来春新作放送!アニメ「響け!ユーフォニアム」を推したい!
来年4月からNHKのEテレでアニメ「響け!ユーフォニアム3」が放送されます。
京都アニメーションの最新作となる「響け!ユーフォニアム3」、Eテレでは年末年始にシリーズの過去作品である映画作品4作品を放送します。
今回はEテレで放送される前に、「響け!ユーフォニアム」を初めて見る皆さんへお勧めする記事になります。
部活を舞台としたドラマ
アニメ「響け!ユーフォニアム」は武田綾乃先生の原作小説を京都アニメーションでアニメ化した作品です。
2015年からテレビアニメとして放送開始、2016年にはテレビアニメの総集編として劇場版第1作が公開
それからテレビシリーズ2作品・劇場版が5作品も作られている。
今年は劇場版作品として「響け!ユーフォニアム~アンサンブル・コンテスト~」が公開されています。
8年も続くアニメ「響け!ユーフォニアム」が来年、Eテレで放送されます。
そんな「響け!ユーフォニアム」のストーリーは、主人公黄前久美子が北宇治高校の吹奏楽部に入部するところから始まります。
久美子が入部した北宇治高校吹奏楽部は滝昇を新たな顧問に迎えて、全国大会を目指す事を目標にした部活動をする事となる。
全国大会出場に向けて、滝の指導を受けながら練習を続ける久美子ら北宇治の部員たちであったが
部員の思いが騒動を起こし、久美子もその渦中へ巻き込まれて行くのであった。
重き青春を堪能せよ
「響け!ユーフォニアム」は学園や青春を題材とした作品です。
しかし、この青春は重みがあります。
これは久美子が入部してすぐ、顧問の滝から全国大会出場を目標にするかの意志確認を部員たちに問われます。
それによって指導をハードにするか否かを決めると言う。
多数決で全国大会出場を目標にする事が決まりましたが、部員が一同に合奏した時に技量が達していないと滝は部長の小笠原晴香を責めます。
そんな滝の態度や指導に対して部員達は反発します。
ここで既にギスギスしたものを感じるでしょう。
吹奏楽部での部活動が中心となるストーリーである本作、大会に出場できるメンバーに選ばれようと練習を繰り返すだけではない。
ソロパートの枠を巡る騒動で滝と部員の高坂麗奈が個人的な関係にあると噂が流れます。その騒動でソロパートに選ばれなかった3年生の中世古香織が再オーディションに挑む。
自分を抑えて、他を優先する日々だった香織
とうとう3年生となり、最後になる大会出場、最後はソロパートで自分の晴れ舞台を欲する香織
香織の思いを知り醜聞を流して、麗奈に頭を下げて辞退を求める香織の後輩である2年生の吉川優子
自他共に実力を認められている高坂麗奈
こうした個人の思いと、大会出場する為の力量が混ざり重いストーリーでもある「響け!ユーフォニアム」
同じように力量を試され、選ばれる洗礼を作中では久美子は味わい苦しみます。
「響け!ユーフォアニアム」は天才肌のキャラと久美子のような普通の人との力量差に苦しみ、久美子はその苦しみから他者の思いを理解するストーリーでもあります。
(逆に天才肌のキャラが演奏以外の問題で演奏ができないような事を嫌がり、苛立ちを見せる場面もある)
重いストーリーであるからこそ、とても味わい深い作品だ。
爽快な青春ものとは違う、困難の中で大会の大舞台へ進む久美子たちの生き様を楽しむ作品なのです。
個人的な思いを
最初は「けいおん!」で京アニ作品を好きになり、京アニの新作で見ていた「響け!ユーフォニアム」
最初はその重苦しい人間関係の描写に少し戸惑いがありつつも、好きなキャラクターである田中あすかを追いかけていたような見方でした。
それから年を取り、重苦しい人間描写の味わい方が分かるようになると「響け!ユーフォニアム」がより好きになれました。
一見だけで全て味わえない、それが「響け!ユーフォアニム」だと思います。
この記事を書くにあたり、「響け!ユーフォニアム」を少し見直しました。高坂麗奈の魅力にようやく気づいたところです。
孤高さと実直さ、それが美しく見えた。
麗奈と久美子の百合的な描写は、孤高さで立っていた麗奈が本音をくだけて話せる相手が久美子だった。
だから百合的な重さになる。
麗奈をはじめ、様々なキャラ達の内情に立ち入る久美子
こうした久美子のスタンスをシリーズの中で、田中あすかと久石奏が咎める場面があります。(麗奈も当初はそんな久美子を「性格悪い」と言う) 主人公だから他のキャラとの絡みがあると言う当たり前で済ませるのではなく、しっかり責められてしまっている。
それが単に責められるだけではなく久美子と麗奈・あすか・奏とで打ち解ける為の一つの山場として演出されているのがとても良い。
演奏場面の描写の高いクオリティーとキャラクターを深堀りする演出を見られる京都アニメーションの傑作を年末年始、そして2024年の春も楽しみましょう。
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