ただ空を見上げる、お手軽リセット
心が疲れ切った時、焦りと不安が拭えない時、いつの頃からか気づいたらふと空を見上げている。1日のうちで空は姿を変えるから飽きない。朝焼け空、青空、夕焼け空、夜空と空の見え方は移ろうけれど、どんな空でも見上げれば、自分の内側に雄大な美しさが広がる。
私が東京に住んで東京で働いていた頃は、自然に触れたり感じたりできる環境ではなかった。仕事でほとんど自宅にいなかったため、観葉植物を育てる気力も根性も時間もなく、たまに休日に花を買って小さな自然を感じていた。
あぁ~、自然に飛び込みたい!
自然を切望する時はたいてい、会社や世間に求められる役割やムリな期待が重圧となって、逃避願望が強くなる。だから、旅に出たい衝動に駆られていた。しかし、コロナの影響もあり、コンクリートとアスファルトの冷たい箱の中で息を潜めて生きていた。
そんな時からか、気づいたら空を見上げている。
空という大きな自然は、自分がどこにいたとしても、頭上にはいつも空は広がっている。ちょっと目線を上げれば空が目のまえに現れる。手に触れることはできないけれど、空からの届く優しくて強いエネルギーを感じる。
「空を見上げる」ことは、お金もかからないし、誰でもすぐにできるし、場所も時間もほとんど制約がない。サクッと手軽に自然を感じることができる。
去年までは、夜空ばかりを見ていた。
日中は都会のコンクリートの箱の中で、山積みのタスクに忙殺されていたから、青空をゆっくり見上げる時間がなかった。そのかわり、仕事の帰り道に、都会の明るい夜空をいつも見ていた。星は見えないし、寂しい雰囲気だったけれど、うっすら見える雲や月明りに癒された。
都会で忙しくしている方は、大自然に触れることはおろか、青い空を見上げる時間や余裕がないかもしれない。でも、すぐ頭上には自然という夜空が広がっている。明日 7月29日は新月。月の光はないけれど、夜空からは優しくて強いエネルギーがあなたに降り注ぐ。
そんなイメージで、明日は新月の夜空を見上げてみませんか?
空はいつだってあなたの頭上に存在し続ける大自然。
あなたが見上げるのを、きっと静かに待っている。
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