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イタリア旅行記 第9回/全10回

イタリア旅行記 第9回
9月22日(日)
ミラノ出発 ~ ヒースロー空港(ロンドン)へ

楽しかった旅行も終わり、いよいよ帰国する日になってしまった。
昨日のセリエA観戦の興奮が冷めやらない私たちは、早朝からある企みを実行する。
私たち夫婦が参加したのは9日間のイタリア周遊ツアーなのだが、同行しているツアー客のうちの10人はイタリア周遊&パリ観光の11日間のツアーだった。
私たちの出発時刻は11時20分なのだが、パリに向かう10人のホテル出発時刻は7時。
これはみなさんをぜひとも見送らないとダメだなと思いついたのだ。
もちろん、ACミランのユニフォームを着てである。
昨日寝たのが遅かったので起きるのはちょっときつかったが6時半に起床。
昨日雨にビッショリ濡れたユニフォームは無事に乾いており、パリに向かうツアー客の集合時間15分前にユニフォームを着て部屋を出た。

ロビーに着いたが、私たちのお目当てのツアー客10人が全然いなかった。
ひょっとして集合時間が変更になったのかな?と思いつつ、しばらくロビーで座って待つことにする。
ようやく7時直前になってパリに行くツアー客が集まり始め、私たちの姿を見てみんな大爆笑。
同行するためここでお別れとなるツアーコンダクターさんに今までのお礼をしたり、ツアー客と談笑したり、昨日のセリエA観戦話をしたりしながら、きちんとみなさんをお見送りすることができた。

その後食堂に向かい、朝食を取ることにする。
私たちの出発時刻は11時20分、時間はたっぷりあるのでゆっくりと朝食を取る。
ただひとつ問題なのは、チェックアウトは10時までにしなければならないということだった。
中途半端に時間が空いてしまうのをどうして過ごそうかと妻と相談する。
で、昨日買った地下鉄の切符がまだ有効期間内であるということを利用し、ドゥオモのそばにショッピングに行くことに決定。
昨日は私の都合に合わせてもらってばかりいたので、その分今日は妻を中心にしたかったのだ。
昨日ショッピングをする時間もあまりなかったし、ちょうどいいだろうとも思った。
ただ、日曜日なのでブランドショップはほとんど全部閉店しているので、ガイドブックで開いているところを探すのが結構困難だった。
そんなことをしている時、同じツアーの仲良くなった方々が朝食のために近くに座った。
ひと通りの挨拶の後、今日の予定をみんなで話し合う。
みなさんもその中途半端な時間の過ごし方に頭を悩ませていたようで、私たちが時間は短いけれどもショッピングに行く予定だと告げるとそれに賛同。
結局6人でドゥオモのそばにある、休日営業しているデパートに行くことに決定した。
さらにドゥオモの上にも登れるという情報が出たので、チェックアウトも早めの9時に済ませ、みんなで地下鉄に乗ってドゥオモ駅に向かった。

ドゥオモでは途中までエレベータに乗り、そこから階段を歩いて上を目指した。
結構幅が狭いし角度もきつかったが、ところどころから覗くことが出来る彫刻美が、気分を高ぶらせた。
階段を登りきったところがちょっと広くなっていて、そこはドォオモの屋根部分だった。
屋根といっても周りは尖塔が立っているし、落下しないように手スリもきちんとあったので一安心。
しかしかなり高い場所なので、下を眺めるとちょっと後ずさりしてしまった。
高所恐怖症の方にはあまりお奨めできないかもしれない。
それにしても、ここからの眺めも絶景。
朝のうちで空気が澄んでいたこともあって遠くも見渡せるし、上から見たドゥオモもとても素晴らしかった。

デパートでは、10時50分に再集合する約束をしてみんな別行動を取った。
私は最初妻について歩いていたが、妻が同じツアー客の親娘と意気投合してショッピングを楽しんでいるのを見て、私もやがて別行動を取ることにした。
ひと通り最上階までデパートを回り、サッカーカードが売っていないかと探したが、全然見つけられず。
しょうがないのでスポーツ用品コーナーに向かう。
ここでは色々なメーカーを扱っていたのだが、ここミラノにあって、アディダスのコーナーではACミランの、ナイキのコーナーではインテルのレプリカユニホームを売っていたのが対照的で面白かった。
ブラブラしているうちにあっという間に集合時間になったので集合場所に向かうと、妻と親娘、もう一組の夫婦の奥さんが非常に満足そうな表情を浮かべていた。
本当に短時間のショッピングだったが、みんな非常に喜んでいたので行って正解だったと思う。

ドゥオモ駅では運良くすぐに地下鉄が来てくれたので、集合時間には充分間に合う時間にホテルに戻ることが出来た。
いままで一緒だったツアーコンダクターさんはパリ組に同行してしまったので、代わりに現地のガイドさんが私たちを空港まで案内し、出国手続きをしてくれた。
しかしこのガイドさん、英語は話せるものの日本語が全くしゃべれない。
私たちのツアーには英語が堪能な方もいたし、多少なりとも英語を習った経験がある私たちと同じぐらいの年代が多かったので特に混乱は起きなかったが、もし高齢者ばっかりのツアーだったらどうなっていたんだろうと、ふと考えてしまった。

私たちのツアーは日本へ直行で戻るのではなく、一度イギリスのヒースロー空港を経由することになっていた。
飛行機に乗るのはわずか2時間ぐらいだったが、昨日今日とはしゃぎ回った私たちはあっという間に眠りに落ちてしまった・・・。

第10回に続く。

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