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【初出版『最強の法則』100】 vol.16:企画を書く前に書店を徹底研究する


前回は、企画書を書く前に類書や書店さんを研究することをオススメしました。
今回は、書店研究をさらに深堀しましょう。
なぜなら、Amazonやネット書店が伸びているとはいえ、
紙の本に限れば、リアル書店さんが売上の70%以上を占めているからです。

前回は書店さんを数多く回ることを提案しました。
それは、書店さんは1店1店、違う特色があり、置かれる本も置かれ方も違うからです。
お店によって、お客層が違うのです。
お客さんの「購買心理」が違うと言ってもいいかもしれません。

あなたが東京圏に住んでいると仮定しましょう。
ちょっと乱暴な分け方ですが、お店は下記のように分類できます。
(1)ビジネス街やその近くの駅前にある店
(2)ビジネス街ではないが、繁華街にあるお店
(3)ベッドタウンの駅前にあるお店
(4)郊外のショッピングモールの中や近辺にあるお店

それぞれの読者層(購買層)を考えてみてください。
想像するだけで、みな微妙に違うのがわかるのではないでしょうか。

大雑把に言えば、(1)や(2)のお店では、経営者や経営幹部、ビジネスマン、OLさんが客層として多いと思われます。
最新のビジネス書や経営書、マネジメント、プレゼンや企画の作り方の本が売れそうですよね。
(3)や(4)では、帰宅途中の会社員、お子さんをお持ちの家庭の主婦などが多そうです。
料理レシピや絵本、ベストセラー本、文庫本や小説が売れそうです。
ビジネス書にしても、もう少し身近なテーマの本、たとえば「上司や部下とうまく付き合う本」のようなタイトルが売れそうな気がします。
そう分析するのは、お客層や購買心理を考えたからです。

ある出版社の幹部がこう言っていました。
「ウチの本は、土日に家族連れでショッピングモールに行くサラリーマンが、『なんか、面白い本ないかな』と思って買ってもらう本だ」
これだけターゲット層を絞っているだけに、その出版社は売れる本を連発しています。

企画を作るにしても、書店さんの現状と読者ターゲットを把握しておくことが必要なのです。

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