惨めな敗退を繰り返さないために

今年のフロンターレのACLはGL敗退という形で幕を閉じた。
開幕前から感じられるほどのチーム構成の違和感、そしてシーズン始まってそんな経ってない4月中にその結末を思い知らされるという。
終わったことは仕方がない。もはやこの悔しさは来年この大会で晴らす以外に方法はないし、ここで落ち込んで国内のタイトルまで失うなんてのはよろしくない。
先を見据えての話をしていこうと思う。

苦しさの訳


フロンターレは国内でも順風満帆とは程遠い試合内容を繰り返しているが、理由はもう誰もがわかっているし、このnoteでも何度も書いてるので言うまでもないだろう。だがもっと根本的な話をすると「強化部の空振りが多いよね」というポイントに目がつく。

もちろんここ数年の大当たりの連続と比べてしまうからという部分もある。
ある意味ではシーズン途中で抜けられるというのも失敗なのかもしれない。フロンターレのフィットまで時間がかかるという特性を考えると、途中で入れ替えてうまくいくケースの方が稀だということくらい子供でもわかる。

そんな昨年までの話はここまでにして、今年の話を。
若手の超有望株が一気に3人も抜けたため、補強しないというルートがその時点で無くなったのだが、昨年の間に補強はゼロ。そして迎えたオフシーズン、ジェジエウの長期離脱が分かりきってるのにCBの補強をせず新卒組をごろっと加入させた。即戦力としてはチャナティップと瀬古という名前だけ見れば有望な二人を加入。
世代交代の時期がもう目の前に迫ってきているクラブの立ち振舞としてみれば悪くない動きに見えたが、そんなことを吹き飛ばして余りあるほどディフェンスが心配で仕方なかったと。

そしてシーズン開幕のスーパーカップ、新人をどんどんぶち込んでくる浦和に対してぎこちないチャナティップが先発して思い出作り感の時間帯に瀬古が出てくるだけのフロンターレ。
ディフェンスラインにけが人が続出して佐々木が出ざるをえなくなってしまい、頑張ってるしよくやってるとは思うが相手はJ1とACL経験不足を露呈するのは当然のこと。
他クラブの新人がリーグやルヴァンで名を売ってる中ベンチにすら入ってこない、ACLの広州相手にやっとデビューした選手がいてみたり、2試合目の広州戦は知っての通り勝ったものの内容は今季最悪級。

補強で頭数は揃えたが適材適所とは程遠く、デビュー戦で点を取るとか中盤を支配するとか、そういうSSRな大当たりを引いてきたことでここ数年食いつないでいた流れが切れてしまった。

金額に見合ってないチャナティップ


Twitterというのは面白いことも辛いことも色々わかるからやめられない。
そんな気持ちにさせてくれる情報が上記のツイート。
金額的に考えれば放出したSSR級若手4人の内2人分は仕事してもらわないと困る額だが、重要な試合に出て来ないあたり監督からの評価もなんとなくお察しというもの。
彼がこれから先どこまで金額分仕事してくれるのか、少なくとも守備の強度に関しては身長から分かる通りどうしようもないウィークポイントなので、攻撃面の数字でこっから先国内のタイトルに貢献してもらいたい。いや、貢献してもらわないとマジで困る。

大島の存在意義


開幕早々に軽い不調だという事を聞いた気もするが、最近じゃ彼を見るのはコラボ動画とかチーム番組の方ばかり。元気なはずなのにベンチ外。
はっきり言って今の彼は戦力として殆ど計算に入っていない。数試合出てきた時のパフォーマンスから考えて、守備の強度不足が目に見えているので入れたいと思えるポジションが4-3-3には無いとも思う。
シミッチを4-2-3-1で使う事で復活の雰囲気を感じたように、ダブルボランチでなら使いようがあるような気もするが、結局それは橘田の守備力を前提としての話。3人でフレキシブルに入れ替えるというわけではなくシミッチのサブでしかない。
ではトップ下はと考えると遠野がだいぶ気持ちよさそうにやってるので即スタメン奪取とも行かなそう。
そして極めつけに鬼木監督がそもそも4-3-3を諦めてないどころか応急処置として4-2-3-1を使っただけに過ぎないので、おそらくジェジエウが戻ってくる等の他のプラス要因が重ならない限り状況は変わらないと思われる。


谷口の所で失点する景色が増えた気が


失点のペースが大幅に増えているので、CBの所でやられている景色が増えてそれが印象に残りやすい状況だということを加味しても、今年の谷口の守備力には不満が無いとは言えない。
もちろんCBは2枚でやる仕事なのでジェジエウの代わりが数段劣る選手になってしまっていてはそりゃ苦しくて当然だし、勤続疲労もチーム内トップクラスだろう。だが、1対1の競り合いとか駆け引きの部分でやられてるシーンが既に複数回あるのはどうしても気になる。
代表での結果も求められる年になるのだから、最低限国内では個人でどうにかしちゃいます感をもう少し出さないと、代表でもベンチを暖めることになるだろう。

まずはこれ以上けが人が出ないこと


フロンターレのけが人はベストイレブン級が複数なのでそれが返ってくるだけでかなり景色が変わる。逆を言えばこれ以上重なってしまうと本当にきつい。
怪我なくシーズンを走り切る。これが難しいことだというのは重々わかっているが、まずチーム一丸となって目指そう。目指さないことには達成は万に一つとない。
例えばジェジエウの怪我のように、試合の流れが悪い時にひっくり返そうとしないとか、ノボリがよくやるパターンのように無理に試合に出し続けないとか。そういったチーム全体でけが人を防ぐ雰囲気作りをしていってほしい。疲れてる選手を出さなくていいぐらいの競争をやってほしい。
本当に難しいことを要求してしまっているが、けが人続出の状態でタイトル取りに行くよりは簡単だと思う。地味だし根気もいるけど、そういう細かいことの積み重ねをしないと今年は本当に何も得られなくなってしまう。

3連覇に絶対必須なのは鹿島との直接対決


今年の鹿島は強い。フロンターレには完敗したがそれ以外の試合ではらしさを感じるほどに手堅く力強い。
点を取れる選手、前で収めれる選手、決定的なパスを出せる選手
ここらへんが揃っているので得点で試合を進めていける感じがある。

鹿島を褒める文章じゃないのでこのへんにするが、今現在首位をこの鹿島に奪われてしまっているし、今後も上でやり合うことになるだろう。
幸いなことにアレルギーや恐怖症に近い印象を持ってもらえているようなので、次の直接対決も美味しくいただきたい。首位決戦で勝てれば1勝以上の重みがあるなんてのはよく言われる話だし、この相性のプレッシャーをかけ続けられる位置にいれば何かとプラスに考えやすいだろう。
次の対戦はルヴァンカップの可能性もあるが、リーグ戦は8/27だ。その時にできれば勝ち点1でもいいから上回った状態で挑みたい。下に居て戦うにしても最低限1ゲーム差以内で勝ってひっくり返したい。

お気持ちよろしくです。