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Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法 ロルフ・ドベリ (著), 安原 実津 (翻訳)

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とても実用的な52通りの考え方を教えてくれる。なぜ52なのかは、著者の前著の章数と同じにしたそうで、特に意味はないそうです。思想のベースになっているのは、「おわりに」で著者が書いているとおり、1.心理学研究の成果、2.ストア派の思想、3.投資関連書籍です。

投資関連書籍というのは不思議な感じがしますが、バリュー投資家たちの処世訓や思考法には、驚くほど多くの人生の知恵が詰まっているのだそうです。

バリュー投資とは、地味な企業なのに、強みを持って長い期間安定した業績を上げているのに、割安な株価で放置されている企業に投資する投資手法で、長期間保有します。反対にグロース投資は、流行りのビジネスで派手に株価が上がっている新興企業に短期間投資する手法です。

人生も、地味な長期戦ということなのでしょう。

石器時代には、自尊心が高いほうが生き延びられたので、私たちは「あまり褒めてもらえない」とか「認められたいと努力しているのに見合った評価をしてもらえない」というだけでかっとなる。石器時代にはかっとなったほうが良かったが、現代社会では、生きずらさになってしまう。

自分は特別な存在ではないと思ったほうがいい。現代の有名人も4世代後にはほとんどの人の記憶から消えている。今の4世代前の有名人を人々はほとんど知らない。

多くの人は、「謙虚でいると損をする」と考えている。ほかの人にいいように利用されてしまうと感じるのだろう。だが実際にはその逆だ。明確な外交政策に従ってさえいれば、謙虚であればあるほど尊敬される。
「内なる成功」というのは、心の充実や平静さを手に入れることだ。平静な心を保つのは、幸福な人生を送るためのもっとも有効な手段のひとつであり、同時に西洋思想では理想とされる心の状態でもある。

人生という地味な長期戦を戦いぬくために必要な考え方ばかりだと思いました。

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