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Katsurao AIR アーティストインタビュー vol.6 橋本次郎さん(前編)

アーティストが葛尾村に滞在してリサーチや制作を行うアーティスト・イン・レジデンス・プログラム「Katsurao AIR(カツラオエアー)」。2024年6~7月の2か月間、3名のアーティストが葛尾村で暮らし、それぞれの視点から制作に取り組んでいます。7月25日(木)から28日(日)の4日間は、葛尾村内にて、制作過程を公開するオープンスタジオ形式での活動報告会を実施いたします。

本稿では、滞在アーティスト 橋本次郎さんのインタビューをお届けします。(聞き手:Katsurao Collective 阪本健吾)

村内でフィールドレコーディング中の橋本次郎さん

HASHIMOTO Jiro
橋本 次郎

音楽家 / サウンド・アーティスト

楽曲や音を主軸としたアート作品のほか、ある土地の文化や歴史、風土を背景とした「象徴的な音」をテーマに各地でフィールドレコーディングを行い、そこで聴こえるサウンドスケープ(音風景)をモチーフとした作品を制作している。主な展示「世界遺産宗像 宗像みあれ芸術祭」(宗像大社辺津宮 / 福岡 / 2023)、「大子町×JR×Avex 水郡線駅舎アートコンペティション」(JR上小川駅 / 茨城 / 2021)、「木津川アート」(木津川 / 京都 / 2016, 2018, 2021)、「国際芸術祭 BIWAKOビエンナーレ」(まちや倶楽部 / 滋賀 / 2020)、「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」(麗潤館 / 茨城 / 2016)

Composer, Sound artist

In addition to compositions and sound-based artworks, Jiro Hashimoto creates field recordings of symbolic sounds inspired by the culture, history, and terroir of specific locations, enabling audiences to hear the soundscape of those places. Exhibitions : “Munakata Miare Art Festival” (Munakata Taisha Hetsu-miya / Fukuoka / 2023), “Daigo Town × JR × Avex Art Competition” (JR Kamiogawa Station / Ibaraki / 2021), “Kizugawa Art” (Kizugawa / Kyoto / 2016, 2018, 2021), “BIWAKO BIENNALE” (MACHIYA CLUB / Shiga / 2020), “KENPOKU ART” (REIJUNKAN / Ibaraki / 2016)

http://zeit-label.com

——兵庫県神戸市のご出身・ご在住ということで、私(阪本)の出身も兵庫県なので、親近感を感じています。

阪本さんは西宮市でしたよね。私はずっと神戸で、学生時代も大阪の学校に神戸から通っていました。

——勝手なイメージなのですが、現在音楽家として活動されているということで、音楽一家だったのかな、なんて想像するのですが。

全然そうでもないですよ。中学生までは野球少年で、スポーツが好きな男の子でした。今の道を選んだのは、高校生の頃に、坂本龍一さんとかYMOとか、いわゆる電子音楽が好きになったことがきっかけです。そのあたりの時期って、ファッションとか音楽とかに興味が出てくる時期じゃないですか。先輩に影響を受けたりとか。

——はい。カルチャーにのめり込んでいくというか。

中古レコード店とか、古着屋、雑貨屋が集積している神戸の(鉄道の)高架下によく行って、レコードを漁ったりしていましたね。

——時代は違いますが、たぶん同じようなところに西宮から行ってました。

面白いエリアですよね。

——高校時代のそういったご経験があって、音楽の道に?

はい。いわゆる電子音楽や、作曲もやるような音響芸術学科というところに進学しました。そこで、はじめての授業でやったのが、「レコーダーを持って、街に出て、好きな音を録ってこい」という内容だったんです。

——まさに今の制作スタイルに通じていますね!

そこで野外録音というものに出会って、そこに音を重ねて、いわゆるコラージュみたいな形で作品をつくるというやり方を知ったんですね。そこから自分で、そういった作風のアーティストを探して、好みの作品を見つけていったりとか。一番初めに教えてもらったことが、そのままずっと繋がって続いている感じですね。今思えば、ロマンチックですよね。(笑)

葛尾中学校(休校中校舎)音楽室での制作の様子。F-REI の職員の方をご案内中

後編はこちら

アーティストインレジデンスプログラム「Katsurao AIR」

橋本次郎 Web

橋本次郎 Instagram

本インタビューの完全版を、各種リスニングサービス および note音声投稿にて配信中です。

Katsurao AIR 2024 OPEN STUDIO vol.1 活動報告会

会場:葛尾村復興交流館あぜりあ(福島県双葉郡葛尾村落合落合20-1)、
   葛尾村立葛尾中学校休校中校舎(葛尾村落合菅ノ又14-2)
日程:2024年7月25日(木)-28日(日)10:00-16:00
アーティスト:鮫島弓起雄 橋本次郎 町田紗記 増田拓史 永井文仁

特別企画

鮫島弓起雄「野行宝財踊りコレクション」
7月27日(土)11:30~ @葛尾村復興交流館あぜりあ 屋外ステージ
大正時代から続く伝統芸能「野行の宝財踊り」の魅力的な衣装を、ファッションショーという形で現代に蘇らせます。

永井文仁「ひかりをすくう」
7月27日(土)10:00-16:00 @葛尾村復興交流館あぜりあ
7月28日(日)11:30-16:00 @カフェ&ギャラリー ilucoto(イルコト)Cafeしずく 福島県双葉郡葛尾村野川中島256-1

増田拓史 永井文仁 ロングタームアーティストゲリラトーク「1# introduction」日時・場所未定

同時開催ワークショップ〈かつらお企画室〉
「地元の羊の毛を洗おう!つむごう!つくろう!2024」
7月27日(土) 13:30-16:30 @葛尾村復興交流館あぜりあ
葛尾村の特産羊「メルティーシープ」の毛を洗い、つむいで糸にするワークショップです。毛糸って、どうやってできているのでしょうか?お子様も大歓迎です。汚れてもよい服装でお越しください。
協力:株式会社牛屋
講師:吉田麻子

全てのプログラムについて、参加無料・申込不要です。葛尾村の爽やかな夏とともにお楽しみください!

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