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観光立国政策は間違いだった?

 戦後何度かあった経済不況の折には、経済環境が国内中心でありましたことで、生産調整や不況業界から好調業界への人材移動などの対策の施しようもありました。しかし現代日本の経済環境は外需優先で進めてまいりましたから、その過程で全国各地にありました企業の生産工場は次々と海外に移動し、その結果日本の生産環境は消滅し地方は貧乏になってしまったとも言えるんです。

 我が国の外需優先・内需軽視、都会優先・地方軽視の政策が地方の衰退=人口減少を招いても、国はこの政策を改めることなく東京重視の政策を進めました。その方針でオリンピックを誘致し、2020年には四千万人の訪日客を集めようと考えた。またオリンピックに合わせてIR計画まで考え、その後大阪万博まで計画してフランスと同等の八千万人構想まで画策した?。そんな日本の想いに、コロナはストップをかけたと言えるんです。

 不況になったからと、いっぺんに国内生産がゼロになる業界は少ない。しかし観光業の場合、それも海外客を重要視し過ぎたら今回のような疫病が流行ったら顧客がゼロになってしまう。そして相手が疫病ですから、すぐ再生産状態になることなど不可能と言えるんですネ。

 ちなみにイタリア・スペイン・ギリシャなどのヨーロッパの観光国は、早々に門戸を開けて観光客を誘導し始めていた。しかしその結果第二波の状況を、迎えてしまっていると伝えられています。

 地方の活性化活動に身を置く者として、外需一辺倒でなく国内事業の再生対策をとってくれていたら・地方が今以上に潤うことができていたら、現在の日本の観光業は地方の人によって再生可能になったと思えるんです。

 そう言えますのは、観光庁・統計値の2019年日本国内での旅行消費額は、日本人、訪日外国人の合計で27.9兆円。その内訪日外国人客の消費額は4.8兆円であると報告されています。

 ですから国が地方を軽視せず、将来にわたって安心して暮らすことを考えてくれたら、地方の人がその4.8兆円分の国内旅行をしてくれるでしょう。そうしてくれたら、インバウンドに期待することなんかないんです。そうしてのGo toトラベルキャンペーンだったら、地方の人は大いに協力してくれたと思うんですけど・・・

 

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