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人生の決め方(仕事編)

いつかは定職に就かなければなりません。
私も職業選択には非常に悩みました。職業の一覧を見てもピンとくるものはないし、0から作ると言っても誰かに認めてもらえるのかもわからない。ましてやそんな途方もないことを・・・若いうちはなかなか正解が見えず、将来の自分をイメージしにくいものでした。ちなみに、今は、企業を徹底取材し、その企業の本を書くことでコンサルティングを行うという仕事をしています。きっと誰もやっていないことを仕事にしている私ですが、この仕事で起業するまでには構想から2年間を費やしました。

(きっと一歩一歩しか人間は進めないんだろうな。でも、だからこそそうやって決めた仕事って尊いんだろうなって実感をしています。)

ちなみに会社員生活は7年間やっていました。その7年間、とことん考え抜いた結果就職を果たしたつもりでしたが、本当にこれで一生の仕事と言えるのだろうか。そんな悩みは20代でも30代でもまったく消えることはありませんでした。
きっと40代になり、50代になるにつれ、引退までの折り返し地点に差し掛かることで、理想や希望が「夢」や「妄想」に降格し、20年、30年とかけて取り組んできた仕事を最後までやり通すことに疑問を持たなくなっていくことでしょう。だからこそ、会社員を続けることが悪いことだとは思いませんが、生まれてきたからには最善の努力を尽くしてでも、自分の望む人生を生きていきたいとそう思っています。


私は昔、夜に住宅街を歩き、いろんな家を見て、その家に住む人の背景を想像するのが好きな時がありました。賃貸マンションに住んでいる私にとって、新築で、駐車場が2台分、3台分あったり、立派な門があったりする一軒家に住んでいる人たちは、果たして一代でこの家を建てたのだろうか?だとすると、どんな仕事をすればこんなところにこんな億を軽く超えるような家に住めるんだろう。。。そして、自分はなぜこんな家に住めないのだろう。ここまでじゃなくてもいいから奥さんの分と自分の分で2台分の駐車場が欲しいな・・・。なんてことを考えていました。

多くの会社員が、当時の私のように、そんな妄想をしながらも、現実に戻っていき、その現実の世界でも精一杯頑張り、溜まったストレスを休日に発散し、また月曜日を迎える。そんな生活をしているはずです。

これは、会社員が悪いという話ではありません。本当に自分が望む人生をしっかりと生きられているんだろうか。そう考えたときに、今の自分はある程度のお給料があって、幸せな家庭もあって、好きな車を1台だけど買う事ができている。週末には外食ができるし、子供二人分の養育費だって払いながらも、少しずつではあるけれど貯金もできている。そんな現状に満足をしていたはずの心の中から、焦りと違和感が生まれだします。

きっと多くの方がこの違和感を押し殺して生きているのでしょう。だって、人のことを見てうらやましいとか、どうやったらそんないい車、いい服、いい家を買えるのか考えない・興味を持たない人は少ないと思うからです。

才能がないから?コネクションが無いから?技術が無いから?東京に住んでいないから?いろんな言い訳というか理由は考えつくのかもしれませんが、とにかくそんな言い訳をしていると自分のことがどんどん嫌になっていきます。

じゃあ起業した同級生が成功しているのはなんでだ?夢を叶えて音楽業界の大手会社で働いて、ジーパンを履いて働いている人がいるのはなんで?いろんな国に住んで知見を広げまくっているうらやましい後輩がいるけどなんで?その説明は簡単にできるはずなのにそれを紙に書いたり言われたりすると自分にはやっぱり関係ないと考えてしまうものです。

私はその理由(ちょっと心を閉ざして関係ないと思ってしまう理由)は一つだけしかないと思います。
それは、何に努力をすればいいのかがわからない。明確になっていないという事です。
人間は、努力すべきことがわかっていれば、一生懸命努力することに苦労をあまり感じません。しかし、段取りが明確ではないものを避けてしまうのが人間の習性なのです。つまり、クリエイティブに生きているか、テンプレ-トだけで生きているかの違いだけなのです。

【努力することを明確にするところからはじめよう】
人生に悩んだら、自分は何を努力しなくてはならないのかをまず明確にすることが大事です。この作業には時間がかかるし、なかなか考えもまとまらないため、すごく大変です。でも、考えて出す答えを何度も打ち消して何度も新しい考えを明文化し、自問自答していくと、気づくことがあります。それは、答えは常に自分の脳みその中にしかないという事。

