いま、共創(きょうそう)を!

少し前になりますが、ぼんやりと理想像として描いていたことをしっかりと概念化し、まちづくりなどに活かしている事例発表に出会いました。
その概念が、「共創」。3月20日、敦賀市で行われた「人生100年時代の『まなび』による人づくりまちづくりシンポジウム」でのことです。
私の街、野洲市では市民に直接関わりのある事業では「市民説明会」が開催され、市の案の説明と意見聴取はされています・・・。でも、どこか物足りない。
案件にもよりますが、もっと”がっつり”様々な市民と議論を交し、その中でよりよいプラン、当初は考えてもみなかったようなアイデアが出てくる・・というような仕掛け、取組みが出来ないかと、ずっと思ってました。
私の個人的な理解ですが、そんな仕掛けが共創で、敦賀のシンポジウムで話を聞いていて、正に『これだ!!』と思いました。

以下は、敦賀のシンポジウムで講師を務められた福井大学の岸教授の説明を基にして私の責任でまとめたものです。

共創とは

現代は、先行きが不透明で曖昧な時代,【VUCA】の時代です。現状の価値観のままで問題を考えていても決して解決に至らない、そういう時代と言えると思います。そんな時代に求められる考え方が共創(co-creation)と思っています。
共創は、異なる個人や団体が協力し合って、新しい価値やアイデアを創出するためのプロセスです。異なる立場の人々や考え方の人々と、共に協働することで、新しい価値の創出を目指すものです。異業種や異職種,立場の相違などがもたらす有機的な反応やそれぞれの人々が持っている知識・スキル・リソースの融合が【新しい価値】の創出につながることが期待されます。

異なる立場の人々が共に協働して生まれる、新しい価値の創造

協働から共創へ

協働:
何か問題に直面した時に、自分一人で考えていてもなかなか解決にたどり着けません。そういう時に同じ問題を共有している人同士で集まり話し合い、ともに解決に向かうように具体案を考えたりしてきました。これが協働(collaboration)です。
解決するべき問題が明確であり、参加者がともに共通の目標を有している時には非常に有効な手段で、これまでの学校教育でも多く取り入れられてきましたし、地域課題の解決やまちづくりにおいても多く実践されてきております。

共創:
しかし、多様化した社会において、このような協働だけでは問題解決に繋がらないという事も多くなっております。そもそも「何が問題なのか」「何を考えなければいけないのか」というようなことすら明確ではない事案がでています。
いわゆる先行きが不透明で曖昧な時代,【VUCA (volatility(変動性)、uncertainty(不確実性)、complexity(複雑性)、ambiguity(曖昧性)】
の時代です。現状の価値観のまま問題を考えていても決して解決にまで至らない、そういう時代に入っているのではと思います。そういう時代に求められる考え方が共創(co-creation)ではないでしょうか。
異なる立場の人々や考え方の人々と共に協働することで、新しい価値の創出を目指します。異業種や異職種,立場の相違、それぞれの人々が持っている知識・スキル・リソースの融合が”化学変化”を起し【新しい価値】の創出につながることが期待されます。
これからのまちづくりや地域課題のへの取り組みには、このような「共創的な活動・取り組み」が求められると思っております。



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