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読書記録「自分を鍛える」①

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

今回読んだのは、ジョン・トッド 渡部昇一 訳「自分を鍛える」三笠書房 (1985)です。

ジョン・トッド「自分を鍛える」三笠書房

この本は私が大学生の頃に神保町でたまたま手に取った書籍で、当時の私の勉強意欲に深く影響を与えた一冊です。

ジョン・トッド(1800-1873;アメリカの牧師・作家)という人物を利き馴染みのない方が多いと思いますが、1835年に刊行された当書はロンドンだけでも15万部も販売されたほど影響を与えた本であり、その教えは今でも廃れることなく我々に学ぶことの価値を教えてくれます。

同著の中では、ベーコンの言葉を引用し

読書は充実した人間をつくり、会話は機転の利く人間をつくり、執筆は緻密な人間をつくる。

同著 126頁より抜粋

と述べており、この本はそんな人間をつくる心構えや方法について述べています。
今回は、全8章の内、前半4章をまとめます。


1.自分の頭で考える

勉強する理由は、頭脳を"明確に役立つ"ようにする、つまり自分の頭で考えられる状態にすることである。

脳を鍛えることにより、以下の能力が高まる
・集中力 ・忍耐力 ・判断力
・洞察力 ・記憶力

そのためにも、自分自身を深く知ること。無知の知、つまり自分の知らないことやできないことを知ることにより、謙虚に学ぶことを心得る。

2.生産的な習慣・強い信念が自分を大きく育てる

「人間は習慣のかたまりである」
努力して良き習慣を身に付けるべき。

例えば…
・計画を立てて行動する
・一分一秒を充実させる
・時間厳守 早起きの習慣
・誰からも学び取る
・生活は質素清潔を心掛ける
・物事は入念に、徹底的に行う
・公平に物事を判断する
・毎日両親のことを考える
・良き友と一緒にいる

悪しき習慣を身に付ける者(上記が出来ない者)と一緒にいることは避けるべし。

3.確たる見識を身につけるために

まず第一に、勉強のできる完璧な環境や状況はほぼ整わない。状況が悪い中でも、何年も学び続ける覚悟が必要である。

そのためにも、
・短時間 全力で集中する
・一冊の本を完全に理解する
・優先順位を高める
・根気よく反復する
・勉強の対象を転換する

絶えず仕事をし、絶えず休憩する。怠け心が入り込む暇がないほど頭を使え。

4.緻密な頭脳をつくる読書法

読書はその人の文体をつくる。人は読んだ本のような人物になる。
そのためには、良書を徹底的に読むこと。また、読んだ本は人に伝えることにより、自分の血肉となる。

NG 悪書や娯楽本を選ぶ
NG 速読しすぎる
NG 自分の考えや要点をまとめない

約200年前の本にも関わらず、その心得は変わることなく、再現性もあり実践可能です。次は会話や時間管理について書きます。それではまた次回!

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