自分の脳みその中には、経験や好き、嫌い、憧れ、怒り、悲しみなどの感情が存在しています。

たまに、論理的に考えてこれが儲かるからやってみようという人がいますが、これは、儲けることが目的の人生になってしまうので、あまり長続きしません。

やはり、自分の脳みそと闘い、ひねり出し、磨き上げた考えというものが自己納得を生み出すものなのです。

私も今まで多くの会社員の方々といろんな話をしてきました。たいていの人は、仕事は頑張っていますが、ただ目的を持たずにゲームの様に仕事をしている人があまりにも多いことにいつも違和感を感じています。すべてはつながりがあって、目の前の業務をうまく遂行するためには人の関係を良好にしなくてはならないし、人の関係を良好にするためには挨拶をきっちりとしたり、早いレスポンスをしたり、単に情報を伝えるのではなく心理面をケアしながらコミュニケーションを取ったり、誰もやっていなくても共有スペースの掃除をしたり、仕事を有利に進める方法はいくらでもあります。

でも、そんなことに意味が無いと言い出す人があまりにも多くて、目の前の仕事をいかに「うまく」こなし、最良の結果を出すかだけにこだわっている人と、他人もそう考えるだろうから最低限で良いと思う人が多くいます。

今、もし学生の方がこの文章を読んでくれているのなら、是非そうならないようにお願いしたい。

なぜなら、ゲームの様に最高のパフォーマンスを発揮し、最良の結果を出すという発想は、実は、合理性に欠けているからです。

どれだけ瞬間最大風速の仕事の効率が良い人でも、やっぱり人の感情に関わる行動(掃除やあいさつ、感謝の気持ちを伝える、謙虚でいるなど)が伴わなければ、仕事が集まってくる人には絶対になれないのです。

話を戻しますが、つまり、感情こそ、人生を決定していくうえで最も向き合わなければならない要素なのです。

【感情と向き合う】
ところで皆さんは自分の感情のパターンをどこまで理解していますか?
特に将来のことを考える時。私は感情をできる限りコントロールすることが仕事で結果を出すために非常に重要だと感じています。その感情の機微こそ、将来を決める最大のヒントをもたらしてくれているのです。

自分の中の違和感や嫌悪感、「好き」「嫌い」などをひとつひとつ拾っていくと意外なことに気づきます。それは、自分の感情を把握するのは難しいという事。例えば今コロナウイルスの影響で、私も在宅勤務をしていますが、確かに結構なストレスを感じています。それは何のストレスなのか。それがわからなかったのでストレスなのです。よくよく考えると、子供たちが仕事の邪魔をしてくることがストレスなのではなく、仕事に没頭し、奥さんにすべてを任せてしまっている状態や、子供たちが退屈して、可哀そうだと思うことにストレスを感じてしまっていたのです。そうすると仕事のパフォーマンスも当然落ちることになります。

なので私は、家事をいつも以上にしたり、いつもより子供の話を聞いたり、長くかくれんぼをしたり、一緒にお風呂に入ったりすることで、ストレスを軽減させることができました。

それはきっと、自分の感情の機微に対して、最大限のアンテナを張っているからこそ気づけることだったのだと思います。さらに、行動に移してストレスが軽減するという結果が生まれました。

自分の将来を決める時、先ほども言いましたが、その答えは脳みその中にしか絶対に存在し得ません。職業や業種の一覧を見ても絶対に答えは見つかりません。それを見ながら自分の脳内の感情の機微を察知し、思考を組み上げることで将来のイメージが鮮明になっていくものなのです。

【努力すること】
ここからが話の肝です。

将来の自分の仕事を見つけるために、しなくてはならないことは何か。それは努力を明確にすることです。

そして、何に努力をしないといけないか。それは、自分の脳みそのデータを可視化すること。つまりアウトプットです。

しかし、自分の感情に気づくのは困難を極めます。

だからこそ、常に100%自分にベクトルを向けて、自分の脳内を探検し続けなければなりません。一番その状態から離れているのは「他責」にしているときです。

●●さんのせいで。コロナウイルスのせいで。期限が短いせいで。

世の中のことはきっとほとんどのこと(天気とかコロナウイルスとか、いわゆる外的な要因は無理ですが)を、自分がコントロールすることができます。特に、将来に悩んでいる方には、感情のコントロールと察知を常に意識し、決して他責にならずに、自分がこうしたらこうなったのではないかと仮説を立て、試し続けていただきたいと思います。その連続が、将来の自分をイメージする力となります。

人間の心の中には、たくさんの言い訳とか諦めがあって、ネガティブな要素が必ず存在します。それらがすべて「やらない理由」になってしまう。

やらない理由を考えるから将来を決めきれないのです。

そんな自分の感情に気づいたとき、やれる理由、自分だからこそ価値を作れる理由を考え、その価値を高めるために何をすべきなのか、しっかりと考えることが大事になるのです。

ノートでも、日記でもなんでもかまいません。自分の感情を常に把握できるように訓練し、自分自身とひたすら向き合い、脳内探検をし続けてください。

そうすれば世界を見る目が必ず変わります。

そこから先は皆さんが見つけて下さい。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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