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声に出して読みたいnote5選【音量注意】

素晴らしい言の葉と出逢ったらば、声に出して読みたくなる。
それがクリエイターのさがというもの。

心の中で桜がヒラリと舞って、ほどなくして散りいく描写。
経済理論との頭を痛める葛藤。
noteにおける、フォロバをめぐる大きな温度差…

読みながら、心の中に生まれた深い感慨を声でトレースしてみたい。
それは創るものとして当然の帰着だ。

今日はnoteの中で、是非とも声に出して読んでもらいたいコンテンツを、ランキング形式で紹介していこう。

5位

この著者はプロ野球に一家言持っている人物。
しかも相当な知見を有しており、これは内部関係者ではないかと穿ってしまうほど。
プロ野球への造詣の深さにひとかたならぬ言の創意工夫が加わり、読ませる文章に仕上がっている。

KKで韻を踏む。
KKKで韻を踏む。
KKKKで韻を踏む。

Kとは野球スコアにおいて三振をしめす記号だ。
著者は、瞬間風速的ながら最も三振を奪った田村勤という阪神のピッチャーを紹介しつつ、その為に犠牲になったものの憐れをKKKという隠語の韻にて示唆している。

本記事を声に出して読めば、言の葉の妙が自然と身についてくるはずだ。



4位

さあ続いて4位の発表だ。
この著者は打って変わってミステリ風情の物書き。
ミステリというと、堅苦しいロジックで紙幅が埋め尽くされていそうだ。
ところがこの著者は軽妙洒脱な言の葉回しで、決して読み手を飽きさせることはない。

人気テレビ番組・探偵ナイトスクープに想を得て、
腕利きの探偵が複雑に入り組んだ現在社会に鋭いメスを入れるというプロットを用い、日常生活で使えるとっておきの『秘術』を今回も伝授してくれた。

「学ぶは楽しむに如かず」といったのは孔子だが、
楽しまなければ学ぶことはとうてい覚束ない。

書き手から見れば、
読み手を楽しませなければ学んではもらえない。

読者を楽しませるための秘術。
そのための秘術すらも本記事を読めば身につくこと請け合いだ。

日常の秘術を伝えながら、読者を楽しませる秘術をも伝授するという二重入れ子構造の秘術。

それを学ぶには、音読しながら楽しむのが一番ではないだろうか。



3位

風変わりな物書きのお出ましだ。

この著者はMATANAという「隠語」メタファで世界の支配者を定義する。
どうやら、アメリカ大手IT企業セグメントのことを「MATANA」だと言い張っているらしい。

その言説には首を傾げる部分も少なくないが、
「BAKANA」という新たな支配者へとヘゲモニーがうつろうという言説は実に面白い。

言葉遊びの妙が至るところに散りばめられ、読み手を楽しませたいという想いが言外からも行間からもヒシヒシと伝わってくる。

現代IT経済は一体どうなっているのか?
我々の個人情報は守られているのか?

こうした、
今更誰にも聞けない重大な疑問を氷解させながら、
その幕間に読み手を楽しませる言の葉使いを学べる。

一粒で二度美味しい記事を、音読して三度美味しい言の葉に昇華させられるのは読者だけだ。



2位

この著者は意外性を追求しているクリエイター。
本記事は「理外の理」をテーマに言の葉を紡いでいく。

I live in Tokyo.を過去形にしなさい。

いま鼻で笑った読者は、まんまとこの著者の術中にハマっている。

まさかの珍回答。
最後で凡夫凡才を待ち構えるコペルニクス的転回。
鼻で嘲笑うあざわらう著者。

悔しいかもしれないが、
本記事を音読して、人を欺き楽しませリズム感のなんたるかを学ばなければなるまい。



1位

映えある一位に輝いたのは、このnote記事だ。

駒田徳広は巨人から横浜を渡り歩いた昭和生まれのプロ野球名選手。
著者は駒田が「併殺打が最も多い左打者」であるというデータを墓場から掘り起こしてきた。
これはプロ野球好きならば、それだけでもお腹いっぱいになるボリュームだが、著者の言の葉はそこからさらに意外な方角に伸びる、伸びる。

スタンドにのびた言の葉は、ヤジ男から浴びせられる「ヤジ」にスポットライトを浴びせた。
現代プロ野球ではあまり脚光を浴びることのない「野次」。
このヤジを徹底的に哲学的に掘り下げる様は、求道者というに相応しい。

駒田徳広とヤジ男との言の葉を用いたスタンドの攻防。
それが片言隻語に至るまで完全に再現されており、これは音読しない手はない。

やがて二人の攻防は、ハートウォーミングな心理戦に移ろっていく。

プロ野球選手と野球ファンの垣根を超えたヒューマンドキュメントに仕上がった大作品スペクタクルだ。



総括

声に出して読みたいnote5選。
いかがだっただろうか。

思わず声に出したくなるコンテンツ、思わず声を出したいクリエイターは見つかっただろうか?

音読というのはどうにも面映いものだ。
だが得るものはすこぶる多い。

暗唱段階では気づけなかった深く深いところにある書き手の真意に肉薄できる。
そのための銀の弾丸が音読なのだ。

声に出して読みたいnote5選が、読者の文章力上達に繋がれば著者としてこの上ない幸甚である。

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