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【かつらのお話:女形の玉子】
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刳のチュールを貼った鉢金。次に玉子を貼ります。玉子と言うても、食べる玉子ではありません。
こんにちは。京都時代劇かつらです。
天辺につける半月形の部品を【女形の玉子】と呼びます。
今回はその【女形の玉子】のお話
【女形の玉子】は、まずチュールに人毛を植えます。
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そしてチュールに植え終わったら次に羽二重へ落とし刺していきます。その時、僅かに斜めに落とすことによって前髪や鬢の膨らみが出やすくなります。
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その【女形の玉子】にモチノリを塗り鉢金へと貼っていきます。
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玉子からはみ出て人毛に糊がつかないようにチュールと玉子の間に隙間ができないように。
チュールの人毛と【女形の玉子】の人毛とが自然と連続しているように張り付けていきます。
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適度な時間を置いてモチノリが半生の乾きになった頃合いを見て、馬櫛、梳き櫛、コームの順で櫛をいれて鉢金と羽二重をしっかり固着させます。
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さてこの部品ずっと玉子玉子と、さも当たり前のようにご説明してきましたがこの不思議な名前、なぜ玉子と言うのでしょうか?
親方に聞きそびれて、実は今でもよくわからないのです。たぶん他のかつら師さんはご存知なのでしょうね。
疑問に思ったら当たり前になる前に何でも聞いておかなくてはダメですね。
さて次回からは次の工程へと進んでいきます。
どうぞお楽しみに。
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