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7月に観た映画感想①

7月は映画が好きな自分にとって転機が多い一ヶ月だった。

#バカデミーシネマラボ コミュニティへの参加、休学中に映画を撮るという人生の意思決定。

「将来映画とどう関わっていきたいか」という問いに対する自分なりの答えの幅が広がった月だった。

そんな7月に観た映画17本二回に分けて紹介していきます。


『ローガン・ラッキー』
公開年:2017年
監督:スティーブン・ソダーバーグ
脚本:レベッカ・ブラント
撮影:ピーター・アンドリュース
音楽:デヴィッド・ホームズ
出演:チャニング・テイタム/アダム・ドライバー/セス・マクファーレン/ライリー・キーオ/ダニエル・クレイグ

スティーブン・ソダーバーグ監督復帰作。監督は前作『恋するリベラーチェ』を最後に引退する予定だったが、この映画の脚本を観た直後に監督として復帰した。

カートリーロードが流れるバカで人情味溢れる"オーシャンズ"。
泥棒、巧妙な手口、最後のどんでん返し、オーシャンズを構成する要素をもとに、"都会"を"田舎"に、"クールなかっこよさ"を"泥臭いかっこよさ"に、"天才"を"バカ"に置き換えてできた秀作。


『トランスフォーマー / 最後の騎士王』
公開年:2017年 
監督:マイケル・ベイ
脚本:アート・マーカム/マット・ホロウェイ/ケン・ノーラン
撮影:ジョナサン・セラ
音楽:スティーブ・ジャブランスキー
出演:マーク・ウォールバーグ/イザベラ・モナー/ローラ・ハドック/ジョシュ・デュアメル/ジョン・タトゥーロ/スタンリー・トゥッチ/アンソニー・ホプキンス

"破壊王"マイケル・ベイ監督の人気シリーズ第5弾。

前作で恐竜の絶滅はトランスフォーマーの"創造主"が起こしたということだったので、人間の歴史にいるのは驚き結構薄め。ザ・フォールンは人類が生まれて間もない頃にもエネルゴン生成のために来ていたわけだし、アーサー王の伝説とか第二次世界大戦中のドイツにいても、まあいいよなぁという。

オートボットのリーダー、オプティマスが敵になった!ってのが売りだったけど、出てくるのは一瞬。

オプティマス・プライムをめちゃくそカッコ良く撮れる点ではマイケル・ベイは評価できる。このセリフの後に「カシャンッ!!!」って口のアーマーが閉まるとこはシリーズの定番ながら毎度毎度震える。

でも長いって。とにかく長い。後半の1時間、いや45分だけで良い。
こっちはでかいロボットがガシガシ戦うのを求めてるんじゃー!


『ハン・ソロ / スター・ウォーズ・ストーリー』
公開年:2018年 
監督:ロン・ハワード
脚本:ジョナサン・カスダン/ローレンス・カスダン
撮影:ブラッドフォード・ヤング
音楽:ジョン・パウエル/ジョン・ウィリアムズ
出演:オールデン・エアエンライク/ウディ・ハレルソン/エミリア・クラーク/ドナルド・グローヴァー/タンディ・ニュートン/ポール・ベタニー

スターウォーズシリーズ9作目でスピンオフとしては2作目。
過去作のニヤリポイントを少しずつ挟んでじわじわ楽しませるようなスターウォーズオタクが喜ぶ映画。
オールデン・エアエンライクのハン・ソロは、若く無知で無謀な雰囲気とか口調や表情にハリソン・フォードのハンソロらしさは感じられたから僕は個人的に嫌いじゃないです。

撮影終盤でフィル・ロード、クリス・ミラー監督のスタジオ側との創作における意見の相違による監督降板からの新たに加わったロン・ハワード監督による7,8割を超える撮り直し、これが一部のシリーズファンが感じているらしい、スターウォーズ作品としての他と比べての"イマイチさ"を生み出してしまったのかもしれない。

最近、GOTGのジェームズ・ガン監督の強制的な降板といい、妙なブランド保護と強情さが逆に作品の質の低下と観客の失望を煽っていないですかね...ディズニーさん。
作品をとにかく面白くする、観客の感情を動かし、楽しみや気づきを与えるために、一番良い選択をして欲しいものです。

さて、クローンウォーズでも見ますか...。(観た人はわかる)


『バトル・ロワイヤル』
公開年:2000年 
監督:深作欣二
脚本:深作健太
撮影:柳島克己
音楽:天野正道
出演:藤原竜也/前田亜季/山本太郎/栗山千明/柴咲コウ/安藤政信/ビートたけし

