上陸してみたかった。よってスケジュールとしてはかなり変だ。  出発予定の7時台までは時間がある。せっかくなので、東京駅から徒歩圏内の日本橋を見に行くことにした。  ご存じの通り、日本橋の上には首都高が通っている。いろいろな意見があるが、日本が景観すら大切にできなかったことに私はやはりがっかりする。

          日本橋・秋田、20190318

          福井・大垣、20190317

           中学校を卒業した後に、青春18きっぷを使って一人旅をすることにした。5日間かけて北海道へ行く。数日前に卒業しているとはいえ、中学生にとってはそれなりの冒険である。この5日間を覚えている限りで書こうと思う。面白いものではないことを最初に断っておく。  もう詳しい時間は覚えていないが、出発したのは早朝である。1日目(2019年3月17日)の予定は、大垣駅22:48発ムーンライトながらに乗車する。これだけだった。しかし、1日分18きっぷを使うのだから22時まで何もしないのはもっ

          福井・大垣、20190317