ボリウッド

昨日、今日とインド映画を立て続けに2本見た。実は私は、インド映画を現地で見たことがある。学生時代の卒業旅行で3週間ほどインド北部をデリー⇒コルカタまでぶらぶらしているときに、インド人からインドの映画は面白いと口々に言われたため、言ってみたということである。

そこで見た映画は、Gundayというならず者の映画だった。ちなみに音声・字幕共にヒンディー語だったので詳細はよくわからなかったが、難民だった2人の男の子が石炭など盗み生計をたて、地域のマフィア的な存在に。⇒闇社会で成功した2人が、ダンサーの美女に同時に恋。友情と恋愛と、2人を捕まえようとする刑事もいて、、、など盛りだくさんな内容+主演の筋肉美、女優の美しさ、映像・音楽で非常に面白かったことを覚えている。下にTrailerがあるのでご興味あれば見てほしい。

ちなみに、インド映画は上映時間が長い。これは、Googlesさんに検索していただければわかることだが、2時間半以上あるものがざらである。理由は、いろいろあるようだが私が現地で質問したときには、"みんな、遠くから片道1時間以上かけてきているから上映時間が長くないと、怒るよ。笑"と言われたことが一番腑に落ちた回答だった。

そんなことを思い出しながら見た映画は、”ダンガル きっと、つよくなる"である。 あの、きっと、○○シリーズであり面白いことは間違いないと思っていたがやはり面白かった。

ストーリーとしては、かつてレスリング国内王者だった父親が生まれてくる息子にオリンピック金メダルの夢を継いでもらおうとしたものの、生まれてきた4人の子は全て女の子。夢を諦めていたものの、ある日2人の娘が近所の男のことをボコボコにしたことから、娘をレスリング王者にしようと。。。という内容である。笑いあり、涙あり、テンポもよく開始から終わりまであっという間に感じた。加えて、非常によかったことはこの映画がおそらくインド国内のすべての人にむけてあるメッセージを打ち出していることだ。

それを象徴するシーンが、序盤と終盤にある。

序盤では、姉妹がトレーニングに耐え切れず友達?の結婚式に参加するシーンだ。女性の結婚を祝い、自身らも華美なサリーを身にまとい所謂、「インドにおける一般女性の幸せ」を謳歌している。その際に、厳しいトレーニングを課す父親なんていらないといった時に、友人が言った一言。

「家事を押し付け、14歳になったら顔も知らない男のところへ嫁に出す一般の父親と違い、あなたの父親は娘の将来を想っている」

終盤には、国際大会の決勝の前に父親が娘に言った、

「敵は対戦相手では無く、女性を男より下に見ている人々だ。女は子供を産んで家事をするだけだったがお前がその女性達の希望になる」

という一言だ。上記コメントが心に響き、インド女性の不遇を想像し感涙した。

この映画が、インド女性のキャリアや人生を応援する映画になるように作ったのだろうなと思い、実際にそのようにな社会になるよう、みんなの理解が進んでいくと素敵だと思う。


尚、蛇足ではあるのだが、、、、、
実は、我々日本のジェンダー指数はインドより低い。これは、収入格差・リーダー層においてのジェンダーGapが大きく反映されているためだ。

一方で、Global Gender Gap Report 2020の原文P14のグラフを見ると、インド女性は家事にかける時間が10以上と非常に長く、また男女での差が非常に大きい。右下に行けば行くほど、家事労働にかける時間・男女Gapが大きい。(日本も、微妙な位置にはいるが。。。)

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Global Gender Gap Report 2020 原本はこちらです。

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