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心に残る文章とは

第164回芥川・直木賞が発表されました。あいみょ…尾崎世界観さん残念でしたね。芥川・直木賞のエンタメ化を嘆く人もいますが、これだけ出版不況が長引いている現状を見ると、エンタメ化も致し方ないのかなと思います。

かくいう私も小説は全然読まなくなりましたね…。歳取ると小説読まなくなると聞きますが、私も例外ではなかったようです。

有吉さんいわく「現実でウソつきまくってるから、他人のウソに付き合いたくない」らしいですよ笑。

それでも緊急事態宣言で外出が制限されている今、割と本を読んでるので感想を書こうかなと思います。

1、タナトスの誘惑

小説をもとに曲を作ることで知られるYOASOBI

タナトスの誘惑は「夜に駆ける」の原作ですが、良くも悪くもネット小説らしいなって感想でした。

どっちかっていうと、小説を読んだことで歌詞の本当の意味を理解できて「おおっ」ってなりました。

紅白よかったですね。無数の本が積み上げられた図書館のセットはYOASOBIの世界観そのもので、心が熱くなりました。

2、2020年のゲームキッズ

アフターコロナの時代に起きる恋愛や働き方の変化を予想したSF短編小説です。星新一大好きな私には合っていて、楽しく読めました。リモートウェディングなんて本当にありそうです。

ただ…東野圭吾先生の小説を読んでた時もよく感じてたんですけど、説得力のない合理性が気になりました。

「浮気相手の子どもをDNA検査することになった」

「旦那の子どもじゃないのばれるかもしれない」

「じゃあ子どもを殺そう」

こんな感じで、ちょっと女心ナメないで欲しいって思うかな(笑)

どっちかっていうと旦那を殺したほうが説得力があるのでは…って思いました。

3、すみっコぐらし そらいろのまいにち

「絵本かよ」って思われそうですが、私はいたって大真面目笑。

メイン5匹の過去がわかるオムニバスストーリーなんですが、どれもとても切なくてあたたかくてもう何回も読んでます。

それぞれが見る空が違っているところがポイントで、最後に重要な意味を持ってきます。

普段とかげ推しの私ですが、この本ではぺんぎん?の話が一番泣けますね。

自分が何者かわからないぺんぎん?の孤独や苛立ちがよく伝わってきて、これを読んでから映画を見るとさらに悲しくなります。

この本に限った話じゃないけれど、児童書ってよくできているんですよね。誰にでもわかるやさしい言葉を使いながらも、確実に子どもの心をつかんでいく。

子どももあざといストーリーにはちゃんと気づきますしね。

私自分の記事の校正を受けるときに「読みやすいけど、言い方がキツい」って指摘されること、たまにあるんです。

自分でも気づいてるんだけど、読みやすさ、わかりやすさを追求するとどうしても端的かつ直接的な表現になってしまう。

でも読み手には感情があるのだから、もっと人の心に柔らかく訴えられなければダメなんですよね…。

そんな感じで、これからは子ども・学生向けの本もちょっと読み直してみようかなと考えています。

日々勉強ですね。

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