「集団極性化」の罠
お仕事されている方には感じることがあるかもしれませんが…
会議や打ち合わせをするときに、誰とやるか、どんな規模感でやるか事前に様々な想定のもと調整されていたりしませんか?
私はこの調整を半ば習慣的に直感的にやってきて、バランスよく物事進むとチョー気持ちいい!って思ってきました。
最近、すこし脳科学や社会心理学に興味を持っている私。
私がやってたその「会議調整」は社会心理学でいう「集団極性化」をコントロールしていたと言えるのか?と思ったので、今日はその話を。
集団極性化
集団極性化っていうのはすでに1960年代に実験的に検証された概念のようですね。
実験としては、複数の被験者に対して、
「失敗すれば命に関わる手術。成功確率が何%だったら人に勧めますか?」と問います。
これを「個別」に聞いた場合、平均では78%。
しかし、「集団」で議論してもらうとなるとその数値が70%になったということでした。
つまり、個別にはコンサバなのに、集団になるとリスクテイクすることになる。これをリスキーシフトというそうです。
あるいは逆もまたしかりで、別の実際結果からは、個人個人はリスクを取ってチャレンジする性格を持ってるのに、集団になるとコンサバになることもある(コーシャスシフト)。
では会議において
私がやってたのは…
例えば、人の調整。
Aさんがこの案件には知識と経験があるから入ってもらおう、とか、逆にBさんが入るとコンサバになるからブレインストーミングの段階では外れてもらおうか、とか。
例えば、規模の調整。
この案件を進めるそんな大人数はいらないから小規模でまずは確認しよう、とか、逆に全体に周知徹底し異論がないかを議論するために全員呼ぶ、とか。
このあたりの匙加減を気にしておかないと、コンサバになりすぎて進むべき話も進まなかったり、あるいは逆にアグレッシブに進めすぎればリスク高めてしまうこともあるとは思ってました。
しかしコレ、集団極性化は起こるべくして起こることを理解しておけば、この調整や感度の調整はむしろ大切なことなのかもとおもいます。
あるいは小さな会議の話でだけでなく、自分がベンチャー的企業にいるのか、規模感の大きい企業にいるのかを考えてもそうかなと思います。
この二つの集団はいうまでもなく前者がリスキー、後者がコンサバ。
小規模集団か、大規模集団か、それによっても集団極性化が起こりうるでしょうね。
あるいは、個人レベルでも検討の余地があるかなぁと思います。
たとえば私個人はどっちかというとリスクを取って進めながら考えたい方なので(要は詰めが甘い!?)、ある程度段取りが見通せたら、出来るだけ経験者やコンサバな人に意見聞くようにしています。
個としての極性化や特性、要するに個性も意識的に調整すべきですよね。
ただ会議においては、こんな調整してると漏れたときに不満のもとになっちゃうので(以前マネージャーしてたとき「オレ聞いてないぞ」ってご機嫌損ねたことも😅)、情報難民を作らないような配慮や関係作りも大事ですね。
本日もお読みいただきありがとうございました!
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