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今年も『悲しいほどお天気』を聴いています

 再々々…です。
年数が増えただけで、ほぼ同じ内容です。
お許しください。


 9年前の春、大学時代からの親友Kの元カノから、FACE BOOKの友達申請がありました。

 ボク達が大学生だった頃、Kは彼女のワンルームマンションで、彼女と一緒に暮らしていました。
が、彼女が京都にある短大を卒業する頃、二人は別れてしまい、彼女は故郷へ戻りました。


35年ぶり。
「お久しぶりです!」
ご挨拶のやり取りをメッセンジャーで数回。

 苗字は昔のままでした。
プロフィールには猫の画像。

 お子さんはいる様子でしたが、込み入ったことはお聞きしませんでした。

 初孫ができた時だけFACE BOOKをUPしていたズボラなK、彼女はそんな元カレKにも申請したのですが、

「無視されたわ!」

と記されていました。


 彼女とのメッセンジャーでのやり取りは当初の頃だけでした。

 彼女はボクのFBの投稿に、たまに「いいね」してくれてましたが、彼女自身の投稿は無く、ボクは彼女の存在をほとんど気に留めておりませんでした。


 8年前の秋、FACE BOOKで彼女の誕生日を知らせる案内が出ました。

 その年の2月のボクの誕生日には、定型でしたがお祝いのメッセージをもらっていましたので、こちらからも、

『おめでとう!』のメッセージくらい送っとかなければ!

と、思っていた矢先の事。


 彼女の友人と名乗る方から、突然のメッセンジャー。

「彼女は、2か月ほど前に亡くなりました」


 FACE BOOKで35年ぶりの友達申請をもらった春から約1年半、癌だったそうです。

 知らせてくれた彼女の友人は、

『京都で過ごした学生時代が、彼女にとって一番楽しかった思い出のようです
いつも、Kちゃんとのこと、話てたんで 』

と教えてくださいました。

 Kに、彼女が亡くなったことを伝える約束をしました。


 Kと彼女が、京都の彼女の部屋で同棲しはじめた頃、1度だけその部屋を訪れたことがあります。

 スヌーピーだらけの部屋。

 Kは、明らかに子供用と分かる小さなスヌーピーの茶碗を、まんざらでもない顔で使っています。
 そんなKを見て、ちょっとだけ、うらやましく思ったりしてました。

 きっと、二人は一緒になるって信じてましたが…

 『彼氏の親友』 ほんのチョイ役ですが、彼女の人生で一番輝いていたページに登場させてもらって、感謝しています。

 もう、彼女が亡くなって8年なのに、FACE BOOKは律儀に、彼女の誕生日を知らせる案内を示します。

 亡くなったからとFACE BOOKから彼女を削除することは躊躇われて、今年も
『誕生日おめでとう』
とだけ、まだ残っている彼女のメッセンジャーに入力いたしました。

 朝から、ユーミンの「悲しいほどお天気」を聴きながら、懐かしい記憶に浸っています。
 

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