「マネジメント」について考えてみた〜マネジメントと管理の違い、マネジメントに求められるスキル〜
皆さん、こんにちは。
15冊目の思考整理noteです。
「マネジメント」は、経営学者として有名なドラッカーが、初めて体系化した分野と言われている。彼はとても成果志向で、組織が成果を上げるために不可欠な機能として「マネジメント理論」を確立した。
今日、この言葉の意味や定義は複雑化している。理由は言うまでもなく、時代の変化が複雑化しているからだ。新型コロナの影響もあり、近年の変化は特に激しい。
この背景には、組織における成果の意味(さらに言えば優先度)の変化がある。成果のみを最優先するマネジメントは、社員の働く意欲を低下させ、組織そのものの維持を脅かす側面もある。
今回の記事は、マネジメントと管理の違い、マネジメントに求められるスキル等について考えてみた。時事ネタ等も含みながら、近年注目されているマネジメント手法についても触れる。
「マネジメント」とは
この定義に倣えば、マネジメントの目的は、組織が設定した目標やミッションの達成ということになる。近年、理念経営に取り組む会社は増えており、ミッションの実行に力を注ぐ経営者も多いだろう。
ここまでを整理すると、マネジメントは、どんな組織においても目標やミッションの達成においては不可欠な機能であり、経営資源の管理によって達成度合いを高める能力をマネジメント力と解釈することができる。
「管理」との違い
マネジメントの議論において、「管理との違い」については明確に整理をしておく必要がある。端的に言えば、以下の通りとなる。
時事ネタを使えば、高校球児の坊主頭については、分かりやすい例のひとつではないだろうか。坊主に統制したからといって、甲子園で優勝できるとは限らない。今年はまさに、それが現実となった年だった。
つまり、一般的には管理することと目標やミッションの達成は結びつきやすい(相関関係があると思われやすい)が、実際はそれが異なるケースもあるということ。近年は多様化に伴い、その事例が増えている。
管理職になった上司が時代変化についていけず、統制に偏ったマネジメントを実行することで目標達成ができない(もしくは組織が崩壊する)ケースに悩まされている経営者も多いのではないだろうか。この違いについて理解できている人は、意外にも少ない。
求められるスキル
目標やミッションを達成する「マネジメント力」に求めらているスキルは多岐に渡るが、近年では下記のようなスキルが挙げられている。
当然ではあるが、一定の統制を求める場合もある。出社や働く時間などはその典型で、集団行動をとる以上は最低限の統制を求める場合も生じる。
その上で、個人個人に着目し、その目標の設定や意思決定などを、コーチングやファリシテーションのスキルを使って支援することが、現代のマネジメントでは重要視されている。
決められた目標やミッションを、機械のように実行しても、個人の主体性がない状況では、達成度合いも下がり、目標やミッションが、ノルマや宗教に見えてしまうケースもある。情報化社会で一定の自由が保証されている日本においては、働く人への配慮は、もはや必要不可欠となっている。
スキルを高めるために
では、そのようなマネジメント力を高めるためには、どのようなアプローチが有効なのか。当社では管理職やリーダー向けの研修を実施しているが、その中で下記のような視点を提供している。
マネジメントについては多くの本が出ているが、知識を認識できても、思考や行動にまで落とし込むためには、体験型の研修などの実体験が必要だ。さらには、その必要性について、同世代や同ポジションの人々との交流を通じて強く認識する必要があるだろう。
さらに、実際にマネジメント対象となるメンバーとの個別のコミュニケーション機会を増やすことで、自分の課題についても認識しやすくなる。対象に応じてマネジメントスタイルも変える必要がある場合もあるので、最適化を進めるには機会を増やすことは重要となる。
また、外部にメンターのような存在を作り、自分自身がマネジメントの恩恵を体感することも良い。マネジメントは「縛られる」という印象が強いが、それ発想自体が、管理の概念に縛られているとも言えるだろう。
当社(私)ができること
当社では、前述したように管理職やリーダー向けの研修を実施している。組織によって目標やミッションは異なるので、会社ごとに最適化された研修を実施している。
また、私や会社のメンバーが、外部メンターとして1on1を実施することもある。上司であっても、メンバーであっても、立場に応じて実施している。もしも希望があれば、遠慮なく下記よりご連絡いただければ。
今回もお読みいただき、ありがとうございました。
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