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【初出版『最強の法則』100】 vol.45:企画会議で編集者はあなたの“代理人”になる

あなたが渾身の思いを込めて書いた企画書が無事、編集者の目に留まりました。
編集者から連絡がくることでしょう。
「打ち合わせしませんか?」と。

小躍りしたくなるあなたの気持ちはわかります。
しかし、ここで安心はできません。
出版が決まったわけではないからです。
たいていの場合、編集者が一個人として「この企画をやってみたい」と思ったに過ぎない段階です。

編集者としては、ここからが勝負です。
あなたに、企画書をブラッシュアップしたいと言ってきます。
「この項目をもっと膨らませられませんか?」
「こういう内容を追加できませんか?」
このくらいは序の口。なかには、
「この企画ではなく、別の企画にしませんか?」
などと言ってくるケースもあります。
あなたのプロフィールやコンテンツを見て、
「違う企画のほうがよさそうだ」と判断したのでしょう。

編集者はたいていの場合、社内で何回かの企画会議や手続きを通す必要があります。
そのために企画書を磨きに磨いて、万全の準備をする必要があるのです。

出版社にとって、出版とは「事業投資」です。
1冊につき最低でも数百万円の資金、編集者のみならず各部署の人材と労力を使います。
投資しても元をとらなければ、会社がつぶれてしまいます。
特に新規著者に対しては、どうしてもシビアな見方をしてしまうのです。
「本当に売れるのか?」と。

会社によって何回の“関門”があるのかは異なりますが、典型的な例はこんな感じです。
・編集部内の企画会議
・販売担当など他部署も交えた会議
・社長や担当役員を交えた会議

会議では社会情勢や世相の分析、その企画書の分野の流れ、類書の売れ行きなどあらゆる角度から検討されます。
どんな企画でもあっさりOKということはありません。
少なくとも私の経験では(苦笑)。
編集長がOKでも、販売担当者がNGを出すケースは珍しくありません。
企画を提出した編集者は、そのたびに胃が痛む思いをします。

ですので、あなたが編集者から企画書のことでいろいろ聞かれても、
そこはくみ取ってください。
編集者は社内の厳しい会議で、あなたの「代理人」として頑張ってくれるわけですから。
一度不採用になっても、何回もトライしてくれる編集者も数多くいます。
ぜひ、そんな素晴らしい編集者と信頼関係を作りましょう。
ではでは!

書籍を出版したい方を支援するグループを立ち上げました。 上から目線で出版に向けての指導やプロデュースをするという形ではなく、 著者が出版して目標を達成するまで、共に歩んでいく――そのような関係性を「出版パートナー」と呼び、私たちの理想形としています。 よろしくお願いいたします。