勿忘草色
あたし本当はもっと儚くて消えちゃいそうな女の子になりたかった。
細い腕、細い足、細いツインテールでくすんだ青と白が似合う、そんな女の子。そんな世界観。
マイメロディちゃんが好きなのにシナモンくんに憧れるの。ピンクで可愛いを表現するくせに本当に好きな色は勿忘草色(わすれなぐさいろ、つまりくすみがかった淡い青)なの。
これが無い物ねだりってやつなのかな。
あたしが密かに憧れてる女の子が鬱のあたしと同じとこに電話かけててね、運命を感じたの。こころの健康相談統一ダイヤルとか、#いのちSOSとか。生々しいね。
あたしより可愛い子が自傷したり、死にたがってるとどうしてってなる。どうして、どうしてそんなに綺麗なものを持っていても死にたくなってしまうんだろう。それと同時にあたしもそう思われてたらいいな、だなんて思ったりして、救いようがないなあ。
ごてごてした可愛いも好きだよ。大好き。だってそもそも精神ロリィタだもん。でもねフィルターのかかったくすんだあの感じへの憧れがとまらなくて、真似した時期もあったけどあたしには出来なかった。
どうしても果肉入りのいちごみるくになっちゃうんだ、目指してるのはミネラルウォーターとかそういうのなのに。
ていうか電子の海に可愛い女の子が居すぎるんだよな。あたしはいつになったらその1部になれるのかな、唯一無二の個性はいつ手に入るのかな。
はやくあたしはあたしだけの神様にならなくちゃ。
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