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呉で南極観測船「しらせ」を見に行った!そして聖地巡礼(前編)

 南極観測船「しらせ」が2023年9月15日(金曜日)に広島県呉市の海上自衛隊呉基地に入港した。
 昨年も呉基地に入港したものの、外から眺めるだけでした。
 しかし、今年の「しらせ」は一般公開してくれると言う。
 これは行かねばならない。
 9月16日(土曜日)に呉市へ行く事にしました。

呉へ行こう

 行くにあたり、選択肢は2つあった。
 マイカーで運転して呉市に行き、海自呉基地に近い無料の駐車場である「アレイからすこじま駐車場」に停める。
 もう1つは、電車で呉駅まで行き、呉駅からバスで海自呉基地の近くにある「昭和埠頭前」か「潜水隊前」まで行く。
 選んだのは後者です。
 海自呉地方総監部の広報で「アレイからすこじま駐車場」が「しらせ」公開での駐車場ですとお報せがありました。
 50台が停められるとはいえ、家から呉市は1時間ぐらい。
 出遅れるのは確実だろう。
 ならば電車とバスで現地に行こうと決めたのです。
 山陽本線と呉線を乗り継ぎ、呉駅に着きバスに乗り換える。
 乗るバスは「鍋桟橋行き」に乗る。
 なんとそのバスは満員だった。乗客のほとんどが「しらせ」を見に来たようで「昭和埠頭前」バス停で自分を含めて一斉に降りた。
 ここまでバスが混むのは「しらせ」の知名度の高さ故だろうか。

いざ「しらせ」へ

呉基地Fバースの様子、護衛艦「さみだれ」の後ろに南極観測船「しらせ」が見える。
画像の右手は訓練支援艦「くろべ」と、その後ろに輸送艦「しもきた」

 呉基地に入り、「しらせ」が停泊しているFバースと呼ばれる埠頭へ向かう。
 海自基地なので護衛艦など海自艦艇に混じって「しらせ」が居る。
 「しらせ」が居るのはFバースの奥で、手前には護衛艦「さみだれ」に掃海艦「えたじま」・訓練支援艦「くろべ」・輸送艦「しもきた」が並ぶ。
 これら海自艦艇を「しらせ」に行くまで近くで見られるのは眼福でしたね。

 海自艦艇の間を抜けて、Fバースの奥にある「しらせ」へ
 なんともデカイ!
 基準排水量が1万2000トンになる巨体、「しらせ」の向かい側にある輸送艦「しもきた」と並ぶ大きさだ。

「しらせ」の船首、その下部にある穴は氷を砕く為に放水する穴だ。
船首側から見た「しらせ」

 まず目につくのは「しらせ」の船首のゴツさだろう。
 砕氷船と言う種類の船である「しらせ」は南極の氷を砕きながら進む事ができる船だ。
 船首の下部には融雪散水装置で海水を放水する穴がある。
 「しらせ」は船体を乗り上げ、海水を撒く事で氷を割るラミング航行で氷の海を進む。
 その力強さ感じさせる船首だ。

「しらせ」の上甲板、隣に見えるのは輸送艦「しもきた」


「しらせ」後部のヘリ格納庫とヘリ甲板
「しらせ」搭載のヘリコプターであるMC-101掃海・輸送ヘリコプター
MC-101の後部が開いて、機内を見られた。座席にペンギンの人形がある。

 タラップを登り、「しらせ」の左舷から乗船する。
 「しらせ」に乗るのは、2010年の呉市の川原石埠頭での公開以来だ。
 上甲板の通路から後部のヘリ甲板に出る。
 「しらせ」は昭和基地へ空輸する機体として、欧州のアグスタウェストランド社のAW-101ヘリコプターを海上自衛隊はMC-101掃海・輸送ヘリコプターとして採用しています。
 そんなMC-101が1機、「しらせ」のヘリ甲板で展示されていました。
 開けられるドアは開けて機内が見える様にして、座席にペンギンの人形を置くシャレもある展示でした。

ヘリ格納庫に置かれていた実物大のペンギン人形
南極の氷についての説明
ヘリ甲板に置かれた南極の氷

 ヘリの甲板では、実物大のペンギン人形と家族連れが記念撮影する場所と、持ち帰った南極の氷の展示がありました。
 私は南極の氷の所へ行く。
 南極の氷は触る事が出るので、見学の皆さんが次々と触る。
 昔の空気が閉じ込められている為に、自分の手の熱で溶けて出た昔の空気がパツンと弾け出るのが分かる。

「しらせ」右舷のコンテナを収容する場所
「しらせ」の収容場所の上部
左舷側のコンテナ収容場所に置かれたコンテナ

 「しらせ」は南極の昭和基地へ食糧や燃料など物資を運ぶのも任務の1つだ。
 その物資を積み込む方法として「しらせ」の中央部にはコンテナを積み上げて収容する場所がある。
 この日は一般公開なので、展示用に1個のコンテナがあるだけで空の状態でした。
(後編へ続く)



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