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『中身が見えないおにぎりは小さい』の法則【きまぐれエッセイ】

2011年11月17日(木) 19時33分27秒
エーエム・ピーエム(am/pm) 鮭ハラミ漬焼おにぎりの巻

外袋にはこのように書かれてありました

「鮭の特に脂がのっている腹側の身のみを醤油漬けにし、
 香ばしく焼き上げました」

ああ、ぁぁぁ
ソソられる~
こんなようなステキな商品説明ばされてしまったら、
もう買わずにはいられないじゃないですか~
あんなことやこんなこと、あらぬことを想像しちゃうじゃないですか~

だって、中身が見えないんだもの。

普段私は128円以上のおにぎりは滅多に買わないんです。
でも、美味しいおにぎりが食べた~いという欲求に理性が負けてしまいました。
期待に胸ふくらませ妄想たくましくして、外袋をあけました。



「ちっちゃ!」

私には、ちっちゃすぎます小さすぎ。

なんだよぉ~と口を尖らしながら、一口でぺろり。
でも、お味はおいしゅうございました。

もし、外袋が透明だったら、絶対買わなかったよな~。

はは~ん。
中身を見えなくしてんのは、高級感をだすため……
と見せかけて、
ホンマはちっちゃさを誤魔化してるんだろな。

あーでないこーでない……
ぶつぶつぶつぶつ……

ひとしきり妄想モード入り込みの女王になっちゃいました。
くやしくてくやしくて、合理化ばりばりしている自分がみじめになりました。エーエム・ピーエムの対消費者戦略に寄り切られてしまった私。
おにぎり1個で、こんなに煩悩もんもんになれる私って……

興奮もおさまり冷静になってみつめてみたら、完全な私の敗北です。

今度、こんな中身の見えないおにぎりを見かけたら、
袋の上からまさぐってやります。

ぎゃ、お客様おきゃくさまぁ、中身をつぶさないでください!
あーあ、ピンポン玉のようにしちゃって、これじゃ商品なりませんから!
困ります困りますお客さま、今すぐお買いあげ下さい!

……って。
白い目で見られて入店お断りになるのも、いやだからぁ~
これからは、おにぎりの食べ方をあらためなくっちゃね。

おちょぼぐちでね。


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