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生成AIで艦隊ゲームのプロトタイピング:失敗から学ぶ新たな開発アプローチ

はじめに

去年、宇宙艦隊ゲーム(Megalothymia 木星絶対防衛圏)をリリースしましたが、残念ながら大きな反響を得ることはできませんでした。この経験から学んだ最大の教訓は、「ゲームとしての面白さを追求しないまま完成させてはいけない」ということです。

あまり評判のよろしく無かった艦隊ゲーム

新たなアプローチ:最小限のプロトタイプから始める

この反省を活かし、次作では異なるアプローチを取ることにしました:

  1. 最小限で面白いプロトタイプを短期間で作成

  2. そのプロトタイプを基に段階的に拡張していく

開発手法の検討

初めに、以下の開発手法を検討しました:

  • Unity、UE5などでのノードベース開発

  • 最も慣れているUnityでの迅速な開発

これらの方法でも0から作り上げるのは依然として大変な作業です。
新たな可能性として生成AIの活用を考えました。

生成AIの活用と直面した課題

生成AIでプロトタイプ作成を試みましたが、以下の問題に直面しました:

  1. 大規模なコード生成の限界

  2. 機能追加時の差分管理の困難さ

解決策:CursorとClaudeの組み合わせ

これらの課題を克服するため、生成AIのAPIを利用できるエディタ「Cursor」を採用しました。APIとしてChatGPTとClaudeを試し、現状ではClaudeの方が使いやすいと感じています。

Cursorの画面

プロトタイプの開発:艦隊戦闘システムの比較

今回のプロトタイプでは、「沢山の船同士で戦うにはどんなシステムが適しているか」をテーマに設定し、以下の2つのシステムを比較しました:

  1. 一船一船ずつ動かすシステム

  2. 船集団ごとで動かすシステム


船ごとで動かすプロトタイプ
船集団ごとで動かすプロトタイプ

結果として、船集団で動かす方がより面白そうだという結論に至りました。
※ソースの実行にはpythonおよびライブラリPyGameのインストールが必要です。

今後の展開:さらなる面白さの追求

現状のプロトタイプでは、まだ十分な面白さが得られていないと感じています。そこで、次のステップとして以下の要素を追加することを検討しています:

  • 索敵システムの導入

  • 戦術的な要素の強化

  • 資源管理やアップグレードシステムの実装

プロトタイプの操作方法

両バージョン共通:

  • カーソルキーで移動(上下:加減速、左右:方向変化)

  • スペースキー:攻撃

船集団バージョンのみ:

  • マウスカーソル:攻撃方向の指定

  • 左クリック:攻撃の実行

結論:AIと人間の創造力の融合

生成AIを活用したこのアプローチは、ゲーム開発のプロトタイピング段階を大幅に効率化しました。また人間の創造力とAIの処理能力を組み合わせることで、より革新的なゲームデザインの可能性が開かれたと感じています。

今後も、このプロセスを継続的に改善しながら、プレイヤーを魅了する面白いゲーム作りに挑戦していきたいと思います。

読者の皆様へ

あなたも生成AIを使ったゲーム開発に興味はありませんか?もしくは、このアプローチに対する意見やアイデアがあれば、ぜひコメントで教えてください。一緒に次世代のゲーム開発の可能性を探っていけたら嬉しいです!

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