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水族館のお魚さんに学ぶ、コミュニティを濁らせないメンテナンス方法

みなさんこんにちは。あっという間に一年が経ち、出会いと別れの春が近づいてきましたね。僕が所属しているコルクラボも春の9期生募集に向けて動準備がはじまります。

コルクラボは年3回くらい新メンバー募集をしているのですが、募集をしない期間はメンバーが固定されているからか、だんだん仲良くなってきます。ご飯を食べたり、カラオケに行ったり、イベントを立ち上げるメンバーも出てきたり。『共通の経験』が増えてくると相互理解が進んで人間関係が濃くなるんですね。ちょっとした飲み会も最近では熱量が上がってお祭りになったりします(笑)自発的に活動してくれる仲間やイベントが増えてくれることはとてもうれしいことです。

…とまぁコミュニティ内で熱を高める方法については以前、noteに書かせて頂きましたが、今日は新規募集の背景でもある「熱を高め過ぎることによる注意点」についてまとめていこうと思います。

■コミュニティにいつの間にか生まれる『内輪感』

これまで僕はコミュニティ運営は熱を高めるのが大事!っと散々書いてきましたが、最近は高めれば高めるほどいいのかというとそうでもないなと思うことが増えてきたんですよね。

きっかけは新規メンバーからの「輪に入りづらい」の一言

なんとなく気になってはいたんだけど、やはり出るか~って。確かに、長く付き合う中で共通の経験が増えてくると仲良くなったりして、それはとてもいいことなのですが、この状態が続くと今度は内輪感が強くなりすぎて、新しい人が入りにくくなってきますよね。おまけに立ち上げ3年目、メンバーも200人を超えてくると、過ごした時間や経験の差みたいなものが出てくるし、新メンバー全員を丁寧にフォローするのも結構大変。知らず知らずのうちに水槽の水は濁ってくるよね…そして僕は長老化…コケ生えてくるかもね…。そんな気持ちなうです。

実は、心当たりもたくさんあるんです。例えばスラックのスタンプ…

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よく使われているのに関係者しか意味がわからないものが量産されていて、内輪感出まくりです。(カップ!とか笑)ハマっている人にとってはそれが居心地いいとは思うのですが…悩ましいですよね。

内輪感の強いコミュニティ自体はどこにでもあるので、慣れているという人もいるかもしれませんが、これは怖いかなぁ。知らないことが多いと少なからず居心地の悪さを感じますよね、きっと。

そこで、運営としては、定期的にメンバー増員を行うことによって空気の入れ替え(水の入れ替え)をしているつもりではいるんです。新規メンバーの採用は拡大という意味あいが強く出がちですが、実は内輪感を薄めるという役割もあると思っています

ただ、常に採用していても熱を高めきれないし、採用しない時期が長くなると内輪感が強くなってくる。このさじ加減をうまく設計していくことが必要なのに本当に難しい。まだまだうまくできていないんですよね。

そして、それらをメンバーにメッセージして運営への理解を得るという努力もしなければなりません。中には「人が増えてくると居心地悪くなるから嫌だ~」という人もいるわけです。いや~組織つくりは奥が深い。

僕は新規メンバーの募集を行う際にはメンバーと採用の背景についてディスカッションしたり、意見をもらう機会をつくるようになりました。メンバーの中には本業で人事部のメンバーもいるので、考え方とか整理してくれるんですね。結果、じぶんが納得のいく答えに近いものを探すのですが、その中で最近いいなと思ったのは新メンバーの「わからない」は宝物だ。という考えかた。これには気持ちの面で救われているので紹介したいと思います。

■水族館にはコミュニティ運営のヒントがあった

話は少し脱線します。

僕は昨年末に水族館に行ったのですが、ちょうど前日の夜にコルクラボWEB会議があったので、水槽の中の魚がコミュニティに見えてきたんですね。色んな種類の魚がバラバラに泳いでいたり、群れをつくったり、なんか社会の縮図のような…。

そこで、思い出したんですね。オニカマス(スズキ科・バラクーダともいう)という魚の習性とユニークな実験。

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素材:https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20131114/373676/?P=2

ちょっと前までは、しながわ水族館でもみられた魚らしいのですが、このオニカマスは集団性を持っている魚として有名です。1匹が先頭を泳ぐと仲間がついていく習性があるので、団体行動がとても美しいんですね。この水槽でおもしろい実験をした人がいるんです。唐突に次ぐ唐突ですが、これを紹介させてください。

実験①大きな水槽の中にガラスの板を置いて、仕切りを作ります。そうすると魚たちは初めは顔をコツンコツンするのですが、そのうち板にぶつからないように泳げるようになるんですね。

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みんなで危機管理ができておりすばらしい!とこれだけでも感動モノなのですが、まだまだ実験は続きます。

実験②ガラス板を置いてしばらく経ったら、また板を外して元の広い水槽に戻します。さあどうなるでしょうか?

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なんと、ガラス板はないのに、魚たちは広いほうへ戻ろうとしないらしいんです。魚たちには「あっちに泳いだらぶつかるぞ」が刷り込まれて、水槽の狭いスペースをずーーーっと泳ぐようになるそうなんです。一度こうなってしまうとほったらかしにしても、魚たちは移動しようとしないんですね。

さて、ここで問題です。魚たちを広いスペースに戻そうとしたらどんな方法があるでしょうか?

すぐに答えを出してしまいますが…。

答え、外の水槽から別のオニカマスを連れてきて、広いスペースに入れる。これをやると、新入りが水槽の中を悠々と泳ぎだすので、他の魚たちが「うそー!!!そっちいけるやんー!!!」と泳ぎ出すんです。

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いや~コミュニティですね。水族館。

ということで、話を2分前に戻しますが、もうお気づきですよね?(無責任)

■新メンバーのふるまいや「わからない」が宝物になる

集団の中にできてしまった古い習慣や、内輪感って中にいる人にはなかなか気づけないものです。そこに新しい仲間が入ることにより、「内輪感強すぎ!」「それ意味わかんない!」という一言が出てきたり、「それやってもらったら困る。ルールの伝え方がイケてなかったわぁ。もっと丁寧に伝えよう。涙」っと気づきになることがあるんですね。

だから、新メンバーの参加は喜ばしくて、たくさんの仲間から「わからない」「それどーなってんの」を聞けるような水槽(環境)づくりをしていくことが運営の肝になるということなんです。新メンバーは宝物。コミュニティの運営をメンテナンスするきっかけをたくさんくれる存在。そう考えるとウエルカムしたくなりませんか??なりました、僕は。

じぶんたちはオニカマスの集団になっていないか、コケが生えちゃってるんじゃないか?それをちょっと立ち止まって考える瞬間、出会いと別れの季節は、あたり前を見直す良い機会にしましょう。

そうそう、そんなコミュニティづくりを一緒にやってみたい方、コルクラボは4月から9期生募集も行いますので是非仲間になってくださいね~。

無理やりですが、話がコミュニティに帰ってきましたね。よかった。

最近は新型コロナの感染が騒がれて、なかなか外出ができないけれど、また水族館で色々妄想したいなとぼんやりしている、すないぱ~でした。

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