生成AIで艦隊ゲームのプロトタイピング:失敗から学ぶ新たな開発アプローチ
はじめに
去年、宇宙艦隊ゲーム(Megalothymia 木星絶対防衛圏)をリリースしましたが、残念ながら大きな反響を得ることはできませんでした。この経験から学んだ最大の教訓は、「ゲームとしての面白さを追求しないまま完成させてはいけない」ということです。
新たなアプローチ:最小限のプロトタイプから始める
この反省を活かし、次作では異なるアプローチを取ることにしました:
最小限で面白いプロトタイプを短期間で作成
そのプロトタイプを基に段階的に拡張していく
開発手法の検討
初めに、以下の開発手法を検討しました:
Unity、UE5などでのノードベース開発
最も慣れているUnityでの迅速な開発
これらの方法でも0から作り上げるのは依然として大変な作業です。
新たな可能性として生成AIの活用を考えました。
生成AIの活用と直面した課題
生成AIでプロトタイプ作成を試みましたが、以下の問題に直面しました:
大規模なコード生成の限界
機能追加時の差分管理の困難さ
解決策:CursorとClaudeの組み合わせ
これらの課題を克服するため、生成AIのAPIを利用できるエディタ「Cursor」を採用しました。APIとしてChatGPTとClaudeを試し、現状ではClaudeの方が使いやすいと感じています。
プロトタイプの開発:艦隊戦闘システムの比較
今回のプロトタイプでは、「沢山の船同士で戦うにはどんなシステムが適しているか」をテーマに設定し、以下の2つのシステムを比較しました:
一船一船ずつ動かすシステム
船集団ごとで動かすシステム
結果として、船集団で動かす方がより面白そうだという結論に至りました。
※ソースの実行にはpythonおよびライブラリPyGameのインストールが必要です。
今後の展開:さらなる面白さの追求
現状のプロトタイプでは、まだ十分な面白さが得られていないと感じています。そこで、次のステップとして以下の要素を追加することを検討しています:
索敵システムの導入
戦術的な要素の強化
資源管理やアップグレードシステムの実装
プロトタイプの操作方法
両バージョン共通:
カーソルキーで移動(上下:加減速、左右:方向変化)
スペースキー:攻撃
船集団バージョンのみ:
マウスカーソル:攻撃方向の指定
左クリック:攻撃の実行
結論:AIと人間の創造力の融合
生成AIを活用したこのアプローチは、ゲーム開発のプロトタイピング段階を大幅に効率化しました。また人間の創造力とAIの処理能力を組み合わせることで、より革新的なゲームデザインの可能性が開かれたと感じています。
今後も、このプロセスを継続的に改善しながら、プレイヤーを魅了する面白いゲーム作りに挑戦していきたいと思います。
読者の皆様へ
あなたも生成AIを使ったゲーム開発に興味はありませんか?もしくは、このアプローチに対する意見やアイデアがあれば、ぜひコメントで教えてください。一緒に次世代のゲーム開発の可能性を探っていけたら嬉しいです!
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