見出し画像

なぜKAERUはアシスタント機能付きプリカを提供するのか?

こんにちは、ふくだと申します。
ご覧いただきありがとうございます。

2020年10月にKAERU株式会社(旧 株式会社みまもりペイ)を設立し、認知機能の低下に不安のある方がより安心してお買いものを楽しみ続けられるためのアシスタントアプリKAERUの開発を行っています。

今回は、我々のVISIONである「誰もがお買いものを楽しみ続けられる世の中にする」の実現に向けて、なぜアシスタント機能付きプリカというソリューションがよいと考えているかについて書いてみました。

1.創業に至っての経緯や想いなど

そもそもなぜ我々が「誰もがお買いものを楽しみ続けられる世の中にする」ことにチャレンジしているかにつきましては、以前に書いたnoteをご覧いただけますと嬉しいです。

わざわざページ遷移のお手間をかけないようにサマリーだけお伝えしますと下記のようなことを書いております。

・日本は継続的に高齢化が進み、認知機能の低下が起きたとしても幸せに、自分らしく生活できるような社会インフラの整備は重要性を増しています。

・日本のFintech・キャッシュレスは拡がりを見せ、今後はマス向けではなくバーティカルな領域に向けたサービスが面白いと思っています。

・KAERU株式会社は「誰もがお買いものを楽しみ続けられる世の中にする」ことを目指し、高齢化×Fintechの領域にチャレンジしています。

・ご興味持ってくださる方、一緒に挑戦してくださる方いたらぜひ!


2.加齢とともにニガテは増えてくる

年齢を重ねるにつれて、判断力や記憶力の低下、身体的にも衰えが発生してきます。
下記は「認知症イノベーションアライアンスワーキンググループ」の中で議論され、認知機能の低下・障害にしたがってニガテなことが増えてくるものをマッピングしたものです。
※あくまでも大まかな整理であり、生活環境やそれぞれの方の症状によって変化があります。

画像1

<認知症イノベーションアライアンスワーキンググループ 中間とりまとめ報告書より>

経済活動のパートからお買いものに関わりそうなものをピックアップすると、「作業時間」「計算」「TODO」「財布・小銭」「商品選び」「家計」「商品持ち帰り・万引き」などがあります。

これらのニガテは具体的には下記のような失敗体験に繋がります。

  • レジでのお会計に時間がかかってしまい、後ろに並んでいる人に対してプレッシャーや申し訳無さを感じてしまう

  • 計算がニガテになり、正しいお金を支払えなかったり、計算しなくてよいように大きなお札で払うためおさいふの中が常に小銭でいっぱいになってしまう

  • 何を買いに来たのかを失念し買い忘れてしまう。買うものをメモしたのに、メモした事自体を忘れてしまう。昨日買ったことを忘れて同じものを何度も重複して買いすぎてしまう。

  • お店のどこにどの商品があるかわからず探せない。同じマヨネーズでもどれがいつも買っていたやつか判別がつかない

  • 計画的なお金のコントロールができず、月の生活費を短期的に浪費してしまう

  • 支払いをしたかどうかを忘れてしまい、支払いせずにお店から出てしまう

一つ一つは小さな失敗体験のように見えますが、ご本人が自信を失うには十分な出来事であり、また家族が心配や不安を感じるにも同じく十分な出来事です。

小さな失敗は下記のループに繋がります。

  1. ニガテが増え、小さな失敗が発生、本人は自信を失う

  2. 家族は不安や心配を感じ、また介護の負担を低減するためにも本人の行動を制限する

  3. 過度に行動を制限された本人は活動量が減り、認知機能や身体機能の低下が進行し、さらにニガテが増えてくる

誰もがお買いものを楽しみ続けられるためには、「ニガテが増えたとしても小さな失敗を防ぎ」、また「ご家族の不安や負担を減らすこと」で、「過度な行動制限をしないで済む」ことが大切だと考えています。


3.ニガテを補うこととキャッシュレスの相性

キャッシュレス決済は若者向けのサービスというイメージがありますが、支払いのための細かな計算や小銭を探して出すという手間がない分、ニガテを補うためにもぜひ使っていただきたいツールです。

我々のサービスでは、MasterCardブランドのプリペイドカードを発行します。コンビニ・スーパーを始めとして、MasterCardのロゴのある加盟店であればどこでもご利用いただけます
※裏側の仕組み的に公共料金やガソリンスタンドなど、一部加盟店ではご利用いただけない場合があります。

物理カードによる決済体験は歴史も長く、高齢の方にとっても比較的馴染みのある体験です。電子マネー決済やQR決済などのようにスマホだけで完結しない弱点があるものの、決済の操作が簡易であるという強みがあります。
これから改めてキャッシュレスに挑戦される方にとっては、カードによる決済はとても良いのではないかと思っています。


4.ニガテに応じてアシスタント機能をお好みで

我々のプロダクトは、ニガテによる失敗体験を減らし、また、ご家族の不安や負担を減らすことを目指し、様々なアシスタント機能を付加した決済サービスです。
MasterCardブランドのプリペイドカードでの決済機能に加え、使いすぎ防止やパートナー連携などの各種アシスタント機能をご利用いただけます。

加齢によりニガテが増え、それにより失敗体験がおきることは前述のとおりですが、これらのニガテの程度は、その方の元々の特性や置かれている環境、症状の進行度合いによって様々です。
ですので、アシストしてほしいこと、アシストがなくてもよいことも人によって異なります。例えば、決済の履歴を見られるのは嫌だという人もいれば、共有しておくことで安心だという方もいます。キャッシュレスの第一歩としてまずは一人で使ってみたいという方もいれば、家族の方に難しい操作をお願いしたいという方もいます。

我々はそれぞれの方のニガテに合わせて、必要なアシスタント機能をお好みで選んでいただくことができます。
基本の決済機能は無料でご利用いただけ、一部のアシスタント機能のご利用には月額の利用料をいただきます。ですので、不要なアシスタント機能は使わないで済むのは経済的にもメリットが有るかと思います。

5.今後について

ニガテを補うアシスタントプリカKAERUは、本日12/21から事前登録を開始いたしました
プロダクトは絶賛開発&磨き込み中でして、皆さまにお届けできるのは春頃になる予定です。

また、先日12/16に日本経済新聞さまにもご掲載いただきました。
この記事をご覧いただき、利用するご本人やご家族、介護従事者の方などからポジティブなお声を頂きました。
また、我々と連携することでお互いにさらなる価値を生み出せるのではないかとのことで、民間企業さまからもお声がけを頂いております。


「誰もがお買いものを楽しみ続けられる世の中にする」ことを目指し、今後もお客さまとお話しながら、よいサービスづくりを進めていければと思います。


6.さいごに

毎回書いちゃうのですが、KAERU株式会社では「誰もがお買いものを楽しみ続けられる世の中にする」ことを目指し、一緒にプロダクトづくりしてくださる仲間を探しています。

  • プロダクト開発・仮説検証速度をあげるエンジニアの方

  • オフラインでのお客さまへのアプローチや付加価値向上のための他企業様とのアライアンスをすすめるBizDevの方

  • 世の中にどのように認知してもらい、どうやって利用者さまやご家族さまにアプローチするかを思考・検証していくマーケティングの方

など、色んな活躍の場があるかなと思っています。
もし我々のチャレンジに共感してくださる方がいらっしゃいましたら、カジュアルにお話させていただけるととても嬉しいです。

※notionでつくってみたのですが、独自ドメインじゃないというダサさですみません・・・・


難しいチャレンジだと思っていますが、良いチームでなんとか乗り切って行きたいなと思っています。
引き続きがんばります!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?