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品性を感じる奇跡の味噌

 日本酒はスーパー初心者、そして管理栄養士•味噌ソムリエの千代田光世です。

 大豆や米などの穀物に、塩と麹を加えて作る日本の伝統的な食生活を支えてきた発酵食品の味噌。その中でも日本酒を作る技を活かして酒蔵が仕込む味噌があります。それが神奈川県にある泉橋酒造の「吟醸味噌」です。

 原料の大豆はあの幻の大豆と呼ばれている「津久井在来大豆」、麹米はなんと「山田錦」!もうこれを聞いただけで私にとって美味しさは間違いなし!という味噌だったのです。
  
 泉橋酒造の6代目蔵元 橋場社長に味噌作りのきっかけをお伺いすると、昔は近隣の農家さんで味噌醤油を作っていたそうです。特に醤油作りは昔ながらの槽(ふね)という木の四角い風呂の浴槽くらいの大きさの絞り機でモロミに圧力をかけて醤油を絞っていたとのこと。この醤油絞りを請け負っていましたが、農家さんがやめてしまっていくこと、そして古くから栽培され、伝統を守り受け継がれてきた「津久井在来大豆」を守りたいという思いから酒蔵での味噌造りに至ったとのことでした。
大豆は夏を過ぎると翌年には発芽しなくなってしまいます。そして今や世界中で遺伝子組み換えにより、多種多様な在来品種が存続危機にさらされています。

 「ずっと栽培されて守り続けられていることが奇跡!」とおっしゃられた橋場社長がとても印象的でした。

 そしてこの味噌は大豆の話だけでは終わりません。味噌に使う米麹はなんと酒造好適米、王様こと山田錦の米麹!「旨みは最大級!」と頭の中で想像できてしまいます。
 酒造りを米作りから携わる、まさに橋場社長の「思い♡」がカタチになったものがこの「吟醸味噌」なのです。
 一言で言うと、「品性」を感じる味噌。旨味のかたまり。
糖質が多い大豆なので、深い味わいの甘さです。塩分10%。

写真①

ありました!味噌の呼吸口のバルブ!麹が生きています。

写真②

製造において、添加物も入れていない、加熱もしていない、「生味噌」。
味も香りも違います。生命を感じます。

写真③

味噌汁はもちろん美味しいのですが、それ以上にこの吟醸味噌は調味料としても、そのまま野菜につけても、ダイレクトにお口の中でご対面していただきたいおすすめの味噌です。

写真④

「津久井在来大豆」と「山田錦の米麹」の運命の出逢い♡
それが泉橋酒造の吟醸味噌なのです。
是非皆さんもご賞味下さいませ。

こちらのイベントでは、味噌ソムリエがお味噌の解説をします。
運が良ければ「奇跡の味噌」が当たるかも?!