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またね、江戸博

両国にある江戸東京博物館が4月1日より3年間休館してしまうので、その前に行っておかないと!と思い立ち先月行って来ましたよ。

小学生の頃より何度か来ているはずなのですが、私は刹那に生きているので毎回とても新鮮な気持ちで訪れることができます。たぶんほんの数年前にも来ているような気がする…しかし、一体何の展示を見に来たのかすっかり思い出せぬ。特別展かな?ううむ…

JR両国駅に降り立つと駅構内にはさっそく力士の絵や手形が飾られているのでテンション上がります。

さすが両国国技館のある場所や!お相撲さんの町や!

運が良いと力士とすれ違ったりしてドキドキ…(この日は見掛けませんでした)
お相撲さんとすれ違う時のびん付け油の甘い香りが何気に好きなのでした。
しかし本日の目的は江戸東京博物館、略して江戸博なので先を急ぎます。江戸博は両国国技館のすぐお隣りです。

江戸博はめちゃんこ大きい高床式の建物で、地震が来たら大丈夫かなと心配になる造りなのですよね。
なので入り口はエスカレーターをいくつか上った先にあるという不思議な構造。
(写真を撮るの忘れた。画像でGoogle先生で検索をかけてみてね)

中へ入るとさっさく日本橋がお出迎えです。

ほらね!全ての道は日本橋に通じてるんだよ!そら見たことかっ!江戸と言ったら日本橋なんだよっ!参ったか!参ったな!HAHAHA!

↓前に日本橋愛について記事にしたので…

などと心の中でドヤり、うっきうきで日本橋を渡ります。まずは江戸ゾーンに突入です。
江戸博は何がすごいかって、ジオラマがふんだんにあって眺めるのが楽しいのですよねー
目線を人形に合わせればタイムスリップ!

日本橋の町人地

そして江戸と言えば私は大好きな時代小説、風の市兵衛シリーズ(辻堂魁/祥伝社)を履修していますので、市兵衛さんの世界観とついつい重ねてしまうわけなのでした。

過去に書いた市兵衛さんの記事↓

で、その日本橋の町人地のすぐ隣りに大名の上屋敷の模型があるのですが、これがジオラマで再現されている町人地とほぼ同じ縮尺の広さで復元されているわけです。

町人地と同じ広さの大名の上屋敷

地面に色のついている部分も建物だそう。

大名のお屋敷はめちゃくちゃ広いのに、町人の家はそれと同じ面積の土地に何軒も連なり、狭い空間で暮らしていると。これが下々の者の暮らしっぷりか…と思い知るのでした。

そして何に驚いたかって、市兵衛さんは大名屋敷の中で戦ったことがあるのです。敵に全方位囲まれ弓矢やらびゅんびゅん飛んで来る中、自分と相手を守りつつ屋敷から脱出する…みたいなシーンがあるのです。
ちょ、おま、この広さで凄くない?よく出入り口わかったね。市兵衛さんホントぱないわぁ…やっぱカッコ良いわぁ…惚れてまうやろ。
と、再認識したのでした。

他にも幕府の役職図や御三家の図などがわかりやすく展示されています。

市兵衛さんのお兄様は「目付筆頭」という役職なのですが、目付は10人いるからその中のNo1ってことかーとか。ふむふむ、この辺りの方なのねぇ…
あれ、ちょっと待って?お兄様の部下の弥陀ノ助はどこの役職の人かしら?その他みたいなこの辺りかな?とか。

すっごい楽しかったw
妄想が捗るわぁー

そしてやっぱり日本橋と言ったら越後屋さん(三越)なので、その模型もあります。
頭を畳につけるくらいに下げているのが商人っぽくて良いですね。

越後屋の中

時間になると暖簾が上がるのでじっとその時を待ちます。でも、暖簾が上がると中が見えませんw

越後屋の暖簾が上がったところ

越後屋に奉公に来てその後出世した宮田善右衛門さんという方の経歴が書かれていました。
何に驚いたかって、越後屋は長期休暇の制度がありもう完全な会社だった。
7年ごとに約40〜70日間の長期休暇がとれるそうなのですが、二回目の長期休暇までに上座という役職に就けなかった場合は退職させられるって。
越後屋、超厳しいんですけど。怖いよ。
なのできっと二回目の長期休暇をとらないで働いていた人が多いんじゃないかなと推察します。

寛保2年(1742)の採用者35名のうち、宮田善右衛門は元締という最高役職に就き、全三井の経営に関わったと。宮田と同期の他の27名が平手代(一番下の役職)なので、出世できるのはほんのひと握りだったみたいです。
え、何これ面白いんですけど。宮田さん相当に優秀な人なんじゃないかしら。人も蹴落として行く感じの…江戸版島耕作みたいな。
誰か小説書いてくれないかな。宮田善右衛門の成り上がりストーリー絶対に読むのに。

長屋も再現されています。

長屋のトイレの扉

意:開けっぱなし、汚しっ放し禁止

この画像はわかりにくいのですが、長屋のトイレは半分から下にしか扉がついていないので上から丸見えなのです。
恐る恐るトイレの中を覗きましたが、誰も入っていませんでした。ほっ…
上半分丸見え状態は遠くからでも誰かが入っているかすぐわかるので実は便利らしいのですが、女性が入っている場合は覗きなんかもあったとか。そりゃそうでしょうよ!丸見えだもんよ!
長屋のトイレはトイレに行くのも大変だ…

長屋の部屋の中

めちゃくちゃ部屋の中綺麗ですよね。
部屋の奥に衝立で仕切られてる一角がありますが、あれって布団ですよね。こうやって部屋に置かれた物を角に押しやって隠せば良いんだ!江戸時代みたいで良いじゃん!ナイスアイデア!
これはぜひ真似をしようと思いました。(収納して片付けろって話なんですけどね)

江戸コーナーが充実していますが、明治から平成までの展示もあります。

昭和の団地

上は昔に流行った団地のキッチンなのですが、レトロ感満載で素敵!綺麗に片付いているし、今後は私の家の台所ですって嘘をつこうと思っています。

あと少しで長い間閉館してしまいますので、この機会にぜひ足を運んでみてはどうでしょうか。お勧めです。
都内の小中学生は確か無料だったぞ!春休みにぜひ。

江戸博の一番のお勧めはやっぱりジオラマかなぁ…
よぉく人形を見ると喧嘩してたり吐いてたり、小さな揉めごとが起きているので面白いですよ。

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