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五輪開会式と首都高の交通規制

こんにちは。交通技術ライターの川辺謙一です。
いよいよ昨夜(7月23日の夜)、オリンピックの開会式が行われましたね。
そこで今回は、開会式と首都高速道路(首都高)の交通規制の関係について書きます。

下の図は、開会式が始まった時間(昨夜20時)における首都高の交通状況マップです。これは、首都高技術株式会社が運営するツイッターのアカウント「【公式】道路交通情報@首都高」から引用した図です。

首都高の路線図のうち、ピンクで縁取りした区間はオリンピック関係者輸送ルート「オリンピック・ルート・ネットワーク(ORN)」、黒く塗りつぶされた区間は通行止めになった部分を示しています。

ORNの詳細はこちら
https://olympics.com/tokyo-2020/ja/games/transportation-stakeholder/

ここからは私の推測ですが、これは少なくとも選手団が集まる選手村から、開会式の会場である国立競技場まで、選手などを輸送するルートを確保するためだと考えられます。なぜならば、晴海入口(選手村の最寄りの入口)から外苑出口(国立競技場の最寄りの出口)に至るルートのうち、湾岸線を除くすべての区間、すなわち10号晴海線・11号台場線・都心環状線・4号新宿線を経由する区間が通行止めになったからです。

開会式は、閉会式とともに、もっとも多くの選手たちが国立競技場に集まるイベントですから、選手たちの輸送を円滑に進めるために、これだけの交通規制が必要だったと考えられます。

私は職業柄、首都高の交通状況をよく見ていますが、これほど規模が大きい交通規制はかなりめずらしいと感じます。もちろん、海外から要人が来日したときや、台風が接近したときのような悪天候時には、規模が大きい交通規制が行われることがあります。ただ、今回の交通規制は首都高の歴史においても特例と言えるでしょう。

このように首都高の交通状況を確認するだけでも、いま東京で特別な行事が行われていることを実感することができます。もしご興味があれば、スマートフォンなどで会期中の交通状況をチェックしてみてはいかがでしょうか。


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