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note小説 三十路のオレ、がん患者   第14回 玉川温泉

外来の帰り道。

トボトボと帰路につく。
歩いて10〜15分なので、考え事をしながら歩く。

病理検査の結果は、母と同席したが、具体的に抗がん剤の話までは出なかった。

どう言おうか困ったが、言わないわけにいかないので言うしかない。

会社をクビになった事よりは言いやすいかもしれない。
同席していたから予想はしているだろうし。

薬の説明は、またやるみたいだし。


若いし身体を巡るのが早いかもしれないから早めにやりましょうという事になった。

若さをハンディに感じるのは、この時くらいか。


この時くらいから「お若いのに」と言われるのが、嫌いになった。

それまでは褒め言葉に聞こえていた。

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