予告編をYoutubeで観た時のインパクトの強さから頭の隅っこにずーっと残ってたものをアマゾンプライムで偶然見かけたので鑑賞。

淡々とゲームを進めていくビートたけしがテレビで見ている時と同じだからこそ、常軌を逸した怖さ、不気味さ、理不尽さが現れていてすごい。

中学生同士の未熟さと大人っぽさがクラスメイト同士の殺し合いを、儚く、冷酷にさせていた。ある意味、社会の縮図に見えなくもない。

藤原竜也は中学生でも藤原竜也で安心した。

『高慢と偏見とゾンビ』
公開年:2016年 
監督:バー・スティアーズ
脚本:バー・スティアーズ
撮影:レミ・アデファラシン
音楽:フェルナンド・ベラスケス
出演:リリー・ジェームズ/サム・ライリー/ジャック・ヒューストン/ベラ・ヒースコート/ダグラス・ブース/マット・スミス/レナ・ヘディ

ジェーン・オースティンの名作『高慢と偏見』の世界がもしゾンビが侵食していたら?という異色のゾンビ映画。

ゾンビは面白要素ではない。観客を怖がらせるための手段でもない。
この映画の世界観において、最初にも言った通り、ゾンビは常識であるということに途中で気づかされる。
ゾンビがいる貴族社会では少林寺拳法も日本刀も当たり前。戦闘能力が高いことは良家の男と結ばれる大切な要素であり、男が魅力的に思うポイント。
だから、女の子たちはきゃっきゃと恋バナに花を広げ、想いを積み重ねながら、格闘訓練にせいを出し、殴り合う。

ゾンビというタイトル、言葉に躍らされるな。


『ジュラシック・ワールド / 炎の王国』
公開年:2018年 
監督:J・A・バヨナ
脚本:デレク・コノリー/コリン・トレヴォロウ
撮影:オスカル・ファウラ
音楽:マイケル・ジアッキーノ
出演:クリス・プラット/ブライス・ダラス・ハワード/レイフ・スポール/ジャスティス・スミス/ダニエル・ビネダ/ジェームズ・クロムウェル/ジェフ・ゴールドブラム

スピルバーグ製作総指揮、ジュラシックシリーズ第5作。

人類は初めて弱肉強食の世界の当事者になった。

混沌の始まり。明確に人間が加害者として描かれるからこそ、人間であるという共通項だけでも心が痛む。インドラプトルはこの映画最大の被害者だった。

曖昧な表現を観客に映像で伝えるのが得意な『怪物はささやく』のJ・A・バヨナ監督がスピルバーグ監督の伝えたかったことを上手に伝えてくれたと思う。

この映画については記事も書いたのでこちらも

クリプラは精神安定剤ですね。

『グレート・ウォール』
公開年:2017年 
監督:チャン・イーモウ
脚本:カルロ・バーナード/ダグ・ミロ/トニー・ギルロイ
撮影:スチュアート・ドライバーグ/チャオ・シャオティン
音楽:ラミン・ジャヴァディ
出演:マット・デイモン/ジン・ティエン/ペドロ・パスカル/ウィレム・デフォー/アンディ・ラウ

モンスター映画大好きレジェンダリーピクチャーズ。
万里の長城が立てられた理由が実は地球外生命体の襲撃に対抗するためでしたよっていう映画。ロビン・フッド in 中国四千年の歴史。

とんでも中国全開な鎧だったり武器がガンガン出てくるけど、もはや振り切っててカッコいい。
レジェンダリーお気に入り女優のジンティエンが珍しく存在感がしっかりで可愛いしカッコいい。
アンディ・ラウは相変わらずのイケオジでした。

ストーリーはともかく、語彙力が足りなくてかっこいいしか言ってなかった。

『パンズ・ラビリンス』
公開年:2006年 
監督:ギレルモ・デル・トロ
脚本:ギレルモ・デル・トロ
撮影:ギレルモ・ナバロ
音楽:ハビエル・ナバレテ
出演:イバナ・バケーロ/セルジ・ロペス/アリアドナ・ヒル/マリベル・ベルドゥ

尊敬するギレルモ・デル・トロ監督の出世作をやっとこさ観れた。

内戦後のスペイン、独裁政権陸軍大尉と母が再婚したことで、森の中の軍の砦に移り住んだオフェリアは、森の迷宮に迷い込み、おとぎ話の世界に引き込まれていく。
現実での居場所のないオフェリアはたとえ魔法の世界がどんなに暗く、気味が悪く、辛くとも進むしかない。
彼女が信じる自分の本当の居場所を求めて。

結末の解釈は人によって違うけど、僕は彼女が幸せになったと信じたい。

デルトロ監督先生の世界観はどの映画も綺麗で恐ろしくて、大好き。


7月前半戦8本これにて紹介終わり。
残りの9本はすぐにでも投げたいと思います。

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