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晩酌。

海老名の蔵元である泉橋酒造が醸す「む」生酛純米酒 酵母無添加 山田錦 R5BY。

 「む」の商品名の由来は、酵母無添加の「無」です。
 これまで泉橋酒造では日本醸造協会の協会酵母を使用して、酒造りをしてきました。
 今回蔵人たちの探求心から、酵母を添加せずに酒蔵に自生する、いわゆる「蔵付き酵母」で酒を造ってみたいという試みにより、このお酒が誕生しました。
 酵母はどこにいたのか?木桶?櫂棒?床?壁???
 天然酵母が生み出す、香りや旨みをご堪能ください。


精米65%、お米が美味しい。

 日本酒の元である液体の酒母、酒母は微生物や雑菌で簡単に死滅してしまいます。
 微生物や雑菌は酸性に弱く、逆に酒母は酸性に強いため、乳酸を加えて酸性を保ちます。
 この乳酸の加え方で、「速醸系(日本酒全体の90%)」と「生酛系酒母(同10%)」に分けられます。
 さらに生酛系酒母には「山廃造り(8%)」「生酛造り(2%)」があります。
 生酛造りに使われる酵母は殆どが協会酵母、協会配布ではない自然の酵母(いわゆる蔵付き酵母)を使って醸す日本酒は、ほんのごく僅か。

 蔵付き酵母を使った日本酒造りは味が安定せず、同じ味の再現が難しく、その方法でしか日本酒が造れなかった江戸時代では造った日本酒の1/5程度しか美味しくなかったとか。
 時間が掛かるから、上手くいかないから、大変だから、だからこそ人間は挑んでしまうわけで。
 この一杯はもの凄く美味しい味ではありませんが、味に幅と奥行きがあり、どんどん引き込まれていく味。
 来年も造ってね。

 アテは焼き松茸、女房が「安かったから」とスーパーで購入し、一本を焼いてお酒に合わせました。

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