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Hampiで忘れられない朝日に出会う【インド旅行記】

たまに「今まで行った国でどこが一番よかったですか?」と聞かれることがある。自慢できるほど海外に行ってるわけではないけど、10カ国以上渡航した経験がある人は一回は聞かれたことあるんじゃないだろうか。

僕はどの国にもそれぞれの良さがあって一番を決めることはできない。なのでいつも印象に残っているその国でのエピソードを話している。

その中で特に印象に残っているインドの旅を書きたいと思います。

夜明け前の飛行機内から撮影

インド南部バンガロール

インドはガンジス川やタージ・マハルなどインド北部のイメージが強い。首都ニューデリーも北部で、観光といったら北部に行く人が多いのではないだろうか。対して南部はメジャーな観光スポットをほとんど聞かない。少なくとも自分はそうでした。

ではなぜそんなインド南部に行ったのか?
きっかけは友達の妹夫婦が南部の都市バンガロールで働いていたため。転勤で3年バンガロールに住んでいたのだが、帰国前に遊びに来ないかとお誘いがあったので、友達に同伴させてもらったのだ。

バンガロールは特に有名な観光地というわけではなく、日系の工場などが立ち並ぶ工業地帯(今は「インドのシリコンバレー」と言われるぐらい発展しているらしいです)
バンガロールの都市部を見て周ってもよかったけど、個人的には地方に興味があった。Googleマップで周囲をいろいろ調べてみると「Hampi(ハンピ)」という世界遺産を見つけた。

「なんだここは?!」

写真を見み瞬間的に「ここに行きたい」と思った。
調べるとハンピはバンガロールから夜行バスで行くことができることがわかった。友達も興味を持ってくれたのでハンピへ行くことが決まった。

バンガロールの道路を歩く牛

バンガロールを22時頃に出発してハンピに翌朝4時に到着した。
到着したところはバスターミナルとは思えないぐらい辺りは真っ暗で周辺の様子が全くわからない。

バスを降りるとトゥクトゥクの客引き達がバスの出口を取り囲んでいた。こういう客引きはぼったくりが多いのはわかっていたので、最初は無視していた。

だが、あたりが真っ暗過ぎて、どっちに進んだらいいかもわからない。お店や飲食店も見当たらない。本当にここがバスターミナルで、ここで下車してよかったのか不安になったぐらいだ。このままでは埒が開かないので、無視を続けていたトゥクトゥクの客引きの一人に案内してもらうことにした。

多少不安はあったが真っ暗なターミナルで立ち止まっていても始まらない。タイミングよく声をかけてきた一人の男と交渉することにした。2日間滞在予定なので、その間トゥクトゥクで案内してもらいたいと話すと、男は「OKOK!」と軽い感じで快諾。話すとどうやらここではトゥクトゥクのチャーターが当たり前らしい。よく考えれば公共交通機関も走っていないようなところなので、移動は必然的にトゥクトゥクになる。

問題は料金。相場がわからないので、いくら吹っ掛けられるのか。恐る恐る聞いてみると男は「2日間案内して、君たちの気持ちで金額を決めていいよ」と言った。これは予想外の返答だった。思いもしなかった返事だったので少し戸惑った。友達も同じく戸惑っていたが、急かすこともなく、紳士的な対応で悪い印象もなかったのでお願いすることにした。

最初におすすめのチャイ屋へ案内してくれた

マタンガの丘

しばらくしてトゥクトゥクが岩山の前に止まった。
マタンガの丘(Matanga Hill)と呼ばれるハンピで一番高い丘である。入り口には数台のトゥクトゥクが止まっており観光客もいた。

「ここを登ると朝日が見れるから行っておいで」とドライバーが言った。

夜明けが近づいて辺りが少し薄明るくなっていきているとはいえ、到着早々に岩登りをするとは思ってもいなかった。僕らはライトを持っていなかったので、スマホで足元を照らして登り始めた。

マタンガの丘はハンピの中では有名観光スポットらしく、道は割と整備されていて、暗くても歩きやすい道だった。それに他の観光客が僕らよりも先を歩いてくれていたので、迷うこともなく登ることができた。

約30分で登頂

頂上ではすでに何人かが朝日の瞬間を待っていました。1月のハンピは少し肌寒く、乾いた風と異国の匂いが丘の上を吹き抜けていました。

運良く空は雲一つない快晴。
僕は今まで見たことがない空のグラデーションに魅了された。夜明け前の空、マジックアワーがこんなに美しいなんて知らなかった。

どれほどの時間空を見ていたかわからないが、いつの間にか多くの観光客が丘の上に集まっていた。たぶん20人以上はいた。

日の出

すごい。ただただすごいと思った。
日の出の太陽がこんな色をしてるなんて想像以上でした。眩しい太陽しか知らなかったので、輪郭までくっきり見えることに軽く衝撃を受けた。赤く染まる巨岩奇岩、乾いた大地と空気。全てが新鮮だった。

徐々に輝きが増す太陽

この日から日の出が好きになった。それぐらいハンピで見た朝日は強く自分の中に刻まれた。
これがきっかけで、泊りがけの登山に行くときは必ずご来光を予定に組み込んでいる。

世界遺産『ハンピの建造物群』へ

日の出後はハンピの村や建造物を見てまわりました。写真を一気に紹介します。

ハンピ村
ヴィルパークシャ寺院
階段井戸
戦象舎

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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