道祖神と構造2 ─伊江島
沖縄県本部半島の西側、沖合5㎞ほどの美しい海のなかにある、落花生のような形をした島が伊江島である。本部港からの村営フェリーに30分乗れば到着する。
1943年、防衛戦線の教科を迫られていた日本軍は伊江島西部に飛行場を作ることに決めた。すでに戦況の傾きはあらわになっていた。延長1,800m・幅員300mの滑走路。作るために、決定したらすぐに土地を入手しなければならない。「その土地代や補償金の支払いは現金が渡されるわけではなく、目の前で強制貯金や戦時国債にかえられ証書だけが渡