読書感想文「また会いたいと思われる人」

嫌いな人にも嫌われたくない、と思うほど、僕は人からどう見られているのかを気にする。
そのせいで人の目ばかりを気にしていた本当の自分を出せないとか、自分の意志を持てないとかの弊害は少なからずあるであろう。
分かっているが、実際、人から嫌われるのは嫌だし、本書タイトルの通り、「また会いたい」と思われたいというのが心底にある。これは否定できないし、ほぼアイデンティティと化しているため、簡単にはなくならない深層心理であろう。

そもそもそういう性格のため、本書の提言はいささか新鮮味はなかった。「そうですよね」というのが大半。もうほぼ分かっていた、といった感じ。

ただ、最終章「人から信頼される」にある、自立した人、責任が取れる人は、まだこれから改善の余地がある。

集団のなかでの自分の居場所を見つけることには長けているが、少し自分自身で立ってみろ、やってみろと言われると本当にもろい。

信頼とは頼りにされるということ。

頼りにされなければ組織のなかでの存在価値は薄い。

今、僕に会いたいと思う人は少ないだろう。

なにも与えることができないのだから。give-and-takeは人間関係のなかで必要条件だ。

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