採用活動に携わる皆様、採用基準は明確ですか?
採用を始めたばかりの企業、
面接慣れしていない面接官、
コミュニケーション不足の現場と採用担当、
3年先を見つめる経営者と今に集中する現場、
などなど、
「採用したい人物像」にギャップが生まれることは日常茶飯事にある。
採用したい人物像が共有されていても、
その像がボヤけていると、
「何でこの人を合格にしたの?」が発生する。
採用に関わる人の多くが、
「優秀な人を採用する」を至上命題に掲げている。
これ自体に間違いはない。
大切なのは「優秀さの定義」だ。
例えば、
論理的な思考能力が高い人を優秀と言うことも出来るし、
ユニークなアイデアを次から次に思いつく人も優秀だと言える。
誰かと協力することが得意な人も優秀だし、
誰もやりたがらない仕事を不満ひとつこぼさずにし対応出来ることも優秀さと言える。
何をもって優秀とするかを定義して、はじめて理想の人物像が共有され始める。
野球チームで例えるならば、
優秀な野球選手である大谷翔平を獲得したチームが、次に採用すべき優秀な選手は、エースピッチャーでも強打者でもなく、
最高の捕手だったり、鉄壁の野手ということになる。
もちろん、
組織の成熟度に応じて、
タイプの似た優秀な人を集めるべきタイミングと、
異なるタイプの優秀な人を集めた方がよいタイミングがある。
繰り返しになるけれど、
次の採用ターゲットとすべき優秀さを定義して共有することが重要なのである。
またまた野球の例になってしまうけれど、
優秀な選手として「強打者を採用すべき」としても、まだ不十分である。
強打者にも様々なタイプがあるからである。
ホームランを量産できるタイプなのか、
とにかく打率が高いタイプなのか、
チャンスに強いタイプなのか、
全てを兼ね備えているタイプなのか。
或いは、いずれかのどれでもいいのか。
しつこいようだけれど、
ホームランを量産というのも、
「昨シーズン◯本以上」などの、より具体化された定義があれば、判断にズレが出にくくなる。
ここに書いた内容は、非常に単純化した例でしかないけれど、
実際に採用活動を始める前に、確認しておくべきことである。
具体的な採用したい人物像が定義出来たならば、
定義をどの程度満たしているかで、レベリングの基準を作ることが出来るし、
面接の時に何を確認すべきかが明確になる。
逆に、
何を確認すべきかが明確になっていないまま面接を進めてしまうと、
なんとなくコミュニケーション能力の高い人や、
過去に大きな実績を残してそうな人を漠然と選んでしまうことになる。
採用側にとって面接とは、
採用基準に掲げた要素を、候補者がどれだけ満たしているかを確認するための機会なのである。
採用基準とは、
言い換えるならば、任せる役割(業務)を遂行するために必要な能力を入社時にどれだけ満たしておかないといけないかという基準ということになる。
採用に携わる全員で、採用基準の共通認識を持てていますか?
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