MBA受験体験記 #2 受験全体戦略
私の受験結果は、出願校8校のうちInterview Invitation(書類通過)8校、合格6校、Wait List(補欠)1校、不合格1校という結果でした。
当初は米国トップスクールのうち、1校でも受かることができれば良いなと思っていたので、自分でもこの結果には驚いています。
サポートいただいたカウンセラーや合格をいただいた学校の審査官からは、”Self-Awareness”や"Knowledge about the School"をエッセイやインタビューでうまく表現できたこと、また、"Holistic Approach"が取れていたことが良かったとフィードバックを受けました。
今回はその”Holistic Approach”について書こうと思います(“Self-Awareness”や"Knowledge about the School"は別の記事で説明いたします)
受験準備の当初はスコアに気が取られ、テスト対策の期間がズルズルと延び、エッセイやインタビュー対策が疎かになってしまうというのが陥りがちな罠と言われています。
もちろんスコアが高いに越したことはなく、時間が許す限り、スコアメイクに取り組むべきですが、ここで強調したいのは受験はスコア以外の要素が過半を占めるということです。
以下はMBA受験コンサル大手のAGOSが考える入学審査の比重です。GMATは全体の20%しか占めないとされています(個人的には出願書類はもう少し比率高いようなイメージです)。
(出所)https://speakerdeck.com/agosjapan/a-holistic-mba-application-evaluation
上表の比率を踏まえながら、私の受験生としての自己評価をしてみたいと思います。
TOEFL/IELTS(AGOS比重-):TOEFL109(R30/L29/S22/W28)、IELTS7.5(R8.5/L7.0/S7.0/W6.5)と米国トップスクールでもギリギリ足切りをクリアする数値でした。なお、IELTSを受け付けていた学校はIELTSのみを提出しました(TOEFLはSが低く、スピーキングに難ありと評価されるのを避けるために利用先を限定しました)
GMAT(AGOS比重20%):710 (V38/Q49/AWA4.0/IR4)と米国トップスクールの合格者平均をやや下回るスコアですが、合格者のレンジには入っています。例えば、Columbia Business Schoolの2020年入学生平均は726、Middle 80%レンジは690-760です。
GPA(AGOS比重18%):私は3.85と米国トップスクールの合格者平均(i.e. Harvardの場合は3.70)をやや上回り、GMATのマイナス要因を補ってくれたと思います。GPAにはカラクリがありまして、私の出身大学はGPAが米国基準より厳しくつけられる制度でした(学校が出す正式なGPAは3.43)。そこで、WES(World Education Service)という米国基準のGPAに換算してくれる米国の団体にGPAの換算を依頼し、3.43→3.85まで引き上げることに成功しました。
職務経歴(AGOS比重35%):私のバックグラウンドは、日系金融で、海外駐在経験も1年と全体的には他受験生対比魅力的とは言えないものでした。ただし、オルタナティブ投資(PEなど)というMBA界でも人気のある仕事に携わっていたことは評価につながったと思います。
出願書類(AGOS比重25%):ここが一番強かったと思います。エッセイやインタビュー対策の仕方は別の記事で書きますが、生い立ち→職務経歴→キャリアゴールを効果的に繋げ説得力のある内容に仕上げることができました。
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Holistic Approachの考えをもとに受験スケジュールを考えることで、例えば、GMATはいつ頃まで受け続けるのか(いつまでにエッセイに移行すべきか)といったスケジューリングが立てやすくなるメリットがあります。
私の場合は、GMATで合格者平均を上回るような高得点を取れる見込みがないと判断し(諦め)、エッセイやインタビューにリソースを多く配分する戦略をとることにしました。
結果として、TOEFL/IELTS、GMAT、職務経歴は魅力度を欠きつつも、決定的な欠点を避けつつ、GPAおよび出願書類で補うことができたということかと思います。
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