徒然語り 津久井在来大豆の吟醸味噌 ~泉橋酒造の吟醸味噌

こんにちは。
勝手に日本酒を応援する会の初心者代表 きったかるりこです。
先日開催した発酵食品の会にてプレゼントの吟醸味噌を見事Get!された
食を楽しむ会主宰の秋元さんからうれしい感想が届きました。
どうぞお楽しみください♪

「小土器(こがはらけ)に味噌の少しつきたるを見出でて、これぞ求め得て候、と申ししかば、事足りなん、とて、心よく数献に及びて、輿にいられ侍りき。」

徒然草の一文です。
嘗味噌(なめみそ)が主流の鎌倉時代のお話。お殿様(北条時頼)が家来とお酒を楽しもうと呼びよせたけれども家人が皆寝てしまい、起こすのも悪いから台所を探るとお味噌が少しついたお皿があった。これで十分と、二人で嘗めながら杯を重ねたという微笑ましいお話。

私はそんなに日本酒を嗜む方ではありませんが、この一文が好きです。
津久井大豆のお味噌を嘗めてみて、この味噌はこのまま旨味を味わう嘗味噌だと感じました。

泉橋酒造より借りた味噌写真写真は泉橋酒造様のオンラインショップよりお借りしましたhttp://izumibashi.shop-pro.jp/

この味噌は塩分濃度が低めなので大豆と米の旨味を堪能できるのです。津久井大豆は、神奈川県の千木良町(旧津久井郡)で昔から作られてきた大豆です。甘味が特色で加工に適した大豆ですが、輸入大豆が増えたことにより、まぼろしの大豆となりました。
この大豆を残そうと努力している農家の話を聞いた泉橋酒造の社長さんが、自身のつくる山田錦の酒米を使用し作ったのがこの味噌です。

泉橋酒造とはどのような酒蔵なのでしょう、と興味がわき調べたら江戸時代創業、大切な酒米を地元で自分達で作ることもされている。地域を大切に考える心が、地元に愛され長く栄えることにつながるのでしょう。

日本人にとってかかせない大豆。その大豆の90%以上が海外の輸入に頼っているそうですが、登録されていない大豆も入れると日本の大豆は300種位あるそうです。なかなか味わえませんが、地域で愛される大豆があるのですね。
貴重な味わい深い津久井大豆と泉橋酒造のコラボ、ぜひみなさんにも味わっていただきたいと思いました。

ところで徒然草の北条時頼が嘗めた味噌はどんな味わいだったのでしょうか!
思いを馳せながら嘗味噌で一献。

秋元さん、ありがとうございました!
嘗味噌が気になった方はこちらからどうぞ。