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モデルから潜水士に!? 土屋アンナさんに学ぶパラレルキャリア

土屋アンナさんが潜水士の資格を取ったというニュースを見た。 さらにイルカやクジラなどの海洋のことについて勉強をしていきたいらしい。


わざわざここで書くほどのことではないけれど、土屋アンナさんはモデルや女優として第一線で活躍してこられた方だが、さらに潜水士や海洋学という領域へのチャレンジを検討されている。

まさにパラレルキャリアの体現と言える。

パラレルキャリアとは
ピーター・ドラッカーの著書によると、歴史上はじめて人間の方が組織よりも長命になったために、人は組織のみに頼らず、それとは別に第2の人生を始める必要が生じたという。その第2の人生のひとつがパラレルキャリアである。
近年のパラレルキャリアの論調は、軸足はあくまで本業の会社におき、社外活動であっても何らかの形で本業に結びつけることを意識し、社外との関わりを作ることを指す場合が多い。この点が、本業と全く関係ない仕事を時間外に行う副業と異なる点だ。パラレルキャリアを推奨することで、企業は従業員の教育コストと時間を省いて従業員に新たなスキルを習得させることが可能になる。

Wikipediaより


「パラレルキャリア」というと言葉の響きはいいし、最近では様々な企業で副業が認められるようになってきたことからも、検討したり憧れを持っている人も増えてきている。

しかし、私の身の回りで、実際にパラレルキャリアを実践している人というのは、まだそれほど多くないように感じる。


なぜ、パラレルキャリアの実践が進まないのか。

単純に大変だからである。
前提として本業があって、それとは別のキャリアを持つことをパラレルキャリアというのだから、時間的にも体力的にも必要となる労力が増えるのである。さらに新しい人間関係を築くことも求められたり、知識習得のための勉強が必要になったり。ひらたく言って大変なのである。

実際にところはよくわからないけれど、世の中の多くの人は何かと忙しそうである。
本業に忙しい。プライベートを充実させることに忙しい。家族との時間を作るのに忙しい。個人的な趣味だって大切にしたい。

その中に、新しいキャリアのための時間を入れこもうとすると、何かを削るしかなくなってくる。しかも、チャレンジがうまくいくかどうかは分からないのに。
一般的に人はラクを求める(困難を避ける)性質や安定を求める性質がある。これは生物的に必要な性質なので、どうこうすることは難しい。従って、どう転ぶか分からないチャレンジに対しては慎重になってしまうのは、至極あたりまえのことである。


では、どのように新たなチャレンジのための気力と時間を捻出するのか。

これには2つのアプローチが考えられる。
イチロー型とスティーブ・ジョブズ型の2つだ。これは私がよく用いる例である。

イチロー型のアプローチというのは、彼が小学生の時に書いた作文のように、最終的な目標を定め、そこから逆算的にマイルストーンを置き、日々の行動目標に変えていくというものである。
すなわち「○○をしたら□□が手に入る」と明確なリターンをイメージしながら自分をモチベートするのである。
何度も方向修正をしたり、トライ&エラーを繰り返しになるだろうけれど、少しずつ出来ることを増やしながら目標達成を目指すのだ。
ストイックな人や達成意欲の強い人にはこのアプローチが向いている。


もう一方のジョブズ型のアプローチは、今この瞬間に自分が興味のあることに集中して取り組むというものである。イメージとしては、趣味を深め拡げていくという感じだろうか。
ちょっとした好奇心や興味関心からトピックを選び、それを掘り下げていく。最初は何気ない遊びから始めて、どんどんとレベルアップしたり、専門性を深め、本格的に取り組んでいく。

すなわち、今ハマっている趣味などを、現在よりも少しだけ深掘りするクセを付けていけば、キャリアと呼べる領域に達することがある。(少し語弊があるけれど「ただ好きな人」→「オタク/マニア」→「博士」的な。)

こちらのアプローチはそもそも自分が好きなことや楽しいことの延長線上で活動をしているので、キャリアとなるかどうかは実は大きな問題ではない。興味関心のベクトルの向きや強さを少しだけ意識することで、キャリアに繋がっていく可能性を高めるという点にポイントがある。

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特定の領域で成功したベテランの方が、新たに別の領域にチャレンジをする姿勢を見ると、勇気をもらえる気がする。
特に第一線で忙しく活躍している人が、新しいことにイチから取り組んで成果を出すというのは、地道な努力の表れとも感じられる。

何歳からでも自分で選び、チャレンジすることができる。
キャリアは自由。


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