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時給2万円のお仕事アリ〼

こんなタイトルをつけてしまうと、闇バイトのようなにおいがプンプンしてしまうけれど、実はそうではない。

ちなみに、時給2万円の会社員がいたら、年収に換算すると約4,000万円くらいになる。

実際にどんな仕事に就いている人が、年収4,000万円くらいになるかちょこっとだけ調べてみた。(参考:転職エージェントマニア.com)

まず最初に出てきたのは「開業医
街中でよく見かけるような一般的なクリニックの院長の平均年収は2,692万円らしい。眼科医だと3,500万円、精神科なら3,300万円くらいとのこと。勤務医の場合は、平均1,300万円程度と外資系企業の会社員とそう大きな違いがないことに少し驚く。

次に挙げられていたのは「ITエンジニア」らしいけれど、これはちょっと眉唾な感じ。きっと会社員ではなく、特定のスキルに特化した超ハイエンドなスペシャリストに限定されたではないかと思われる。

さらに「経営者」1,000人以上で7,502万円、300~999人規模で4,619万円、300人未満なら3,501万円らしい。上場企業かどうか、創業社長かどうかでけっこう違いそうな予感。

あとはトップアスリートとかも年収で4,000万円を超える人はいるのだろうな。特に日本だとプロ野球選手の平均年収は約4,500万円、サッカーのプロ選手平均約3,400万円らしい。

ざっくりだけれど、この辺りが時給2万円の世界。
もっとも一般的な会社員と比較すると開業医にしろ、エンジニアにしろ、経営者やスポーツ選手などには、勤務時間と言う概念があまり当てはまらなかったりするので、時給2万円=年収4,000万円とはならない。

※時給2万円×8時間×5日×52週=4,160万円(フルタイム会社員の場合)


さて、どうして時給2万円の仕事について考えているかというと、最近私自身がそういったお仕事を頂く機会があったからである。

ある企業から採用活動の専門家 としてインタビューを受けたのである。詳細は割愛させて頂くが、コンサルティングの手前。専門家の見識、経験などをヒアリングするというもの。

その際の謝礼が1時間で2万円。(厳密にはインタビューは45分で終了したので、時給に換算すると2万7,000円くらいになるが)


さて、そのインタビューが終わった後にふと考えてしまったのである。
「私は2万円以上の価値を出したのか?」と。

2万円以上の価値をどう定義すればよいかという難しさはある。
例えば、年収500万円の人が、丸一日働けば日給およそ2万円になる。従って、8時間で出せるアウトプットと同程度の価値を1時間で提供出来ていれば、1時間で2万円程度の価値を出せていたと考えられる。(だいぶ強引な計算だけど)

或いは、何かしらのアンケートを実施して、2万円のコスト(回答者への謝礼や集計係の賃金)をかけて得られる程度の情報を提供出来ていれば、これまた1時間で2万円程度の価値を出したとも考えられる。

まぁ、実際には私への謝礼が2万円で、仲介者への手数料などがあるので、実際には少なく見積もってもその3倍、下手すれば5~10倍程度のコストが動いていると思われるので、2万円程度のアウトプットでは、クライアントからすると全く持ってペイしないのだろうけれど。


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時間単価の考え方で、こんな逸話がある。

ピカソがレストランで食事をしている際、ファンから絵を頼まれた。
ピカソは30秒ほどかけてその場で絵を描き上げて、ファンに絵を手渡した。
ファンは大喜びしたが、ピカソは代金として「1万ドル」請求した。
ファンは「たった30秒で1万ドル?」と驚いた。
ピカソは「30秒ではない、30年と30秒だよ」と切り返す。

つまり、そのファンの絵そのものを書くのに要した時間はたったの30秒だったけれど、それだけの絵を描くために30年間の歳月をかけて経験を積み、技術を高めてきたのだから、絵を描くのに必要な時間は30年と30秒だった、という話。

何に対して、どれだけのお金を支払うか。
これは需給のバランスによって決定されるものだけれど、商品やサービスそのもの自体の価値だけではなく、その背景にある何かに価値が置かれている場合もあるのだな、と。(銀座のバーで飲む生ビールとチェーンの居酒屋で飲む生ビールは何倍も値段が違う、とか)

つくづく価格戦略って難しいな、なんて感じ、考えたた1日でした。





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